~トウヤクリンドウ咲く岩稜を行く~
タイトル
しんきょうじおねからやつがたけ
2006年9月2日(土)~3日(日)
美し森-牛首山-赤岳-横岳-硫黄岳
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横岳から三叉峰越しに富士山
横岳から三叉峰越しに富士山 [拡大]

●雲上の稜線縦走(赤岳-横岳-硫黄岳)
翌朝、赤岳頂上の地は、快晴の空と一面の雲海の間にあった。雲間でなく地平線から昇る太陽を久しぶりに見る。
雲海の高度は高く、今見えているものは隣りの阿弥陀岳の黒い塊と富士山、南アルプス、中央アルプス、乗鞍と御嶽、北アルプス、そして奥秩父山塊の先っぽのみであとは太陽と月、そして雲、これで全部である。
30分ほどの日の出のショーを見終え、出発する。その頃はいくつかの山が雲海から顔を出して来ていた。

当初キレットを下り権現岳に行こうと思っていたが、まだ日が射していない。横岳・硫黄岳に伸びる主稜線はすでに明るく、どうしてもそちらに足が向いてしまう。

雲上の稜線歩きは空気もカラッとして最高だ。赤岳から硫黄岳まで通して歩くのは今回で4回目。青空の下まるで空中散歩するような気分で歩を進める。真っ白な雲海が太陽の光を受け、銀色に輝いている。これほどきれいな雲海をみるのはいつ以来であろうか。
惜しむらくは2500mくらいの高度まで上がってきているので、周囲の展望はいまだに高い所しかみえていないことだ。しかし雲海上に浮かぶ北アルプスは槍ヶ岳や穂高など、くっきり見えていて素晴らしい。
中央アルプス、南アルプスも見え続けていて、中部山岳の中心に位置する八ヶ岳ならではの、贅沢な展望である。

そして富士山も雲海の上に大きなシルエットを見せている。特に、横岳頂上(2829m)から三叉峰越しに見る富士山の姿は印象的である。
足元にはトウヤクリンドウ(花は閉じている)、咲き残りのオヤマノエンドウ、ミヤマダイコンソウ。イワベンケイ雌花やチングルマはすでに種子や綿毛で見られるのみ。しかし横岳・硫黄岳間のコマクサは、まだ結構な数の花が咲いていた。

いずれにしても周囲はもう秋の装い。高い空に浮かぶうろこ雲と涼風が心地よい。


赤岳から御来光

権現岳と南アルプス

雲海に浮かぶ富士山

赤岳直下の岩稜

横岳から硫黄岳

赤岳を見上げる

赤岳、南ア、富士山

横岳へ

雲海に浮かぶ南アルプス

北アルプスを遠望

硫黄岳へ



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