~避難小屋から眺める錦絵巻の山~
タイトル
くりこまやま(1627m)
2003年10月5日(日)~6日(月)


須川温泉-名残ガ原-栗駒山-笊森山荘

マップ
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昭和湖
昭和湖

●結局雨の洗礼、須川へ戻る
しかし下っていると、西側全面から低く黒い雲が近づいてきているのに気づく。あたりは夕方のようになってきた。
湯浜に下りる予定を変更し、虚空蔵(こくぞう)十字路を折れ、湯ノ倉を経て温湯に直接下る道を目指す。

大きな岩の下にある御室のお宮からいったん御沢コースを通って湯ノ倉方面の道に入ろうとする。だが踏み跡がどこだかわからない。
あちこち歩き回っているうちに雨が降ってきた。あたりは急斜面のガレになっていてあまり長居したくない場所だ。ここはいったん虚空蔵十字路に戻ろう。

けっこうな降りになった。出発前の予報では、昨晩のうちに寒気は通過するとのことだったが、空模様を見る限り日が上がってからゆっくり通過していったようである。
須川への下りにて
パッチワークの山肌
須川への下りにて
須川への下りにて
昭和湖を後に登り出す登山者
昭和湖を後に登り出す登山者

十字路で雨具を着、考えたあげく最短距離で下山することにした。天狗平まで登り返し、須川に下る。

この頃から左足の膝内側に違和感を覚えるようになった。随所で短い休憩を取り、ガスで何も見えない天狗平から下って行く。
須川の紅葉は昨日よりもさらに色際立ち、まるで原色の大壁画を鑑賞しながら歩いているみたいだ。

稜線から離れるとたちまち頭上に青空が現れ始める。栗駒山頂付近は相変わらず雲の中。

月曜でもありさすがに、昨日ほど人は多くないがそれでもひっきりなしに登山者・観光客とすれ違う。
緩い下りではあるが膝の違和感が痛みに変わったあとはつらい行程となった。2年ぶりの須川温泉の白濁湯に、早くつかりたい。

帰りのバスは3時発。温泉でゆっくりした後外を見たら、温泉のまわりは風雨にたたかれていた。猫の目のように変わる秋口の東北の天気、やはり振り回されてしまったが、それもまたよしと思うほど紅葉は素晴らしかった。

涸沢と甲乙付けがたいこの全山紅葉の姿を、今年も青空の下で見ることは出来なかった。しかし念願の山頂からの展望も得られ、少しずつ前進しているのは確かだ。

バスで下界に下りるとほぼ快晴の天気。この時期、山と麓はまるで別世界である。

その後膝の痛みは日を追って増している。階段も満足に上り下りできない。これは少々長引きそうだ。


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