2012年2月5日(日) | |||
◇ | 新宿駅 | 5:50 | |
中央線 | |||
6:29 | 立川駅 | 6:39 | |
青梅線 | |||
7:46 | 奥多摩駅 | 7:50 | |
西東京バス | |||
8:28 | 峰谷 | 8:30 | |
9:25 | 奥 | ◇ | |
9:40 | 浅間神社 | 9:45 | |
11:25 | 鷹ノ巣山避難小屋 | 11:30 | |
11:55 | 鷹ノ巣山 | 12:30 | |
13:30 | 城山 | ◇ | |
13:45 | 石尾根分岐 | ◇ | |
14:20 | 六ツ石山 | 14:35 | |
14:55 | トオノクボ | ◇ | |
16:05 | 水根登山口 | 16:10 | |
16:30 | 水根 | 16:40 | |
西東京バス | |||
16:55 | 奥多摩駅 | 17:15 | |
青梅線 青梅駅乗換え |
|||
18:24 | 立川駅 | 18:35 | |
中央線特快 | |||
19:02 | 新宿駅 | ◇ |
2月初旬の鷹ノ巣山は3年連続となる。さらに1年おいて、その前の年の1月にも雪の鷹ノ巣山に登った。完全にパターン化しているが飽きることはない。たぶん来年も行くだろう。
先週登った奥秩父の茅ヶ岳は鷹ノ巣山と同程度の標高だが、雪の量は全然違った。2月の鷹ノ巣山は例年同様、真っ白な雪原の上で多量の雪と戯れることができた。
鷹ノ巣山山頂直下より、雲取山(左)と芋木ノドッケを望む |
峰谷バス停 |
|
豊かな自然林 |
稜線へ |
山頂から見る浅間尾根 |
展望の頂 |
雪原 |
峰谷バス停から、寒い中を出発。牛舎の横の細道を通り、舗装道路が尽きると雪道となった。
寝不足なのか、体が重い。奥の登山口へは1時間近くかかってしまった。車を使うようになったせいもあろうが、登山口まで1時間歩くようなコースも、最近あまりなくなったように思う。
山道に入ると、ずっと雪を踏むようになる。先週の茅ヶ岳のように土が出ている箇所はほとんどない。適度に気温が低く雪質が安定しているため、アイゼンはしばらくつけないで登っていく。
しかし、体が重く、いつもに比べてなかなか歩みがはかどらない。アイゼンをつけると格段に足運びがよくなった。檜林のきつい急坂を何とか登りきり、ミズナラやブナの自然林に入る。雪と樹林と空。白と黒と青色のシンプルなコントラストが美しい。
樹林の向こうには、日陰名栗ノ峰が大きい。山頂部の草原帯が真っ白になっている。
なだらかな浅間尾根も、鷹ノ巣山の懐に近づくにつれ傾斜は増す。視線が上を向くようになると、空があまりにも群青色すぎて恐いくらいだ。ジグザグに登高し、山頂に直接突き上げる尾根筋を左側から巻く。枯れた水場を通過して、ひと登りで鷹ノ巣山避難小屋に着く。
小屋前の寒暖計を見ると氷点下4度。鷹ノ巣山に至る稜線の積雪は30cmくらいか。吹き溜まりのような所では腰くらいまである。この時期にしては雪の少なそうな富士山や大菩薩嶺、遠く南アルプスを見ながら高みを目指す。振り返ると雲取山を始め、長沢背稜の山々はかなり白い。
鷹ノ巣山山頂に着く。時すでに正午。日も高くなってしまって富士山や南アルプスは霞んでしまった。バス利用で峰谷から登ると、山頂到着はどうしてもこの時間になってしまう。それでも奥多摩南部や大菩薩、丹沢山塊の連綿たる山並みは、いつにも増して重厚な姿を見せてくれた。
気温はおそらく氷点下5度くらいだろうが、降り注ぐ日差しは1ヶ月前にはなかった明るさを感じる。季節は着実に進んでいるのだ。
雪は深い |
樹影伸びる |
六ツ石山へ |
きれいなトレース |
六ツ石山方面に足を向ける。急坂を下ったところは広い雪原となっていて眺めもいい。トレースは掘り窪められており、両側の積雪は腰くらいの高さまである。東京の山にしては本格的な雪山になっている。
しかし記録的な寒冬となっている今年は、新潟県の山沿いの町で4m近く積もっているらしく、現地の人から見れば、ここ1700mの山の上なのに50cmしかないとはどういうこと?という話になるだろう。全く同じ国とは思えない。
水根山は相変わらず山頂がどこだかわからない。ブナの大木が多い稜線を進み、城山から岩ゴロの急坂を下る。ところどころ土が出ていた。
石尾根縦走路の巻き道に合流する頃には太陽は雲に隠されがちになる。将門馬場から六ツ石山北面の緩い登り。雪量が増え、白い斜面に何本もの樹影が横たわる。
六ツ石山頂上には誰もいなかった。静かでのんびりできる場所である。眺めもまあまあよく、ここだけを目的に登ってきても、決して物足りなく思うことはないだろう。
昨年は石尾根を奥多摩駅まで縦走したので、今回は六ツ石山から水根に下る道を行く。ハンノキ尾根には一本の真っ直ぐなトレースがきれいに伸びていた。これはいったい、誰がいつつけてくれるのだろうか。
奥多摩の雪山に登ると、決まってこのようなデコボコのない、まるで臼でならしたようなトレースがついているのでいつも不思議に思う。一般の登山者が歩いただけではこんなにきれいにつかないだろう。誰かがトレースをつけるために登ってきているとしか思えない。ここを歩く人のために。
トオノクボで直角に曲がり、樹林帯の急下降となる。雪がベチャベチャになり歩きにくい。しかしそれもしばしの辛抱。意外に早く奥多摩湖の湖面が木の間から覗くようになる。そこからもまだ距離はあるが、じきに車の音も聞こえてくる。
祠のある場所を過ぎると「水根産土(うぶすな)神社」に出る。赤い鳥居をくぐり、少し先の農地脇でアイゼンを外す。靴を通して、両足のつま先が少し濡れていた。13年履いていた冬用の登山靴もそろそろ寿命か。
登山口に下り立ち、車道を歩いて水根のバス停に下る。青梅街道沿いの山の斜面に、何十匹もの猿がたむろしていた。鳩のように、電線の上で器用に休憩しているのもいる。
バスで奥多摩駅に戻る。