~夏空に映える白砂の稜線~ 御座石鉱泉-鳳凰小屋-観音岳-薬師岳-地蔵岳 |
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記録的な冷夏もそろそろ収束か、週末にかけて関東甲信地方も夏空に覆われる予想となった。 南アルプスなら北岳か塩見岳に行きたいのだが、北岳のほうは甲府~広河原間のバスが林道崩落のためいまだ復旧していない。どうやら今年中はだめのようである。戸台口からではもう1泊必要となる。 塩見岳は伊那市側からアプローチすることになるが、中央本線が辰野駅への乗り入れを廃止してしまったため、夜行(ムーンライト信州)利用でも岡谷駅で2時間待ちになってしまう。以前の急行アルプスなら辰野駅で下車出来たため、早朝の飯田線に接続できたはずだ。また北岳からの縦走も2泊ではきつい。 次善の策ということではないが、地蔵岳などの鳳凰三山を今年最後の夏山として選んだ。ここはアプローチが比較的いいので、後々まで取っておきたかった。しかし2日目は甲信南部を中心としてすばらしい天候となり、グッドタイミングの選択となった。
●御座石鉱泉から出発 韮崎駅からタクシーに乗る。国道から半舗装の林道に入って行く。 タクシーの運転手さんによると、北沢峠行きの長谷村営バスも運行されているかわからないとのこと。体調が良ければもう1泊し、早川尾根経由で北沢峠に下りようと思っていたので重要な情報をもらった。 最後はでこぼこの悪路を通って御座石鉱泉(ございしこうせん)の前で下りる。鉱泉のご主人が出て来て青空を指し、「今日やっと、夏が来たよ」と言っていた。今日は雷が心配と言うと、それも夏らしくていいじゃないかとのこと。 鉱泉の脇から登山道は始まる。ジグザグの急登を少しこなし尾根に乗る。緩やかなピークを過ぎると西平の鞍部。遭難碑の少し先に滝への分岐を示す導標がある。周囲は明るい自然林、風も気持ちよくしばらく休憩する。 |