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奥多摩の山域はいつも多くのハイカーで賑わいますが、地図やいろんな本を読むと、単なる尾根歩きでも、人とめったに会わないルートをいくらでも発見出来ます。その中で私が実際歩いたコースをガイド風に紹介します。
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1.真名井北稜
(上日向バス停-真名井林道-42号鉄塔-真名井沢ノ頭)
2.芦沢山(丹波山村)
(丹波バス停-貝沢林道-藤タワ分岐-山ノ神-芦沢山-貝沢橋)
3.大日向から酉谷山
(大血川渓流釣場-東谷林道-熊倉山分岐-小黒-酉谷山)
4.曲ガ谷沢から川苔山
(川井駅-奥茶屋-大丹波林道-曲ガ谷沢-川苔山)
5.向山から三頭山
(余沢-向山-鶴峠余沢分岐-神楽入の峰-三頭山)
6.海沢から御岳山、鍋割山、城山8の字回遊
(白丸-上坂-大楢峠-御岳山-鍋割山-大楢峠-城山-鳩ノ巣)


地図


真名井北稜(まないほくりょう)

歩行時間 3時間(上日向から真名井沢ノ頭まで)

真名井北稜は奥多摩の東部、川苔山から南東に伸びる尾根で、大丹波川と真名井沢の合わさる上日向(かみひなた)あたりまで続いている。
川苔山へのバリエーションルートとして比較的多く歩かれており、東京周辺の三大(?)ハイキングガイド誌「中央線の山を歩く」・「奥多摩の尾根と沢」・「奥多摩山歩き一周トレール」いずれにも取り上げられている。

途中まで送電線の巡視路が通っていて、そこまでははっきりした登路だが、上部ではやや不確かな踏み跡をたどることとなる。

上日向バス停付近
上日向バス停付近

3月半ばでそろそろ寒さも緩むと思ったが、山間部はまだまだ寒い。
川井駅から上日向行きのバスに乗り終点で下りる。バスに乗らず歩いても30~40分ほどの距離である。
車道をそのまま2分ほど進み、左の真名井橋を渡る。沢に沿った細い林道をしばらく歩くと、右側に「新秩父線38号に至る」と書かれた黄色い標柱がある。そこが真名井北稜の取り付きだ。

植林帯の中、最初からかなりの急坂である。尾根に上がったところに「40号に至る」の標柱が立っている。矢印の方向に進む。
いったん傾斜は緩むものの、総じて急登の連続となる。片側が植林、片側が雑木の尾根道でアシビの木も多い。
取り付きの標柱
取り付きの標柱

頭上に送電線の走る道を歩く(と言うか登る)。40号、41号鉄塔の基部を過ぎるうちに、なだらかになる。時々現れる植林帯は山道に日陰を作り、そういう所は決まって、雪で白くなっている。咲き出したマンサクの花を見ながら進む。
42号鉄塔を過ぎてしばらく行くと、頭上の送電線は右方に遠ざかって行く。やがて左側が広く伐採された斜面となり、真名井沢を挟んで隣の山腹に林道が伸びているのが見える。
尾根道
尾根道
真名井沢ノ頭
真名井沢ノ頭

きつい急登をこなし、1ピークへ。42号鉄塔以降真名井沢ノ頭まで、顕著なピークを3つこなす。ここはそのひとつめ、830mと思われる。ここから道は険しさを増してくる。雑木のやせ尾根、岩っぽいところも現れる。
次の1002mピーク直下になるとロープが現れる。それに沿って北側の斜面を巻くように進む。北に伸びる支尾根に乗り、戻るように1002mピークへ登る。この付近もマンサクが多い。

42号鉄塔以降は踏み跡が薄くなりわかりにくい。指導標の類いはなく、こういう場所ではよく見かける私製のプレートなども皆無で、赤テープに導かれる頻度が多くなる。
特に1002mピーク直下~真名井沢ノ頭(赤杭尾根合流点)間は、赤テープや地図を参考にしながら、ある程度の地形判断が必要だ。目標は赤杭尾根、とにかく西に進路を取ることである。
さらに急登を経て1168mピークへ。どこから登ったものかわからず、適当に斜面を這い上がりながら登り着く。

左右が切れ落ちた岩場を過ぎると、ようやく尾根が広くなる。赤杭尾根が正面に大きく横たわり、ゴール近しと感じる。積雪は増え、鞍部では30cm近くある。
梅咲く棚沢集落
梅咲く棚沢集落

最後の大きな塊を登り切るとそこは真名井沢ノ頭(1250m)だった。ピークというよりも赤杭尾根の単なるコブの1つ、といった印象である。
しかし登り応えのある尾根をこなした達成感があり、川苔山まで行こうという気は起こらず、今日はここを頂点とし、鳩ノ巣駅へ下ることにする。

歩いた日:2003年3月16日(日)
天候:曇り

青梅線川井駅-(バス10分)-上日向バス停-(10分)-取り付き口-(20分)-尾根上-(50分)-42号鉄塔-(1時間10分)-1168mピーク-(30分)-真名井沢ノ頭


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