~錦色に染まる南部片富士~ いわてさん(2038m) 2005年10月9日(日)~10日(祝) 馬返し登山口-八合目避難小屋-岩手山-馬返し登山口 |
|
今年は今まで、関東甲信越から外へ一度も出ていなかった。今年初めての東北山行となる。 みちのくの名山、岩手山から八幡平まで小屋2泊の縦走を計画したが、中日に雨とガスで挫折。2座を別々に登ることにした。 翌日の八幡平へ 「南部富士」「南部片富士」の愛称で知られる岩手山は、滝沢村・八幡平市の境界に雄大にそびえ、岩手県いや北東北のシンボル的存在となっている。
特筆すべきは、何と言っても麓から見上げるこの山のとてつもない大きさである。今回は残念ながら雲がかかり続け、全体を見られる機会は得られなかったが、盛岡市街からもかなり下方の裾野から上が眺められるくらいなのだ。 その存在感は、静岡県下から望む富士山に匹敵する。心情的にはそれ以上かもしれない。 古くから信仰の対象とされ、単に「お山」と言えば岩手山を指す。石川啄(たく)木が詩歌に「ありがたきふるさとの山」とつづった心情は、全ての地元の人々の共有するところだろう。 優しく大きく、そして「絵になる」山でもある。
直前の天気予報では3日間「晴れ・晴れ・晴れ」であった。明日が曇りのち雨の予報に変わったのを携帯で知ったのは、夜行高速バスが盛岡市に入ってからだった。 予想天気図によれば、2日目はまれに見る好天の下での縦走を期待していたのに信じられない。 しかし今更予定変更というわけにはいかない。6食分の食糧とシュラフを担ぎ滝沢駅からタクシーに乗り込む。 だがこの日の朝もなにやら天気が怪しい。太陽はおろか、空に青色がない。馬返し登山口に着くまで、目の前に岩手山の姿は現れなかった。 |