~越後を代表する利根川水源の山~ 2008年10月12日(日)~14日(火) |
六日町駅からタクシーに乗る。野中まで路線バスがあるが、次の便まで時間がある。このバスは帰りに使う予定だ。 タクシーがしゃくなげ湖にさしかかる頃、中ノ岳の頂あたりに白いものを見る。雪だろうか、それとも霧氷か。 十字峡登山センターの前で下車。タクシー代は6420円だった。売店横の水道とトイレを借りる。支度をしているうち、売店の人が車でやって来た。今からですか?お気をつけてと声をかけられる。 正面にある中ノ岳への登山口を見送り、少し戻って丹後山に向かう林道に入る。長年あこがれ続けた越後の名山、やはり青空の下で歩きたく、好天予想の週末を狙ってようやく実現の運びとなった。 川に沿って、谷間に深く切れ込んだ道を行く。両側の斜面の木々はすでに色付き始めている。栃の木橋を渡って50mで登山口となる。
最初から急登である。丹後山、中ノ岳どちらを先に登るにしても、長くつらい登りを避けることはできない。崖のような急斜面に鎖がかかっている。1合目の標石のある鉄砲平まで、かなり長い時間を要した。 急登が続くが、次第に低潅木が混ざる、見通しのよい尾根になる。ブナ林も標高を上げるにしたがい色付いてきた。 やがて、カモエダズンネという941mピークに立つと左側が開け、中ノ岳から日向山への稜線があらわになる。中ノ岳の堂々とした山容には、朝見た霧氷のような白いものは今はないが、下部は鮮やかな錦色になっている。 道は樹林帯に入ったり出たり、急な登りはなおも続く。朝方は青色が多く占めていた空も、いつしか薄雲が全体を覆うようになった。前日に上で泊ったと思われる人が次々と下りて来る。 先ほど小屋閉めしてきました、と言う人と話す。丹後山と中ノ岳の避難小屋小屋いずれも、天水(雨水)を受けるタンクを取り外してきたと言う。冬季の積雪に備えるためだそうだ。 この山は夏ならタンクの天水が利用できるので、水を担がずに登ることが出来るが、秋以降、小屋閉めを過ぎるとタンクは取り外される。水は各自用意することになるので注意が必要だ。 タンクを外した代わりに、室内の小さなポリタンクに水を残してきたとのこと。今日のところは、量は少ないが水はあるようで助かった。 この稜線の避難小屋の維持・整備はボランティアの方の手によるものらしい。頭の下がる思いである。 |