2007年8月11日(土)~8月13日(月) |
正面に双六岳を見ながら、はるか下に見える双六小屋を目指す。 12時ちょうどに双六小屋到着。天気もまだまだよく、まだ少し歩けそうだが今日の行動はここまで。テントを張りお昼を食べることにしよう。 双六小屋で生ビール、ラーメンを注文する。テント場は大盛況。時間の経過とともにテントの数はどんどん増えてくる。この分では夕方遅く到着した人は、いくら広大なテント場といえども張る場所探しに苦労するのではないかと思う。 広い砂地のこのテント場は奥に双六池もあるので、ちょっと見には海岸のようだ。まるで砂浜にいくつものパラソルが立っているようにも見える。 なかなか梅雨が明けず悶々としていた先月末からすると、こういう夏山のど真ん中自分がいることが奇跡のようだ。 少し雲が出て来たがまだまだ青空いっぱいのテント場だ。午後はとり立てて何もすることなく過ごし、食べて飲んで眠りに着いた。
夜10時ごろ突然目が覚めた。左わき腹に強い痛みを感じる。シュラフの中で寝返りを何度かうってみたが、痛みはますますひどくなる。これはただごとでない。単なる腹痛ではなさそうだ。 迷ったが意を決し、小屋の前に出ている富山大学の診療所に行ってみる。診療所までの50mほどの距離を、体を曲げながらなんとか歩いた。外は満天の星空だった。 診療所の戸に「医師がいます。遠慮なく声をかけてください」の貼り紙、これに救われた。中に入ると、2名の女性がすぐに起きてくれた。とりあえず寝てお腹の具合を診てもらう。便秘で腹痛を起こす人は多くいるが、どうもそれとは違うようだ。 あまりの激痛に会話もつらく、意識もぼうっとするくらいだ。自分の名前、年齢、実家の住所を教えた。 双六の診療所は薬などは置いてはいるが、当然ながらレントゲンなどの医療機器はない。原因がわからず、とりあえず痛み止めの筋肉注射、そして点滴をしてもらう。注射が効いたのか、痛みはしばらくして収まった。 2人の女性はひとりが大学生、もうひとりは病院からお手伝いで来ているそうだ。設備のない場所で、とにかく写真の1枚も撮れないのを残念がっている。 結局この日は、点滴をしたまま診療所のベッドで一晩休ませてもらうことにした。夜中ふと目を覚ますと、分厚い医学書が置いてあった。自分がうなっている間、夜中にもかかわらず原因をいろいろ調べてくれていたようだ。 |