~黄金色に輝く雲取への道~ 2005年11月4日(金)~5日(土)
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●カラマツの稜線を上がり頂上へ (ブナ坂~石尾根~雲取山) 青空はまだ出ているものの、雲が多くなり富士山の眺めはもうない。 登山者は多く、唐松谷林道では1人しか会わなかったが石尾根ではコンスタントにすれ違う。 奥多摩小屋下の水場で水を3リットル汲む。水場のない雲取山避難小屋に泊まるには、いつもこの地点から汲んだ水の分だけ荷が重くなってしまうのだが、これはしょうがない。避難小屋に着いた後、雲取山荘に下りて水を調達して来ることも出来る。しかしやはり出来ることなら、一度山頂に上がったらそのまま留まっていたいのだ。 カラマツの急坂を登り小雲取山の肩、そして絶景の稜線漫歩を20分ほどで雲取山頂上(2017m)に着く。 意外にも大学生のグループが何組もいる。11月4日は大学の休みが取りやすい日なのか。 避難小屋の宿泊者は10名ほど。平日なのになかなかの盛況だ。 久しぶりの山頂避難小屋で舞い上がっていたわけではないが、2つの失敗をやらかした。まずは食事を作るとき手が滑って、せっかく運び上げた水を半分地面にこぼしてしまった。 そしてもうひとつは携帯を頂上付近に置き忘れてしまったことだ。気づいたのがだいぶ後だったので、夕方見に行ったときはもうなかった。きっと拾った方が気を利かせて、雲取山荘に届けてくれているに違いない。さもなければ奥多摩小屋に。三条の湯に届けられていたらちょっと困ったことになるのだが。 いずれにしても水のこともあるし、明朝はいったん雲取山荘に下りることにしよう。 ガスに包まれていた奥多摩の山々も夕方から宵にかけて、再び姿を現し始める。 そして富士山のシルエットが浮かび上がり、飛竜山の上に真っ赤な夕日が沈む。時刻はまだ午後5時前。日もずいぶん短くなったものだ。
●ヨモギ尾根に取り付く (雲取山~石尾根~ヨモギ尾根) 朝、ご来光を拝んだ後は雲取山荘に下る。携帯は届けられていた。拾ってくれた方に感謝。 水を補給して山頂へ登り返す。青空と奥多摩・奥秩父の山々そして富士山。土曜日としては久しぶりの快晴である。
いつもなら誰よりも早く出発しようとするのだが、今日はすでにほとんどの人が出払っている。ゆっくりと荷物をまとめ、8時少し前に出発する。 今日のヨモギ尾根は一般コースではないが距離的にはそう長くない。お祭(バス停)に下りたら丹波まで行って温泉に入れそうだ。 奥多摩小屋まで下り、南斜面の水場に下りていく。ヨモギ尾根コースの入口はこの水場である。 刈り払いされた道を少し下ると分岐があり、「ブナ坂」・「ヨモギ尾根」方面は道なり(右方向)に進む。 山腹をトラバースしてなおもしばらく行くと、今度はブナ坂方面との分岐になる。ブナ坂方面とは三条ダルミへ通じる昔の道であろう。指導標には「道悪し」しか書いていないが、途中で崩壊地があるとのことで現在は通行止めらしい。
現在は石尾根から直接三条ダルミに通じる道がなく、奥秩父縦走路に出るには雲取山を経由しなければならない。もしこの南面巻き道が通行できるようになれば、登山コース選択がグッと広がっていいのにと思う。 分岐を左に取ると、じきにヨモギ尾根に上がる。両側に背の高い笹が伸びているが、道自体は十分刈り払いされていて、一般の登山道とあまり変わらない。 道は尾根上につけられている場所が多いが、東側や西側の少し下を歩く部分もある。広葉樹のほかにアシビ、ツガなどの常緑樹も散在し、樹林の種類は多い。左側に高く見えているのは七ツ石山から伸びている七ツ石尾根であろう。 |