~錦秋の北アルプスを心ゆくまで~ 上高地-横尾-涸沢-北穂高岳-パノラマ新道-上高地 |
この週末、涸沢は1年で一番の混雑かもしれない。しかしそれを承知の上出掛けた。 1999年夏、初めて登った3000m峰が奥穂高岳だった。3年振りの涸沢だ。
●色づく上高地から出発 (10/4、上高地~明神~徳沢~横尾) 木曜日の夜、急行アルプスで出かける。急行アルプスは今年12月のダイヤ改正で、通常の運行は廃止されてしまう。 おそらく登山シーズンには臨時列車として利用は出来るだろう。JRは新幹線に乗れ、特急に乗れとの方針のようだ。民営化して、利益が何物にも優先する、付き合いづらい会社になってしまったと感じるのは私だけだろうか。 松本で乗り換え新島々でさらにバスに乗る。登山者で満員、バスは2台になった。バスの中で夜明けを迎える。白み始めた空に、北アルプスの山々がだんだんと輪郭を現してくる。
上高地に6時30分着。皆、ぞろぞろと同じ方向へ歩き出す。河童橋で穂高を遠望する。どうやらガスらずにいてくれている。 周囲のカラマツはけっこう紅葉が進んで来ている。1時間弱で明神に着く。大きな猿が道を我が物顔で歩いてくる。すれ違う人間には目もくれない。ちゃんと片側通行を守っているのが笑える。 猿と言えば徳沢だが、人が餌をやってしまうからだろうか、ここ明神まで来てしまっているのかもしれない。 徳沢・横尾までは、高度差のないほぼ平坦な道だが、山に近くなって行くからだろうか、紅葉の色付きが鮮やかになっていく。 横尾からは針葉樹も現れる登山道になる。やや斜度を上げ、山道らしくなってくる。人は相変わらず多く、行列の一人になってしまう。 針葉樹に混ざってダケカンバの黄葉が目立ってくると、正面に北穂高岳を仰ぎ見るようになる。根張りの大きな、堂々としたいでたちは素晴らしい。横尾付近で見られる前穂高は、むしろ景勝地で見られる風景の一部にすぎないと言えなくもないが、北穂高が望めるようなところまで入ってくると、やっと山深く入って来たなあと感じる。距離は長いが1歩1歩山に入って行く実感を持てる道である。 |