~山上湿原と花園、展望広がる稜線~
タイトル
にゅうとうさん、あきたこまがたけ
2002.6.30. 晴れ時々曇り

5:30孫六温泉-7:00田代平7:20-7:50乳頭山8:05-8:50千沼ガ原(散策20分)9:20-9:50笊森山10:05-11:25湯森山11:55-13:00横岳13:10-13:25阿弥陀池-13:40女目岳14:20-14:30阿弥陀池-15:15駒ケ岳八合目
マップ
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●田代平から乳頭山、千沼ガ原へ
朝4時半に起きる。布団の上でおにぎりを食べ、仕度をして宿を出る。朝風呂に入りたかったが、今日は距離も長いし見所も多そうだ。山にいる時間を少しでも長くしたい。
昨日来た道を少しだけ戻り、田代平を経て乳頭山へ登る道に入る。早朝に宿を出て、バスなどに乗らずすぐに山道に入れるのはやはり気分がいい。
イワイチョウ咲く田代平から乳頭山
イワイチョウ咲く田代平から乳頭山

尾根に上がると、常に正面に太陽を見ながらの緩やかな登りになる。左側には樹林の切れ間から裏岩手の稜線が見え隠れする。大白森は厚い雲に覆われていた。昨日登っておいてラッキーだった。乳頭山方面の天気はまずまず。

ブナ林からシラビソが混ざる道になると、間もなく展望が開ける。田代平で、やはり大らかな湿地帯が広がっている。昨日別れた乳頭山への縦走路と再び出合う。八幡平や大白森方面の眺めが素晴らしい。
コイワカガミ、ヨツバシオガマ、そして初夏の花の代表、チングルマを見る。1年振りの再会である。

木道になり、ちょっとの間だけ薮っぽい所を過ぎると無人小屋の田代平山荘、そして前面にイワイチョウ満開の池塘、バックに乳頭山。素晴らしい眺めに出会える。
豊かなブナ林
豊かなブナ林

山荘に何人か宿泊していたようだ。もし乳頭温泉がなければ、迷わず大白森から縦走してこの小屋に泊まったろう。
今日は、しょっぱなから大休止してしまった。これから先が思いやられる。

田代平から見た乳頭山はまだかなり高い。展望の広がる稜線をじっくり登って行く。ハイマツも現れ、石がゴロゴロした道である。

田代平山荘
田代平山荘
乳頭山山頂から岩手山
乳頭山山頂から岩手山

乳頭山山頂(1478m)に着く。岩手山を初めとした展望が素晴らしい。
山頂は南側はロープが張られていてその先は切れ落ちている。思いの他狭い。ロープのない場所も岩に亀裂が入っていて、あまり南側に寄って座ると崩れ落ちてしまいそうである。つい最近、滑落した人がいたとのこと。
今日歩く秋田駒への稜線も視界に入る。長い縦走になることを予感する。ところどころガスが入って来ている。

痩せた岩がちの稜線を下って行く。もはや視界を閉ざすような高い樹林はなく、終始展望のいい稜線となる。三脚を担いだ人がけっこういる。

千沼ガ原(せんしょうがはら)への分岐に着く。下部はガスが出ていそうであるが一応下ってみる。ハクサンチドリ、ミヤマキンバイ、タカネスミレなど足元には様々な夏の花。写真では何度も見ていたヒナザクラがかわいい。
何度か沢を横切り、雪渓を越えるとミズバショウ。雪解けを待っていたかのように咲き出している。

ミヤマキンバイ
ミヤマキンバイ
ヒナザクラ
ヒナザクラ
オオバキスミレ
オオバキスミレ

ほどなくして、また広大な湿原の縁に出る。千沼ガ原である。ガスは出ておらず、青空が気持ちいい。
何をおいてもヒナザクラの群落に目が行く。チングルマ、コイワカガミ、そして樹木に隠れるようにシラネアオイも咲いている。ここもまた長居をしたくなるような別天地だ。草原の向こうに見える樹林帯はアオモリトドマツだそうである。

千沼ガ原 千沼ガ原
千沼ガ原


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