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南八ヶ岳縦走 2000.7.22.~24.
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●観音平から編笠山へ

小淵沢に8時半着。タクシーで標高1500mの観音平まで行く。
観音平の駐車場には車が20台ほど止まっている。編笠山へのピストン登山が多そうだ。編笠山の反対側には南アルプスのシルエットが浮かんでいる。

雲海、そして押手川まではさほどきつくない登りが続く。押手川といっても水が流れているわけではない。しかしどこか水の香りのする所で、足元に群生している苔は鮮やかな緑色に輝いている。

青年小屋と編笠山 青年小屋と編笠山
このあたりから、石のガラガラした急な登りとなる。ほぼ直登の道で遊びが無い。黙々と登って行くとハイマツ帯となり、あたりが開けた感じになってくる。歓声が聞こえる。
しかし残念ながら山頂一帯はガスがかかり、展望が利かない。最後はかなりきつい登りを経て編笠山の山頂に着く。風が強く、あたり一面ガスである。石や岩の敷き詰められた山頂は広く、展望があれば爽快な頂だろう。

軽く行動食を口にし、青年小屋のほうへ下りていく。シャクナゲとハイマツの道を過ぎると、再び岩ゴロゴロとなる。なるだけ踏み易そうな足場を探しながら、ピョンピョンと下って行くのはけっこう疲れる。
編笠山・青年小屋あたりでも、標高がすでに2500m位あるのだが、人が多いのと雰囲気がのどかなせいか、あまり山深く入った気がしない。今日の核心である権現岳の上り下り、それを前に一度身を引き締める。
青年小屋から西岳方面に5分ほど行くと「乙女の水」という水場がある。そこを往復し、いよいよ権現岳に向かう。

●権現岳を経てキレット小屋へ

ガスは切れるどころかますます濃くなって行く。ひとつ大きなピークを越えると岩っぽいやせ尾根が続くようになり、傾斜もきつくなる。鎖場もときどき現れる。先が全然見えない中でのハイマツ帯の登りは少し心細くなる。登りがどこまでも続いていそうである。
時折岩の間に見出すシャクナゲやチシマギキョウの鮮やかな紫色に励まされながら、鎖をいくつも越えて行く。

コオニユリ
コオニユリ
ハクサンイチゲ
ハクサンイチゲ
カラマツソウ
カラマツソウ

権現小屋に到着する。権現岳の山頂はここからすぐだ。しかし展望ゼロ。ガスの中にボウっと浮かぶ 岩の穂先は鋭い。

源治ハシゴ 権現岳直下の源治ハシゴ

いよいよ本日の最難関、源治バシゴへと進む。権現岳山頂直下の崖にかかっている、61段もあるハシゴだ。
ハシゴの手前は、足もとの悪い鎖場になっていて、登って来た場合は、長いハシゴの後にさらに、この鎖につかまってよじ登ることとなり、かなり腕力が必要だろう。
ハシゴは13名の団体が上っている最中だったので、その通過を待つ。しかしこのガスの中では、今誰かが上って来ているのかさえも確認できない。いざ下りている最中に、上って来る人とはち合わせしたら、どっちがゆずるのだろうか?

「1、2、・・・」と、1段1段声を出しながら下っていく。何も見えないのでそれほどでもないが、展望が利いていたら返って恐いかもしれない。しかし61段はやはり長い。
「60,61」と、やっと足を地面につけることができた。ハシゴを見上げた写真を1枚撮って、出発する。

旭岳、ツルネとアップダウンの激しい道をどんどん進む。ツルネで今回初めてコマクサを見ることができた。強風に耐えながら地面にへばりついている。コマクサは、あるところには思いっきり群生していて、無いところには全く無い、他の植物といっしょに咲いているということもない、孤高な高山植物だ。

チシマギキョウ
チシマギキョウ
タカネグンナイフウロ
タカネグンナイフウロ
コマクサ
コマクサ

ツルネを越えてしばらく行くと、今宵の宿、キレット小屋の分岐に着いた。分岐から小屋までは、もうひとつガケのような鎖場を通過しなければならず(高度感はそれほどでもない)、最後の最後になって、また緊張の場を迎えた。何とか通過し小屋に到着した。

キレット小屋 キレット小屋


今日は土曜の夜、しかも八ヶ岳のピークシーズンでもあるのに、キレット小屋の宿泊者は20名ほどだ。しかもそのうち10名は予約なしの団体だったようで、小屋番さんは1人だけで大変そうだった。
キレット小屋は、特に派手な印象も小洒落た設備もない、昔ながらの山小屋の雰囲気だ。キレットと言っても小屋の周りは樹林だし、静かで落ち着ける小屋だ。

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