山の写真集 > 谷川岳・越後・信越 > 焼山、火打山
  • -火打の奥に潜む活火山-
  • 笹ヶ峰-高谷池-火打山-焼山
  • 頚城
  • 新潟県
  • 火打山(2462m), 影火打(2384m), 焼山(2400m)
  • 2015年9月20日(日)~22日(火)
  • 1日目:5.8km,2日目:12.1km,3日目:7.1km
  • 1日目:3時間15分,2日目:7時間35分,3日目:3時間30分
  • 1151m(笹ヶ峰-火打山)
  • 高谷池(テント2泊)
  • 杉野沢温泉 苗名の湯
  • マイカー
天気1
天気2
天気3

 

↓マウスドラッグ可能↓

全体地図へ Googleマップ
2015年9月20日(日) 前日発
練馬IC 15:30
  関越自動車道
上信越自動車道
小布施PA泊
6:45 妙高高原IC
  国道18号,県道39号
8:00 笹ヶ峰登山口 8:25
9:15   黒沢 9:25
10:45 富士見平 10:55
11:50 高谷池
(テント泊)
2015年9月21日(月)
5:50   高谷池
6:10   天狗の庭
7:10 火打山 7:18
7:34 影火打
8:45 胴抜切戸 8:55
9:45   2320m地点
9:55 焼山 10:40
11:20 胴抜切戸 11:30
12:50   影火打 13:05
13:28   火打山 13:55
14:50   天狗の庭 15:00
15:15 高谷池
(テント泊)
2015年9月22日(火)
6:35   高谷池
6:50   天狗の庭 7:30
7:45   高谷池 8:45
9:30   富士見平 9:40
10:17   十二曲り
10:45   黒沢
11:25 笹ヶ峰登山口 11:40
  県道39号,国道18号
杉野沢温泉立寄り
14:10 妙高高原IC
  上信越自動車道
関越自動車道
19:40 練馬IC

 

  Page 1 2 3   

休憩を終え、その登り返しに入る。これがまた厳しい登りで傾斜がすごく、足の置き場を誤ると後ろに転落してしまいそうなところである。


天狗の庭から見る焼山

焼山山頂の山名板

山名板

焼山山頂は草木もない、荒涼たる地。直下に火口池が覗く

荒涼たる山頂

胴抜切戸付近も紅葉

潅木帯も色づく

シラタマノキ(火打山直下)

シラタマノキ

火打山に着くと雲が取れ始め、妙高山に続く山稜が見えた

雲海から山稜が

火打山下のダケカンバ林も黄葉となっていた

ダケカンバの林

高谷池付近は紅葉したナナカマドが多かったが、緑の葉のまま枯れてしまったものも点在した。雨の影響だろうか

ナナカマドは紅葉

夕焼けに赤く染まった高谷池の湿原

赤く染まる湿原

高台にあるテント場は北アルプスなどの眺めがいい

テント場は展望地

笹ヶ峰への下山路でも焼山が大きく見られる場所がある

見納めの焼山


がむしゃらに登っていくうち、不思議なことに気づく。さっきまで聞こえていたゴーという噴気孔からの音が全く聞こえなくなっていたのだ。
ルートは噴気孔の斜面から少し左に離れたところに付けられているが、直線距離でいえば先ほどよりずっと近づいているのに、である。間にある山ひだが音を遮蔽する役目を果たしているのかもしれない。
治山工事など、山で発せられる音は、ひとつの尾根を隔てただけで聞こえたり聞こえなくなったりする。昨年噴火した御嶽山も、もしかしたら噴火直前までは山頂付近は静寂の地で、登山者は噴石を見るまで噴火したことなど気づかなかったのではないか。

周囲はいつしか厚い雲に包まれ、眺めはなくなった。ただひたすら高度を稼いでいくと、枯れ草の点在する火山特有の景観が広がり、さしもの急登もついえた。岩尾根を上がっていきお鉢の突端にたどり着く。そのままお鉢の縁を歩いていくと三角点があり、すぐ先が焼山山頂であった。
岩の積み重なる山頂には山名板以外、目立ったものは何一つない。少し先にもうひとつの山頂らしきものも見られるが、ガス一色の中を歩いてみる気力はなかった。おそらくあの辺りには、金山からの登山道が上がってきているのだろう。
一瞬だけ、残雪とともに火口池らしきものが見えたが、周囲の眺めはついに得られなかった。それでも、ようやく登れたこの秘峰である。40分近く滞頂してから来た道を下山する。

胴抜切戸への下りは、手を使い腰を下ろしながら何とかこなす。難儀だったが、足がすくむほどの恐怖はなかった。
1990mの鞍部に到達。ここからは影火打、火打山への長く、高い登り返しとなる。
ガレ場を過ぎ尾根筋に乗ってしまえば道は安定する。相変わらず焼山は雲の中だが、火打の方角は視界が効く。ピーク付近が見えているので(実際のピークは見えているのより奥にありそうだが)気が楽だ。じっくり時間をかけて登ればいい。
影火打を後に、ハイマツの登りを終えて火打山である。いやぁ戻ってこれた。少し気が抜けてしまう。山頂には大勢の人がいた。
腰を下ろして休んでいると、次第に視界が開け、妙高や高谷池が見えてきた。本日最後の下りは、青空と紅葉を楽しみながらの行程となる。

しかしさすがに足にきた。時間的には予定より早く戻ってこれて余裕があるのだが、今日のルートは8時間という単なる歩行時間だけでは表せないボリュームを感じた。
3時過ぎに高谷池到着。日が長ければこのままテント撤収して下山もできないではない。しかしやはりかなりの疲労が残ったので、明るいうちに下山できるにしても、もう一泊したほうがいいだろう。

テント場は相変わらずの混雑ぶり。しかし昨日ほどではなく、笹を倒して張っているテントは数えるほどになっていた。
夕方、再び北アルプスの展望。この日の夜はさらに冷え込み、朝はテントのフライシートが凍りつくほどだった。

3日め、下るのみだが天狗の庭まで散策する。今日は抜けるような青空だ、これなら焼山からの大パノラマも約束されよう。
池に投影する火打山を写真に収め、テント場に戻り下山する。

シルバーウィークはまだ1日ある。下山中も多くの人が引きも切らずに登ってくる。あらためらて火打山の人気の高さを実感した。
針葉樹林帯を抜けた後の急坂は下りでもかなりきつい。昨日無理して下山するのは、やはり現実的でなかった。黒沢で最後の休息を取り、笹ヶ峰登山口へ到着。無事に下山できて何より。

山麓の杉野沢温泉に立ち寄り、シルバーウィークリターンの渋滞に飛び込む準備をした。
たくさん歩いたが2日間よく寝たので、不思議と疲労は残らなかった。