~南九州の名峰を歩く~
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●第2日・霧島連山を縦走、韓国岳へ
翌朝、いよいよ縦走の開始だ。天気は良いがやや春霞み。展望はあまり効かないかもしれない。
テントを撤収、少し歩いて硫黄山登山口から登り始める。テント担ぎはやはり重い。韓国岳までは木道が多く急登が続く。登るにつれて視界が開け出し、昨日歩いた3池、白鳥山、甑岳が見えるようになる。気温はぐんぐん上がっているようだ。小広い鞍部を経て韓国岳山頂に到着する。
大きな火口跡、右(西)側には大浪池が大きく横たわる。さすが360度展望の山、春霞みもものともせずかなり視界が効く。遠く高千穂峰まで臨める。

獅子戸岳から新燃岳へ
獅子戸岳から新燃岳へ

視界の開けた岩っぽい道をどんどん下ると、次第に中央がえぐられた下りにくい道となる。この先の行程の長さを考えると、逆コースの場合ここでへばりそうだ。
しかし歩きにくい道もそう長くはなく、獅子戸岳への登りとなるまでは快適な稜線歩きとなる。道の左右にはミヤマキリシマの潅木が続いている。ハルリンドウ、ツルキジムシロも至るところに咲く。
獅子戸岳までの道は距離的に少し長く感じる。



●獅子戸岳を経て新燃岳へ
背の低い潅木に囲まれた獅子戸岳でTシャツ1枚になる。暑い!水の減り方も少し気になり始める。さらに視界の良い稜線を下っていく。アシビのような白い花が樹木に咲く。新緑も目立つようになり、歩くほどに南下しているのだなあという印象を抱かせる。


新燃岳(しんもえだけ)に登りついて最初に目に飛び込んできたのが、コバルトブルーの火口湖の色だ。
外輪を見渡すと、北アのジャンダルムを思わせるような突飛な岩峰が見えて面白い。そして南東の方面には、韓国岳ではまだ霞みの向こうにぼんやり見える程度だった高千穂峰の秀麗な姿が大きくなっていた。

新燃岳の火口湖と獅子戸岳
新燃岳の火口湖と韓国岳、獅子戸岳
新燃岳から高千穂峰を臨む
新燃岳から高千穂峰を臨む


韓国岳山頂から見た高千穂峰 新燃岳の外輪
韓国岳山頂から見た
高千穂峰
新燃岳の外輪

左右にお鉢を従えた高千穂峰の山容は素晴らしい。何冊か見ていた登山ガイドの写真には、この角度から撮られた写真が無かったので、何故ここから撮らないのかな、と不思議に思うほどだ。

登山道は新燃岳の外輪を半周する形で、中岳への稜線に続く。このへんは常に展望360度、前方に高千穂峰、後方に韓国岳、獅子戸岳を常に眺めながらの歩きだ。

ハルリンドウ ハルリンドウ


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