山の写真集 > 日本アルプス > 剱岳と大日三山縦走
  • -岩の殿堂から花と展望の縦走路へ-
  • 室堂-剱沢-剱岳-奥大日岳-大日岳-大日平-称名滝
  • 北アルプス
  • 富山県
  • 前剱(2813m), 剱岳(2999m), 奥大日岳(2606m), 中大日岳(2500m), 大日岳(2501m)
  • 2017年8月12日(土)~15日(火)
  • 4.2km/5.1km/7.0km/7.6km
  • 3時間55分/7時間40分(鎖場順番待ち1時間含む)/6時間10分/5時間30分
  • 577m(室堂-剱岳)
  • 剱沢(テント2泊), 大日小屋
  • グリーンビュー立山
  • 新幹線,富山地鉄,ケーブルカー,バス
天気1
天気2
天気3
天気4

 

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2017年8月12日(土)
東京駅 6:16
  北陸新幹線
8:26 富山駅 8:44
  富山地鉄
9:33 立山駅 9:40
  ケーブルカー
9:47 美女平 10:20
  バス
11:10   室堂 11:25
11:40   みくりが池 11:45
12:30   雷鳥平
14:50 別山乗越 15:05
15:40 剱沢(テント泊)
2017年8月13日(日)
  剱沢 6:10
6:45   剣山荘 6:55
7:25   一服剱 7:35
8:30 前剱 8:40
10:45 剱岳 11:35
13:25   前剱 13:35
14:30   一服剱
14:55   剣山荘 15:05
15:40 剱沢(テント泊)
2017年8月14日(月)
2017年8月15日(火)

 

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今年の夏山メインは、北アルプス剱岳とした。岩場が苦手な自分は本来、登山対象にはしていなかった。しかしよくいっしょに登っている友人が日本百名山を目指しているので、避けているわけにはいかない。
他の山から望む剱岳は実に山らしく、山といえばこういう形だという見本のような山である。登ってみたいのは山々だが、何せ一般登山コースとしては最難関と言われる岩場の登降が自分にはできるのか、自信がなかった。
ヘルメット、カラビナにスリングと準備できるものは準備する。また以前八海山に登った際、足場のないところで鎖にしがみつくところが多く、腕の筋力のなさを痛感していたため、今回はジムに何回か通ってある程度腕の筋肉を鍛えてから臨んだ。

交通は北陸新幹線で富山へ回り、アルペンルートで室堂に入る。劔沢にテント泊して翌日に剱岳登頂、もう一泊した後、これも友人の提案で大日三山への縦走を計画した。
当初は10日出発を予定していたが、天気予報が悪く2日先延ばしした。帰りがお盆のUターンラッシュとかち合ってしまったが、剱岳登頂が天気のいい日に当たることを優先しての計画である。それは結果的にうまくいった。


別山乗越から下ると、雲を割って剱沢キャンプ場が見えてくる

電鉄富山駅から富山地方鉄道に乗る

富山地鉄

室堂からみくりが池への遊歩道は、観光客に混じって傘を差していく

雨のみくりが池

雷鳥平からは、別山乗越目指しての急な登りが2時間ほど続く

乗越目指して

オンタデ(雷鳥平~別山乗越間)

オンタデ

急な登りはなお続く。少し明るくなってきた

急騰続く

雨は止み、ガスも切れてきて室堂やみくりが池方面を見下ろせるようになる

雲が切れていく

別山乗越への最後の登り。青空が覗き始めた

青空が覗く

トウヤクリンドウ(別山乗越付近)

トウヤクリンドウ


8月12日(1日目)室堂~別山乗越~剱沢


雨模様の東京駅から、北陸新幹線「かがやき」に乗る。北陸新幹線の座席は他の新幹線に比べて足元が広く、ゆったりできる。 富山駅へは2時間あまりで着いてしまい、もう少し乗っていたい気もする。
なお、「かがやき」は全席指定となっている。

