2006年10月15日(日)~16日(月) 天神平-谷川岳-大障子避難小屋-万太郎山-仙ノ倉山-平標山 |
行くか、戻るか。2日目は小屋の前で大いに迷った。日本全国雲ひとつない快晴の日、おそらく谷川連峰だけが濃密なガスと飛ばされんばかりの強風にさいなまれていた。 後でいろんな人に聞いてみると、こういうことは、谷川連峰では決して珍しいことではないらしい。日本海と太平洋の2つの気象がぶつかり合うこの地は、周囲の山域がみないい天気でも悪天に見舞われることが多い。 この性悪の谷川岳の天気におおいに振り回された、今年の紅葉メイン山行だった。
●紅葉の天神尾根を登る 前日、ATMでお金を下ろすのを忘れてしまい、登山口まで行けるか計算する。 仕事で連夜帰りが遅く、体力セーブの目的で出来るだけ遅出したい。記念にとっておいた2000円札など家中のお金を引っかき集めて、何とか新幹線代を捻出。 水上駅からバスて土合口へ。ロープウェイを使って天神平(1319m)まで上がる。 谷川岳のロープウェイは今年新装された。揺れが少なく所要時間も短くなる。収容能力も格段にアップしたので、以前の乗り口前の長大な行列はなくなったようだ。 全面がガラス張りの車内から見る山肌は、高度を上げるにつれ色つきが鮮やかになっていく。 行楽客でごった返す天神平付近は、紅葉が見頃を迎えつつある。前週の寒波の影響か、葉の飛んでしまった木もあるが色つきはまあまあ。この季節3回目だが、今回が一番いい紅葉時期をとらえられた。 天神平と同様登山道も賑やかで、前も後もハイカーの姿であふれている。ハイカーだけでなく普段着で手ぶらやボストンバッグを抱えた人も歩いている。 熊沢穴避難小屋を過ぎると、急な岩尾根の登りとなる。ツツジなどの赤が鮮やか。谷川岳の稜線は雲がまとわりついているが、周囲は気持ちの良い青空だ。この好天をとらえ、登山道も休憩場も人、人、人の波である。 左手には俎嵓(まないたぐら)のきりっとした姿がりりしい。 自分だけ大きい荷物を背負っているが、じきに同じ様な重装備の人を見る。大障子避難小屋泊まりであろうか。日曜日からの泊まりとは言え、混雑が心配だ。 ツェルトは持ってきたが、木のない強風の稜線上で設営できる自信がない。 |