~日本最高所の野天風呂を訪ねる~
2007年8月25日(土)~26日(日)
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●温泉から温泉へ下山 箕冠(みかぶり)山(2590m)への登りあたりから先は、再び樹林帯の中となる。 本沢温泉からこのへん一帯はシャクナゲが実に多い。上のほうはハクサンシャクナゲ、本沢温泉付近ではアズマシャクナゲが主である。
夏沢峠までは時折木の間から眺めが得られる程度だ。行き交う登山者はますます多くなる。夏沢峠で稜線に別れを告げ、本沢温泉へ。今まで10回の八ヶ岳登山のうち、この下りの道はこれで4回も歩いたことになる。 下るにつれ硫黄の臭いが強くなってくる。本沢温泉に着く手前で、夫婦の方から聞かれた。「混んでますか?」 当然天狗岳頂上のことかと思い、「ええすごく混んでました」と答えた。でもどうやら野天風呂のことだったようだ。自分が野天風呂からの帰りと映ったらしい。 売店で入浴記念券を買う。すぐに風呂に入りたくもあったが、やはり先にテントをしまうことにした。 下山の準備をしてから、河原に降りて野天風呂へ行く。先客の2人が出た後はまたしても独り占めの風呂となった。
内湯よりもさらに白濁していて底が見えない。正面に硫黄岳の爆裂火口縁が迫力を持って見上げられる。 この野天風呂は標高2150mの位置にあり、これは日本最高所だそうだ。印象では北アルプスの高天原温泉のほうが高い所にありそうだが、本沢温泉が50mほど高い。まさに天国に一番近い、極楽?の温泉である。 このままビールでも飲みたい気分だが下山という仕事が残っている。 タオルを首にかけての下山とする。そのため歩いている間、ずっと硫黄の香りがしていた。来た道をのんびり戻り稲子湯に下り立つ。ここでダメ押しでまた入浴する。 稲子湯は源泉の温度が7度といわゆる鉱泉だが、炭酸泉で飲用も出来る。口に含むと泡がはじけるようで、本当にこれは炭酸水そのものである。 2時台のバスで小海駅に戻る。日の高い時間でさすがに暑い。駅前の食堂でソースカツ丼をたいらげる。 佐久平からの新幹線は超満員で、東京駅まで立って帰った。 |