~避難小屋から眺める錦絵巻の山~ くりこまやま(1627m) 2003年10月5日(日)~6日(月)
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ついこの間まで夏山、夏山と言っていたのに、北日本の山はもう紅葉の季節を迎えようとしている。 1999年、2001年に続いて10月の栗駒山行。いまだに山頂から展望のかけらも見れていない。今度こそ晴れてくれるのか。 天気予報では麓は曇り時々晴れ、2日目にかけて弱い気圧の谷が通過して崩れる、とのこと。 そして昨年、山頂から少し下りたところにある笊森(ざるもり)避難小屋が改築された。 東京を早朝発ならばその日のうちに登って下れてしまう山ではあるが、まだ木の香のするという東北の避難小屋に泊まり、のんびり歩く計画とした。
●艶やかな紅葉の名残ガ原から昭和湖へ 日曜の朝、一関駅からのバスは満員。ほとんどが須川温泉に行く地元の客で、登山者は数えるほどしか乗っていない。 麓はほとんど色付いてなかったが、須川温泉付近はまさに紅葉の盛りだ。駐車場が満杯、さらに駐車待ちの車の列が出来ていて、なかなかバスが停留所まで着かない。 10分遅れで、停留所の手前で下りることになる。下界は気持ちの良い青空、しかし標高1100mのこの付近は曇りがちで、たまに太陽が顔を出す程度だ。 それでも南方に栗駒山の姿を見上げることが出来た。前2回の山行では雲の中で見えず。3度目にして始めて、この山の形を見れた。 名残ガ原(なごりがはら)に向かって歩き出す。温泉客に混じって登山者とも多くすれ違う。 ナナカマドの色付きは、前回ほど鮮やかではないように感じる。しかしそれはこの場所だけでの比較。他の山域に比べれば紅葉の美しさや派手さは、やはり群を抜いている。 名残ガ原は草紅葉とツツジの黄色・オレンジ、ナナカマドの赤色、常緑樹の緑に彩られ、まさに錦絵のような風景が展開されている。 栗駒山の山頂付近は早くもガスが流れ始めている。 昭和湖までは、ところどころ硫黄臭のたちこめる中の緩い登り。小さな子も皆一生懸命に登っている。しかしこのあたりから天候が悪化する。 昭和湖からは急登となる。ぬかるみと木段の道が続く。仰ぎ見る栗駒山山頂は、ガスで隠されたり出たりを繰り返している。ガスの流れが速いところを見るとかなりの強風が吹いていそうだ。 天気とはうらはらに、紅葉はますます見ごたえのある色付きとなり、今年この時期は、この中腹のあたり(標高1500m)が一番の見頃と感じる。 |