タイトル
新穂高温泉-わさび平-鏡平-双六岳-三俣蓮華岳
2009年8月2日(日)~8月4日(火)
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例年、7月末から8月初旬に夏休みをとっていて今年もそのようにしていた。しかしその休みが近くなっても、今年の中部山岳には梅雨明けの気配が全く感じられない。甲信地方は名目上梅雨明けしているのだが、雨季が終わっていないことは誰の目にも明らかである。天候の好転を信じ、休み前半を家で過ごした。
あれよあれよという間に、8月1日。下手をしたら今年の夏山は一泊になってしまう。もう出かけるしかない。奇跡的にムーンライト信州の夜行指定席券が買えたので、いまだ雨模様の北アルプスを目指すことにした。

梅雨明けの双六平
梅雨明けの双六平

今回の双六岳往復は、自分にとっては北アのエマージェンシープラン、すなわち日程的に融通がきかない時の為に、最短日数で楽しめるプランとしてとっておいたものである。
今回の異常ともいえる長梅雨で、このカードを使わざるを得なくなってしまったのだ。
エマージェンシープランとは言っても、展望と豊富な高山植物を十分楽しめる贅沢なコースで、他のプランと比べて全く遜色はない。何度歩いても飽きない場所である。
マップ


2009年8月2日(日)前夜発 歩行1時間5分
前夜23:59新宿駅-[ムーンライト信州]-4:32松本駅4:45-[松本急行電鉄]-5:08新島々駅5:20-[バス]-6:25上高地7:00-[バス]-7:25平湯温泉9:40-[バス]-10:13新穂高温泉10:25-11:30わさび平小屋(泊)

2009年8月3日(月) 晴れ後曇り 歩行9時間35分
5:00わさび平小屋-5:15小池新道登山口-5:55秩父沢6:00-6:45シシウドヶ原-7:45鏡平8:00-8:45弓折分岐9:00-9:05弓折岳9:15-10:25双六小屋11:00-12:00双六岳12:15-12:37中道分岐[中道途中まで(引き返し)]13:35-14:00丸山-14:20三俣蓮華岳14:40-[巻き道コース]-16:15双六小屋(テント泊)

2009年8月4日(火)晴れ 歩行5時間20分
6:20双六小屋-7:45弓折分岐7:55-8:25鏡平8:40-9:10シシウドヶ原-10:00秩父沢10:05-11:00わさび平小屋11:25-12:30新穂高温泉12:55-[バス]-13:28平湯温泉14:15-[特急バス]-15:40松本駅15:47-[あずさ26号]-18:36新宿駅



●雨の中をわさび平へ
8/2(日)松本駅~上高地~平湯~新穂高温泉~わさび平  雨

雨の蒲田川林道
わさび平小屋

8月2・3・4日の3日行程なので、出来れば山上で2泊したい。しかし初日はやはり朝から雨。たいしたことがなければ鏡平まで上がりたい。双六までは無理だろう。

松本駅から電車で新島々、バスで上高地を経由して平湯温泉に向かう。雨が降り止まないので、早くものんびりモードになってしまった。平湯バスターミナルにある温泉に入り、休憩室でごろ寝する。
受付のおばさんが、「梅雨明けないねー」としょんぼりしていた。

新穂高温泉には10時半に着く。この頃雨は小止みになっていたが、蒲田川林道を上がっていくにつれ、再び雨足が強くなっていく。山に入ると天気が悪くなるという、見本のような天気だ。
傘を差して林道を緩やかに登っていく。下山してくる登山者はみな、レインウェアを着ている。しかも誰もが、濡れたウェアが体にピッタリとついていて、山の上では容赦なく雨が降っていることをうかがわせる。

笠新道の入口を過ぎ、わさび平小屋に着く。ベンチに座り空を見上げる。降ったり弱まったり、悩ましい天気だ。ここで休憩してそのまま登っていく人も多い。
しかし自分は、今日はここに泊まることにした。明日はどうやら天候回復の模様。無理することはない。

夕方近くなると、バケツをひっくり返したような大雨になった。ここに留まって正解だったか。夜半になってようやくあたりが静かになる。そして穏やかな、眩しい朝を迎えた。


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