富山地鉄で立山駅に向かう。車窓から見ると、外はどしゃ降りの雨である。午後から天気が回復する予報とは言え、少々不安になる。ケーブルカーとバスでアルペンルートを上っていく。高度を上げるにつれ意外にも雨は弱まっていったが、やむことはなかった。

観光客や登山者で混雑する室堂に着く。今日は雨の中の歩きになるのはある意味想定内であり、仕方がない。メインはあくまでも明日13日。好天下での劔登頂は果たして実現するか。
みくりが池で雷鳥を見る。このあたりは硫黄臭が強く、地獄谷からの噴気音が轟く。
上ったり下ったりして着いた雷鳥平テント場は、立山初訪の際幕営を試みたが、今日以上の大雨で嫌気がさし、撤収した苦い思い出がある。その後の立山~薬師岳~新穂高縦走の時はまずまずの天気でスタートしたものの、途中で大雷雨に逢い冷や汗をかいた。
自分にとって立山山行はいつも天気との闘いである。

テント場から先は初めて歩く道だ。別山乗越まで標高差300mほどの鉄砲登りとなる。雨が本降りになり精神的にもきついが、我慢して登る。こんな雨の中でも登山者は途切れない。テント装備の人も多い。劔沢のテント場はいいと場所が空いているだろうか。平日出発を諦めてお盆ピークの土曜からの山行になったため、今回は各所で混雑に悩まされる懸念が出てしまった。

長い登りを続けていくと雨は弱まり、ガスが霧状に漂うようになる。雨具を脱いでいいものか迷う。しかし空は次第に明るくなり、雲を割って青空も覗き始めた。こうなれば天候の回復は早い。
目指す稜線の先に小屋が現れ、振り返れば室堂や地獄谷、立山の稜線もじわじわと見えてきた。

別山乗越に建つ剱御前小屋

剱御前小屋

雲を割って剱岳が姿を現した。別山乗越にて

剱現る

ハクサンイチゲ(別山乗越~剱沢間)

ハクサンイチゲ

剱沢は多くのテントで賑わう

賑わうテント場

ヨツバシオガマ(剱沢)

ヨツバシオガマ


別山乗越に到着する。ここで初めて反対側の山々が見えるようになる。雲がみるみる消え、中から剱岳の山頂部が見えてきた。ここ別山乗越は非常に展望がよく、劔御前小屋は北アルプスの名峰を多く見ることができるいい小屋だ。
劔沢はここからまた下ることになる。剱岳に登るなら別山乗越からなら標高差も少なくていいのだが、普段は風が強くテント地とすることは容易ではなさそうだ。

残雪を見ながら緩く下っていく。斜面にはシナノキンバイ、ハクサンイチゲ、アオノツガザクラ、オンタデ、ミヤマキンポウゲなど多種多様な高山性の花が咲く。10分ほどで劔沢のテント場が見えてきた。再び雲が出てくる中を劔沢テント場に到着する。
剱沢は、最初に見た印象では全体的に傾斜地が多くてテント場にはあまり適さないように思えた。それに、すでにかなりの数のテントが張られている。100張りくらいあるだろうか。スペースを見つけるのも一苦労だ。
古くなったトイレの建物の上の段に上がり、傾斜の小さい場所を見つけて幕営する。雨の中の設営にならなかっただけでもよしとしなければならない。
料金は併設された管理棟で支払い、水場もそこにある。ただ、飲み物はここから下った劔沢小屋で調達するよりなく、往復15分ほどかかる。

しかしいざ設営してテントに入れば、居心地は悪くない。何と言っても剱岳が真正面に大きい。明日登る予定の一般ルートである別山尾根だけでなく、劔の象徴である激しく刻まれた岩の稜線が余すところなく見える。
北アルプスの中では槍ヶ岳と対極をなす、「形で魅せる」山という印象だ。登るだけでなく、見るだけでもいい山である。

この日はそれ以降、穏やかな天候で推移した。明日に備えて早めに寝る。夜は満点の星空になった。