~トウヤクリンドウ咲く岩稜を行く~ しんきょうじおねからやつがたけ 2006年9月2日(土)~3日(日) 美し森-牛首山-赤岳-横岳-硫黄岳 |
9月最初の土日、天気もよさそうなので展望の八ヶ岳に登りたい。 三ツ頭から権現岳、みどり池にテント泊して天狗岳を考えたが、やはり主峰赤岳に惹かれる。ここ数年、すっきりした青空の下で主稜線を歩いていない。 未踏破の真教寺(しんきょうじ)尾根を登ることにした。5年前に登った、隣りの県界尾根と同様に急峻な岩場を持つ、清里側からの登路である。今回はテントなど重い荷物は持たず、ただひたすら登ることに専念する。
●リゾート地を背に高原状の尾根を登る(清里-美し森-賽の河原) 中央線の車窓から南アルプスの甲斐駒が素晴らしくりりしい。八ヶ岳も雲がかかることなく、青空に映えている。 今日登る真教寺尾根は、上部の岩場が手強そうだ。小海線側から見上げる赤岳の東斜面はまさに絶壁の様相を呈しており、いったいどこに道があるのかと思ってしまう。 毎度の事ながら土曜日は睡眠不足気味なので、体力のことを考え別コースを登ることが、何度か頭をよぎる。しかし初志貫徹、清里駅に向かう。 白いしゃれた建物の並ぶ清里駅前は、まだ人通りもそう多くない。コンビニが見当たらず、みやげ物屋でおやきを買う。 タクシーで美し森駐車場へ。10分弱で1060円だった。行動開始は10時半と遅めだが、4時頃には頂上に着くだろう。体に負担をかけず、急ぐことなく登りたい。 売店や自動販売機のある駐車場から、木の階段を少し登ると、すぐに美し森の山頂(1643m)に着く。進む方向に牛首山、そして権現岳や赤岳の雄姿も望まれる。ここから見る赤岳は高いというよりも、ただ遠いという印象だ。 ヤマハハコなど晩夏の花を見ながら、石畳の道を進む。平坦な直線状の道がしばらく続く。高根荘という山荘あたりまでは観光客も多く行き交う。やがて天女山への道を分け、羽衣池を過ぎると、だんだんと登りの山道となっていく。 しばらくは木道が続き、遊歩道のようだ。スキーゲレンデのようなところに出ると「赤岳・牛首山」の指導標が随所に見られるようになる。傾斜が少し急になる。カラマツの樹林帯をなおも登っていくと、上のほうからガーガーという音がしてきた。ゴンドラリフトの発着場の横に出てきた。 これは、県界尾根の取り付き点付近から上がってくる「サンメドウズ」というゴンドラだ。標高1900mあたりのこの地は展望がよく、リフトで上がってきた行楽客でいっぱいだ。近くにリフトがあるのは地図でわかっていたが、登山道のすぐ横に伸びているとは思わなかった。 ここまでリフトで上がってくれば、真教寺尾根もかなり体力がセーブされそうだ。少し上がったところに展望ヒュッテという建物が見えるが、どうやら売店のようで、宿泊できるところではなさそうだ。 登山カード入れのところから再び山道に入る。かたわらにマツムシソウが咲く。 ここからやっと登山道らしくなるが、軽身の観光客も多い。少し登った賽の河原が眺めのいい休憩地だからである。正面に赤岳が大きく、南アルプス・富士山も見られる。マツムシソウやヤマハハコが多く咲いている。 |