西鎌尾根から槍ヶ岳・2000.9.28~30 |
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●槍の穂をよじ登る (槍の肩~槍ヶ岳(往復)~ヒュッテ大槍) ザックを置き山頂までの岩登り。実際登ってみると、下で見ているときほど恐くはない。しかし足場はよく確かめないとやはり危ない。三点確保は必須だ。 緊張の25分間、4つ目の鉄梯子をこなすとついに山頂だ。見渡す限りの大展望、他に類を見ない。見えなかった山は?と聞かれたほうが答えやすいかもしれない。北アの山が勢揃い。富士山と南アが仲良く並ぶ。木曾御岳と乗鞍岳は前後に重なり合っている。西鎌尾根にかかっていたガスもいつしか晴れていた。 周囲の山々の眺めも素晴らしいが、槍ヶ岳を四方から支える4つの岩尾根(南岳~穂高への稜線、東鎌尾根、西鎌尾根、北鎌尾根)の存在感が圧倒的だ。槍より数m高い穂高だが、こうしてみるとやはり槍が穂高を従えているように見える。 山頂での至福の20分間であった。登った直後、本当にこれを下れるのかちょっと不安になったが、まあ、下らなきゃ帰れないわけだからしょうがない。
槍の肩に下りる。このまま槍岳山荘泊まりでもよかったが、山頂は十分満足できたので、次の日の行程を考え、少しでも下へ下りることにした。天狗原に行きたいので殺生(さっしょう)ヒュッテかヒュッテ大槍だが、東鎌尾根を歩いてみたく、尾根上にあるヒュッテ大槍に向かった。 東鎌尾根は西鎌以上に険しい岩尾根だが、今度はガスもなく快適。振り返ると北鎌尾根から槍への豪快なラインが視界に入ってくる。槍ヶ岳はこの角度からが一番いい形だ。
ヒュッテ大槍には、自分の他に宿泊者は1人だけ。小屋番の若いおねえさんに、「双六から?早いですね」と言われたが、実はバテていてもうヘロヘロだった。誰もいない余裕の寝床で、またしても深い昼寝となった。 ヒュッテ大槍の夕食は白ワイン、ミストローネなどが出てちょっと洋風、大変おいしかった。北アルプスの山小屋の食事は、ヘリで荷揚げをしているからか、どこもおいしい。 ヒュッテ大槍は槍を見るのにいいロケーションにあり、食堂の大きな窓からは穂高連峰が一望できる。 同宿の方は横浜からで、毎年来ているとの事。今回は槍を含めどこにも登らず、このまま下りるらしい。 |