- 不帰ノ嶮に挑戦(7:10)
-
今回の縦走で、ここが最大の難所である。天狗ノ大下りでかなり体力を消耗したので、鞍部でいったん休憩する。
一峰までは尾根伝いに普通の登り下り、次の二峰北峰への岩場の登りが大変。足場の乏しい、ほぼ垂直の一枚岩で鎖にしがみついて登る。
高度感満点。このときだけガスがかかっていたので、眼下の奈落の底を見ずにすんだのは幸運だったのか、不運だったのか。
荷物が重いので、体の動きに融通が利かず、荷物に振り回されてしまいそうになる。足場が小さいところのトラバースなど、大いに肝を冷やす。それでも何とか北峰、南峰を通過。不帰ノ嶮のそれぞれのピークは展望がいい。
相前後して登って来た男性が言った。「全く世のおばさんたちは、よくこんなところを平気で登って来るなあ。」
- 唐松岳(9:50)
-
三峰を経て唐松岳へ。ついに不帰ノ嶮を踏破した。最低鞍部から3時間近い行程だった。今回の山行を半ばこなした充実感に浸る。
唐松岳からは剱岳、立山、五竜岳、背後に不帰ノ嶮の峰々、白馬鑓が見渡せる。
- 唐松頂上山荘(10:30)
-
唐松岳から頂上山荘まではゆるい下り。きれいな造りの小屋だ。売店でカップ麺類などを探すが売っていない。仕方が無いので喫茶に入りカレーライスを食べる。喫茶の内装は下界と変わらず、ここが2500mの高所かと疑う。カレーは美味しく、小屋の人も親切だ。思わず長居をしてしまいそう。小屋の受付の人に天気のことを聞いたら、どうやら台風はそれたようだ。
あてにしていた水場が見当たらない。小屋の人に聞いたら飲料水はペットボトルで買うしかないと言う。500mlで300円は高い。幕営している人も買っているのだろうか。
泊まるには快適でいいが、通過者やテント設営者にとっては意外と利用しにくい小屋だなと感じる。
|
