2009年8月15日(土)~16日(日)
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眺望を堪能し、下山にかかる。新潟県側の土樽へは、茂倉新道を3時間かけて下る。 茂倉新道は以前、登りにとったことがあったが、天候悪化で矢場の頭から引き返した。どしゃ降りで何度も滑り苦労した道だ。 茂倉岳避難小屋までの下りは展望がよく花も多い。気温が高いので、小屋から数分下ったところの水場で水を補給しておく。 小屋から先も眺めのいい稜線下りが続く。ただし道は細くなって笹の被る場所も多いため、今までのようなのんびりした感じでは歩けない。ガレている所はそのたび、慎重に歩を進める。同行者もかなり苦労しているようだ。 川棚ノ頭を過ぎて細かなアップダウンをこなしていく。5年ぶりの矢場ノ頭(1490m)で、上越稜線に別れを告げる。
檜廊下はところどころ、木の根が道をふさぎ苦労させられるが、一度歩いているので、こんなものかという気持ちにもなっている。 ただし同行者にとってはつらい下山コースだったようで、檜廊下を終える頃は膝痛を訴え始めた。 このコースの下山地は、関越高速・土樽ドライブインのすぐ脇である。 意外と早く、下のほうから自動車の音が聞こえてきたが、すぐに静かになる。尾根が屈曲し歩く方向が変わると、今まで聞こえていた音が急に聞こえなくなることはよくある。 ブナ林から下は段差のある急坂になる。最後は自分もいっぱいいっぱいになりながら、長い下りを黙々と行く。
再び車の音が聞こえてきたと思ったら、スピーカーによる人の声が。「関越トンネル内で事故発生、トンネル内への進入は禁止になりました」とのこと。 もしトンネル内の事故で火災が発生でもしたら、さっき稜線から見た通気搭から煙が出てくるのだろうか。 最後はゆっくりペースで茂倉岳登山口に下り立つ。暑い日差しと、振り返れば茂倉岳方面の稜線が、ここからまだクリアに見上げられる。今日は本当に貴重な、快晴の上越国境稜線だった。 一方、関越高速は全く動けない車の列が伸び、まるで駐車場のようになっていた。今日は電車利用で助かった。 土樽駅までは車道を歩く。途中にある沢水が得られる場所は、ちゃんとした水場になっていた。 上越線で越後湯沢駅まで戻る。駅から2分ほどの江神温泉で汗を流す。 駅のホームで缶ビールで乾杯し、新幹線を待つ。ホームはお盆の帰省客で長蛇の列が出来ていた。 新潟から来る「とき」ではなく、越後湯沢駅始発の「たにがわ」号で帰京する。 |