~鳴神山は遥か、新緑の山稜~
タイトル
ざまとうげ(960m)
2006年5月6日(土)薄曇り

6:39桐生駅-[わたらせ渓谷鉄道]-7:37神戸駅7:40-8:10座間峠入口-8:22沢沿い-9:30座間峠9:40-10:20 949mピーク10:30-10:40岩のテラス(引き返し)-11:10座間峠-[15分休]-12:20座間峠入口-12:50神戸駅13:19-[わたらせ鉄道]-13:35水沼駅[水沼温泉センター]14:48-[わたらせ鉄道]-15:21相老駅16:02-[東武線りょうもう32号]-17:55浅草駅
歩行時間:4時間45分

マップ
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4年振りの鳴神山を目指す。今日は登る予定でなかったため、準備不足だ。念のためを考えてエアリアマップは持参していたが、今日歩くコースはエアリアだけでは不安なため、何とかして25000地形図を携行したい。

わたらせ渓谷鉄道
わたらせ渓谷鉄道(神戸駅)

前夜泊したビジネスホテルのロビーでパソコンが使えたので、インターネットで国土地理院にアクセスし地形図を取得した。紙を借りて印刷も出来た。パークイン桐生は従業員の教育が行き届いていて、ちょっとした普通のホテルなみに親切である。
しかしこんなことして地形図を手に入れられるとは、便利な世の中になったものだ。

鳴神山は普通、大滝登山口・駒形登山口といった東西の登山口から取り付くのが一般的で、前回登ったときも駒形からだった。

今回は裏側から登ってみようと思った。すなわち北側の座間峠から鍋足沢ノ頭を経て鳴神山へ至るという、ちょっと珍しいコース取りである。エアリアマップでは実線で描かれているのだが、実際はほとんど歩かれていないとみていた。


神戸(ごうど)駅

ミツバツツジ

新緑の山稜

桐生駅からわたらせ渓谷鉄道に乗り込む。一番電車でガラガラである。車窓からはすでに新緑の衣をまとった山稜の眺めがいっぱいに広がっている。
神戸(ごうど)駅で下車。踏み切りのあと車道を少し歩き、萬年橋で渡良瀬川を渡る。周囲は新緑。車道を緩く上がっていく。
このあたりには富広美術館やわらべ工房、体育館などの施設の案内標が立っているが、山を示す標識などは見当たらない。童謡ふるさと館の所で右折し、しばらく行くと「座間峠ハイキングコース」の指導標を見る。

山道に入ると、しばらくは幅広の道。再び標識で右(南)に方向を変え、沢沿いに登る。簡易舗装の道が終わり、細い踏み跡となる。
周囲は早や初夏の趣を呈して少しムシムシしている。くもの巣も至るところにあってわずらわしい。

右の斜面をジグザグを切って登り尾根に出る。雑木林は瑞々しい新緑だ。安蘇の山は歩き出しの標高が低く落葉樹も多いので、奥多摩や丹沢などよりは早い時期から新緑の道を歩ける。ミツバツツジもそこかしこに咲く。
尾根は緩やかだがけっこうきつい登りだ。樹林の切れ間から草木ダムの水面が見下ろせる。

時々現れる境界見出標とビニールテープに導かれる。高度を上げていき、前方に見える高まりをようやく超える。尾根を乗っ越した雰囲気がありこのへんが座間峠か、と思うも標識などは見当たらない。尾根が広くなっているから気づかなかったのか。どこが座間峠かわからぬままいくつかの小ピークを超えていく。

向きを若干西に変えるところあたりまでは地形図と符合していたが、それ以降の踏み跡が判然としなくなった。ヤブがひどいのだ。アカヤシオが目の前に咲いているのはいいが、この先の進む方向に自信がもてなくなってはゆっくり花見もできない。


アカヤシオ

座間峠

深紅のヤマツツジ

新緑の渓谷

比較的顕著なピークに立つ。地形図上の949m地点と思われる。半分折れてなくなった古い指導標が立っているが、何と書いてあるのか読めない。
テープは北方向の踏み跡についているが、西側の尾根筋を辿る。潅木がバチバチ体に当たる。

岩のテラスに出ると、西面に大きな山稜が現れる。おそらく鍋足沢の頭だろうが踏み跡がわからない。949mピークまで戻って周りを調べてみたものの、他の踏み跡は見当たらない。

今回はここで諦めて引き返した。自分の読図力もここまでだった。今考えると、もしかしたら岩テラスに出た時点で予定とは違う方向に入ってしまっていたのではないかと思う。地形図に描かれている境界線(二重破線)を辿って尾根に忠実に歩いていたのだが、これはあくまで境界線であって、実際の踏み跡は尾根を巻いていたのかもしれない。

引き返す道では幾分冷静になっていたせいか、座間峠の標識を見つけることが出来た。近くに鳴神山を示す指導標も。さらにそこから分岐する残馬山への踏み跡もわかった。自分が進んでいた踏み跡よりもむしろはっきりしているようだ。

目の覚めるような深紅のヤマツツジが咲いている。これも行きでは気づかなかったもの。やはり今回はややぶっつけ本番ということもあって、地形図と首っ引きで歩いていたから、周りのものにあまり注意がいってなかったようだ。

神戸駅まで戻り、再びわたらせ鉄道に乗る。水沼駅で温泉に寄り道していく。水沼駅は、駅の出口が温泉センター玄関と直結しているという珍しい駅だ。
館内はゴールデンウィークとは思えないほど空いている。わたらせ鉄道も途中から座れたし、この付近はゴールデンウィークの穴場なのかもしれない。

電車内で神戸地区にお住まいの地元の方に話しかけられた。今の季節はツツジが咲いてとてもきれいだと言う。また、東京の人は歩くのが速いので驚いた、とも話していた。
相老(あいおい)駅で東武線りょうもう号に乗り換え東京に帰る。

3日間のうちの最後になって、予定の3分の1も行かないうちに撤退したのは残念だったが、カタクリ・芽吹きと新緑・アカヤシオと3日を通して充実した歩きが出来た。




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