~いで湯の里から登る森深き山~
タイトル
ひるがたけ(1849m)
2005年9月12日(月) 晴れ

6:05御宿明神-[20分休]-6:55小山氏宅-7:45林道終点-9:10・1514mピーク-9:25鞍部9:35-10:25日留賀岳11:15-12:00鞍部-13:20林道終点13:30-14:10小山氏宅-14:45元湯入口14:59-[バス]-15:15塩原温泉16:30-[JRバス]-17:20西那須野駅17:40-[宇都宮線、赤羽乗換え]-20:20新宿駅
歩行時間:7時間5分

マップ
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●展望の頂から活気あふれる塩原温泉へ
登るほどに視界が開ける中、ついに日留賀岳頂上に到着する。天皇即位記念碑と石宮が建てられている。

日留賀岳頂上
日留賀岳頂上

展望は雄大で360度、ぐるっと山が連なる。赤茶けた朝日岳の那須連峰から磐梯山、尾瀬方面、近くには七ガ岳、小野岳。南側には高原山や雲を被った奥日光の山。

再度北に転じて、日留賀岳のすぐ隣りのピークの山腹をえぐるように車道が伸びているのが見える。塩那道路と言われるもので、男鹿山塊を経て、塩原温泉と那須の板室温泉を結ぼうと計画された全長51kmの長大山岳道路である。

しかしコスト他の要因で建設は中止され、下麓の一部が園地化されているほかは、現在無用の長物となってしまっている。もちろん車の通行は出来ず、整備維持もされていないことから、今後は崩落の運命をたどるのみであろう。
会津の山の眺めと塩那道路
会津の山の眺めと塩那道路
紅葉進むオオカメノキ
紅葉進むオオカメノキ

まさに作るための道路、公共事業の失敗のよい見本である。衆議院選挙で自民党が大勝した翌日にこの道路を目の当たりにするのも、何かの記念になるだろう。

ゆっくり休憩して、下山にかかる。花の写真を撮りながら下って行くと、2人の女性が登って来た。今日初めて山で会う人である。この日は結局、自分を含めて3名しか日留賀岳に登っていないようだ。
この人たちも、鳥居はわからなかったようだ。鞍部を過ぎて鳥居のあるはずの場所で再度確かめるが、見つけられない。鹿や熊はいないが、人を化かすタヌキは生息しているのかもしれない。

小山氏宅から高原山の展望
小山氏宅から高原山の展望
稲穂の頭もたれる
稲穂の頭もたれる
塩原温泉祭り
塩原温泉祭り

高度をどんどん下げる。急坂に見られるブナ林が素晴らしい。
しかし林道に出るまで何とも長い。登りより下りのほうが山深さをより感じるようだ。ペットボトル半分になってしまった水を大切にしながら、さらに下る。

前方に明るい光と、民家の屋根が見え出す。小山さん宅に戻った。
小山さんの話によると、他に3人登っているはずだと言う。会わなかったあと一人は果たしてどこに登ったのだろうか?
庭先にある水道は日留賀岳の湧き水だそうで、少しいただいた。田畑の向こうに眺められる高原山はシルエットとなって、神々しい姿である。

里道を伝って、元湯入口のほうに下山する。日帰り温泉施設「華の湯」が目当てだったが、月曜日は定休日であった。
やってきたバスに乗って塩原温泉に戻り、ホテルのお風呂に入る。

温泉街はお祭りの真っ最中で、いくつものお神輿や山車、出店が立ち並び活気にあふれている。マツケンサンバを踊っているグループもある。
静かな地を求めて温泉地に来た観光客にとっては、この喧騒は逆にうとましく思うかもしれない。この日に限っては、塩原温泉の主役は観光客ではなく、地元の人たちなのである。

バスはお神輿の通過待ちで、少々遅れて西那須野駅に戻る。


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