山の写真集 > 奥多摩 > 鷹ノ巣山から石尾根
-新雪を踏んで展望の稜線へ-
タイトル
峰谷-鷹ノ巣山-六ツ石山-奥多摩駅
山域奥多摩
地域東京都
標高鷹ノ巣山(1737m)、水根山(1620m)、城山(1523m)、六ツ石山(1479m)
山行日2011年2月13日(日)天気1
沿面距離15.4km
歩行時間6時間50分
標高差1142m(峰谷~鷹ノ巣山)
宿泊-
温泉三河屋
交通中央線、青梅線、西東京バスHome



鷹ノ巣山のトップページへ


2011年2月13日(日)

代々木駅5:48
 中央線
6:29立川駅6:39
 青梅線
7:46奥多摩駅7:50
 西東京バス
8:25峰谷8:30
9:22奥集落登山口
9:40浅間神社
11:10鷹ノ巣山
避難小屋
11:20
11:55鷹ノ巣山12:35
13:17城山
13:29石尾根縦走路
合流
14:10六ツ石山14:25
14:50三ノ木戸山分岐
15:05植林帯
15:55石尾根登山口
16:05羽黒神社
16:30奥多摩駅
三河屋入浴立寄り
18:06
 青梅線
青梅駅乗換
19:16立川駅19:21
 中央線特快
19:47新宿駅


関連リンク
[記録] 稲村岩尾根から鷹ノ巣山
西東京バス


Home



東京周辺の山にも、ようやくまとまった雪が降った。どこに行くか考えたが、やはり今年も鷹ノ巣山にした。
降雪直後の鷹ノ巣山は3年連続となる。この季節でも、日帰りのコースはひと通り歩いたので、今日は頑張って、奥多摩駅まで歩き通してみよう。


奥多摩駅目指し、石尾根を下る

終点の峰谷バス停では10名ほどの登山者が下りた。一昨年の同じような時は、自分ひとりだった。完全冬山装備の人たちが、ゾロゾロと山の中に入っていく。

峰谷の集落までの道路に積雪はそれほど無かったが、回りの山は軒並み白く、木々も着雪していてさながら雪国の趣だ。 牛舎の横から登りが始まり、車道を何度か経由して高度を上げていく。

奥集落の登山口には車が何台も停まっていた。三連休の最初2日は雨・雪模様だったため、登山者は今日に集中している。今日の鷹ノ巣山は大いに賑わいそうだ。
浅間神社の鳥居をくぐると一面の雪道となる。木の枝越しに望まれる日陰名栗ノ峰は、頂上付近のカヤトが真っ白になっていた。

峰谷バス停
谷間を分け入っていく
峰谷集落
白い尾根
広い眺め

檜林の急登ののち、緩やかなミズナラの森の道が続く。ここは四季を通して気分のいいところだ。
周囲に枯れた笹とアシビが目立ち始める頃にはだらだらした登りに転じ、雪道ではさすがにきつくなってくる。笹薮の中から人がヌッと現れ、ビックリする。鷹ノ巣山への尾根筋を分けて左手に進み、水場を経て鷹ノ巣山避難小屋に到着する。小屋の前のトレースは一昨年のものと違うところについていた。

快晴の空も、あら捜しをするとポツポツと雲の湧き立つのに気づく。雲の流れを見ると、風が頭の上で舞っているのを感じる。
一休みして鷹ノ巣山への登りに入る。ダブルストックにすれば楽なのだが(ストックは2本持っているが)、頂上までシングルのまま行こう。今日はピッケルを持っている人も時々見るし、ちょっとまねしたい感覚もある。
奥多摩の山でピッケルが必要になる場面はほとんどないが、今までピッケルに慣れ親しんだ人にとっては、ストックなど持つ気にはならないだろう。
展望の稜線を登る。雪化粧した奥秩父山塊の先には、久しぶりの南アルプス。浅間山も真っ白の姿を見せているが富士山は思ったほど雪が積もっておらず、8合目あたりでも黒いものが見えている。
最後は少しへばって、休んでは歩きを繰り返しながら、鷹ノ巣山山頂に着いた。

どこを見ても素晴らしい展望。富士山や大菩薩嶺、南アルプスはもちろん、大岳山の背後に下界の町並みが広く見下ろせる。丹沢山塊もずらりと勢揃いしている。相模湾は上空が曇っていて海面が見えていない。
鷹ノ巣山の上にも時折り雲が流れてくるようになった。太陽が遮られるとたちどころに寒くなる。さすが標高1700mを越えている地である。手足の指先が冷たくなってきたのを感じる。

体力は回復し、予定通り石尾根をこのまま縦走していくことにする。リズムをつけるために、ここからはダブルストックで行く。
新雪のスロープにトレースはしっかりとついているが、時々ルートを外して、足跡の無い白い雪の上をサクサクと歩いていく。また今日は凍結した場所がなかったので、ここまでアイゼンもつけていない。降雪直後は雪質も軽く、積雪も多いところで30cm程度なので、ツボ足でどんどん歩いていける。

鷹ノ巣山頂から
大岳山なども
吹き溜まりは50cmほど
六ツ石山
暮れなずむ駅前

水根山を過ぎて幅広の樹林帯を進み、城山からは急降下する。木の根が張り出すこの下りは、ところどころで土が出ていて滑りやすい。巻き道と合流し、さらに高度を下げて将門馬場に来る。考えてみれば、石尾根を縦走するのは雲取山に一泊で登ってきていたときばかりで、日帰り山行での石尾根縦走は今日が初めてかもしれない。鷹ノ巣山を後にしてからは前後を歩く人の数もずっと少なくなる。

六ツ石山へは北面巻き道を通らず、山頂方向へ尾根伝いに登っていくトレースがついていたので、それを辿ってみた。しかしそのトレースは山頂まで通じておらず、結局途中で北面巻き道に合流することとなった。
六ツ石山山頂は、半分が土が出ていた。14時も過ぎてかなり雪解けも進んだのだろう。サラサラだった雪も、高度を落とすにつれ水分を含み、土色が目立つようになる。それでも日陰の吹き溜まりでは、膝上まで積もっていた。

青空の面積がいつしか狭くなり、蕎麦粒山・川苔山方面は上空に大きな雲が出ている。天気のよいのは今日だけで、明日からまだ雪が降るとの予報である。2月の空は冬と春とのせめぎ合い。冬がちょっとでも勝てば、南関東でも大雪になる。
この連休中の雪は、奥多摩では思ったほど積もらなかった印象だが、歩くのにはこれくらいがちょうどいい。

土の出た滑りやすい斜面を下っていく。三ノ木戸山分岐から再び北面の雪深い道。右に植林帯、左にナラの林の間を下るようになると雪も減り、枯葉の道が多くなる。けれどまだ行程的には1時間以上を残しており、気を緩められない。
社を見た先で石尾根登山口に下り立つ。羽黒神社の境内でスパッツとストックをしまう。

民家の軒先に紅梅が咲いていた。以前同じ連休の日にこの場所で、白梅のほうまでほころんでいたのを見たことがある(一般的に梅は、紅梅のほうが早咲きである)。今年はやはり寒さのせいで開花が遅れているようだ。
奥多摩駅界隈の雪は大方が解けてなくなっていた。ひさしぶりに骨のある歩きができて満足した。

三河屋で入浴し、日が落ちて街灯が灯る下を奥多摩駅へ向かう。