~山上湿原と花園、展望広がる稜線~ 2002.6.30. 晴れ時々曇り 5:30孫六温泉-7:00田代平7:20-7:50乳頭山8:05-8:50千沼ガ原(散策20分)9:20-9:50笊森山10:05-11:25湯森山11:55-13:00横岳13:10-13:25阿弥陀池-13:40女目岳14:20-14:30阿弥陀池-15:15駒ケ岳八合目 |
●花と展望の稜線を進む 千沼ガ原からは、笊森山(ざるもりやま)に直接登る道を進む。 山頂近くなってガスが多くなる。直下の斜面はさまざまな花が咲き乱れている。ムシトリスミレは、スミレの名を借りてすましたように咲いているが実は食虫植物。下唇を突き出したような花の形はいかにもうさんくさそうで面白い。 他にコイワカガミ、ハクサンチドリ、ベニバナイチゴなど多い。 本当にザルをかぶせたような笊森山頂(1541m)に着いたときは、一面ガスになっていた。しかし休憩しているとすぐに乳頭山方面の視界が効いてくる。 ここからはいよいよ秋田駒を目指してのなだらかな稜線漫歩となる。駒方面もガスが取れてきた。
小さなピークのところで、男の人に声をかけられた。「エーデルワイスが咲いているよ」 数は少ないが、たしかにこれは早池峰山の写真やビデオなどで見たエーデルワイス(ウスユキソウ)だ。東京近辺にもウスユキソウは咲くが、形がずいぶん違う。ここで見られる種は、何とも微妙な奥ゆかしい姿をしている。 その場にたちまち人だかりが出来た。この先にウスユキソウは見かけなかったそうだ。(家に帰って図鑑で調べると、ミヤマウスユキソウという種のように思えた) 正面に秋田駒の均整の取れた2つのピークを見ながら、湯森山までの稜線を進む。 タカネスミレとキバナノコマノツメは、写真をプリントして持って行ったがやはり見分けがつきにくい。 宿岩という大きな岩の間を通る。岩陰に白いイワカガミが群生している。白いのは初めて見た。 岩を抜けると再びヒナザクラ満開の花畑の道となる。やはり秋田駒に近づくにつれて、行き交う人も多くなってくる。山野草のポケット図鑑を持っている人が多い。 稜線を緩く登り、案内板のある湯森山山頂(1472m)へ。秋田駒は正面に一段と大きくなる。孫六で作ってもらったおにぎりで昼食とする。
ここから八合目に下りる道が分岐しているが、もちろん先に進む。 緩く下りしばらく平坦な道を進んだ後、次のピークの焼森までは、久しぶりの急坂となる。 このへんに来て、東側の天候がよくわかるようになる。かなりの厚い雲に覆われている。太平洋側と日本海側とで全く天気が異なっている。乳頭山・秋田駒間の稜線は両方の天気がぶつかり合うところであるようだ。 八合目への分岐点付近は砂れきの道となる。かなり標高をかせいた気がする。左側に柵で囲まれた一帯はおそらく、これからコマクサが咲くのであろう。 焼森の山頂はその分岐から一投足だ。多くの人が休憩している。緑輝く秋田駒の最高点「女目岳(おなめだけ、または男女岳とも書く)」、その山裾には大きな雪田。 それらをバックに、目の前にはタカネスミレの群落が何と言っても目を惹く。 あたり一面に、黄色い粉か玉をばらまいたように見える。秋田駒はどこから見てもバランスのよいきれいな姿をしているが、ここ焼森からの眺めが一番だと感じた。
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