~黄金色に輝く雲取への道~ 2005年11月4日(金)~5日(土)
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●見上げれば色づくブナの奥後山 (ヨモギ尾根~奥後山~後山林道)
平坦、もしくは緩やかな下りの道を行く。先に見える丸っこいピークが奥後山のようだ。ブナなどの広葉樹に覆われているのがわかる。道が西側になると飛竜山の大きな山体が望める。 少し高度を落としたあたりから、紅葉まばゆい道となる。緩い登り返しでブナが密集している一角に入る。およそ山頂のような気がしない場所であるが「奥後山」(1466m)の山名板がかかっていた。 山頂周辺は展望がない。しかしそれを補って余りあるほど、紅葉の素晴らしい広葉樹の森である。 昨年同じ時期に、三頭山の西にある向山に登ったが、あのときも予期せぬ紅葉の艶やかさに得した気分になった。ここ奥後山もそれに近い印象がある。
奥後山から少し下がると尾根が広がり、進むべき方向がわかりにくくなってくる。落ち葉道で踏み跡も判然としない。 コンパスを出して南東方向の尾根筋を下って行く。この付近も紅葉のきれいな所だ。 山腹を回り込んだ所に、古い指導標があり分岐となっている(山葵沢分岐)。このコースに指導標は数少なく、薄いブリキで出来た簡素なものばかりだ。 ここを左は山葵沢を経て塩沢橋に下る道だが、道なりに山腹を巻く道を行く。 檜林に入ったあたりから仕事道や古い踏み跡が交錯するようになる。下のほうから後山川の流れの音がようやく聞こえ始めてきたが、道はなかなか高度を落とさない。このへんで数人の登山者とすれ違う。 ようやく西から東へ進む方向が変わったと思ったら、またすぐに西に進む道が分かれている。この道を取ったのだがこれは間違いだった。 平坦な山腹道が延々と続く仕事道で、どうやら青岩谷や三条の湯の方面に通じているようだった。そういう道があるとは知ってはいたのだが、うかつにも入ってしまった。 往復30分で元の分岐に戻る。もう少しだけ進んだところに、同じ様に西方向に下る道があった。これに入りたかったのだ。 20分ほどで後山林道の途中に下り立つ。やれやれ、道を間違えたのは今年初めてか。 時間的には余裕なのだが、道を間違えたせいもあって、これから2時間ほどの林道歩きが始まることに少し気が滅入った。しかし歩き出した瞬間、横に車が停まってくれた。お祭バス停までありがたく乗せてもらった。 数年前、不幸な事件のあったお祭り荘も、現在はおそらく別の経営者であろうか、営業はされている。バス停前に大きな鍋がさびついた状態で放置されているのを見ると、心が痛む。 丹波山のめこい湯に寄ったあと、久しぶりに丹波山村周辺を歩く。静かでほっとする山村である。秋が深まると何故かここに来たくなる。 丹波天平もこの時期のちょっとした山歩きによさそうだ。この冬にもう一度丹波周辺の山に登りたいと思う。
※唐松谷林道について 今回は奥多摩エリアの西部もカバーしている「大菩薩」のエアリアマップ(2004年版)を携行したのだが、この唐松谷林道の描かれ方はちょっとひどい。実際の登山道は唐松谷の左岸を高巻く道なのに、このエアリアでは登山道が右岸に描かれている。 国土地理院の25000図や「奥多摩」のエアリア(1994年、1999年、2005年版)では、正しく左岸に描かれている。ただし「雲取山・両神山」(2005年版)は右岸に描かれていた。
※ヨモギ尾根下部のコースについて 自分の通った西方向コースのほかに、分岐をそのまま直進(東進)して下るコースもある(あおむしさんはこのコースを登りにとっている)。 これだと塩沢橋のたもとに下山出来るので林道歩きも1時間程で済む。エアリアマップでは「荒廃」との表記があるが、歩かれているようではある。自分の取った西方向コースは危険箇所はないといってよい。 他には山葵沢経由で塩沢橋に出る道、自分が間違えて入った青岩谷・三条の湯方面へ(おそらく)通じる仕事道があるようだ(右図参照)。 |