~草原から岩稜へ、初夏の花の山旅~
タイトル
たにがわれんぽう ばていけいじゅうそう 2008年7月12日(土)~13日(日)

白毛門~朝日岳~清水峠~谷川岳
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今年の夏山第一弾は、谷川連峰馬蹄型縦走とした。説明は無用、一ノ倉沢東壁と並ぶ谷川連峰の象徴と言ってもいい、魅力ある縦走路である。今まで虫食いで歩いてはいたが、やはり一度は歩き通したい。
土合から歩き出し笠ヶ岳・朝日岳と未踏の峰を踏んで清水峠に宿泊、翌日に谷川岳まで行くプランにした。

蓬峠付近から谷川連峰の主稜線を望む
蓬峠付近から谷川連峰の主稜線を望む

マップ

2008年7月12日(土)曇り、強風 歩行時間:6時間45分
5:02池袋駅-[埼京線、高崎線]-6:54高崎駅7:09-[上越線]-8:10水上駅8:26-[バス]-8:45土合橋バス停8:50-9:00尾根取り付き-10:00ヒノキのウロ10:10-10:55松ノ木沢ノ頭11:10-12:00白毛門12:15-13:10笠ヶ岳13:25-14:45朝日岳、朝日ノ原15:10-16:55清水峠(白崩避難小屋 泊)

2008年7月13日(日)晴れ 歩行時間:7時間45分
4:35清水峠-5:30七ツ小屋山5:40-6:45蓬峠6:50-7:40武能岳7:50-9:30茂倉岳9:45-10:15一ノ倉岳-11:15谷川岳(オキの耳)11:40-11:52トマの耳11:55-12:05肩の小屋12:10-13:10熊沢穴避難小屋-13:45天神平14:35-[ロープウェイ]-14:50土合口駅15:05-[バス、湯原温泉立ち寄り]-16:40水上駅16:47-[上越線]-18:00高崎駅-[湘南新宿ライン]-大崎駅


馬蹄型の概念図

ヒノキのウロ

白いシャクナゲ

笠ヶ岳

●霧立ち込める急峻な尾根

清水峠の白崩避難小屋は、まさか満員ということはないとは思うが、休日なので念のためテントを持参した。よってザックの中は一泊フル装備となる。

水上駅前の道路が工事中のため、バスはいったん水上温泉方面に迂回して谷川岳へ向かう。
土合橋で下車。駐車場には多くの車が停まっている。みな白毛門や朝日岳に登っているのだろうか。おそらく、ロープウェイ駅の駐車場が有料なのを避けて、ここに駐車している車も多いのだろう。

ブナ林の急登から始まる。ここをこんな重い荷物で登るのは初めて。ヒノキのウロまで黙々と高度を積み重ねるのみ。
春先に見られる花はほぼ姿を消し、シャクナゲが咲くのみ。やがて尾根が見上げられるようになるが、松ノ木沢ノ頭から上はガスの中だ。風も強く吹いている模様。
急斜面の岩尾根を、四肢を駆使して登り上がって松ノ木沢ノ頭(1484m)に立つ。目の前に大きく広がるはずの谷川岳東壁は、今日は全くない。

7月の暑い日、もし日が照っていたら早くに参っていたかもしれない。幸か不幸かどんよりした曇りで、今にも雨が降ってきそうだ。展望が得られないのは残念だが、水の消費も少なくて済む。

ポツポツと落ちてきた。早めに雨具を着ようかと思っているうちに止んでしまう。そのうち日差しも出てくる。天気の方向がいい・悪いのどっちなのか、見定めがつかない。しかしいずれにしても、谷川岳など周囲の山の眺めは、今日はどうやら終日無理そうだ。
ガレ場を伝って鎖をたぐり、白毛門(1720m)に着く。登山者が数人。さすがにこの天気では空いている。Tシャツでは肌寒いので1枚着て出発する。

ここからは清水峠までは初めて歩く道だ。シャクナゲやノリウツギ、ゴゼンタチバナがよく咲く稜線を進む。
周囲はガス一色だが、背後から日の光を感じて振り向くと、白毛門が大きくそびえるのが見える。前方も時々視界が利くものの、谷川岳方面はまったくダメだ。

いくつかの小ピークを越えて、笠ヶ岳(1852m)に着く。丸い頂を取り巻く笹原にはニッコウキスゲがずいぶん咲いている。
少し下りたところにカマボコ型の避難小屋がある。吹きさらしの稜線上にあって、昼間から半日を過ごすにはつらい小屋だが、寝るだけならなんとかなりそう。
天気のよさそうな日に、朝日を浴びる谷川岳東壁を見るためにここに泊まるのもいいかと思う。しかしここ上越国境稜線の天気は気まぐれで、なかなか思惑通りにいかないことが常である。


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