~雪渓と花の競演、みちのくの名峰~
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やけいしだけ 2001.6.22~23.

2日目:曇りのち晴れ金明水5:25~7:20経塚山7:55~8:55お坪の庭9:10~10:30夏油川10:45~11:45夏油温泉14:10-(バス)-15:11北上駅15:38-(東北新幹線)-18:32東京

    
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●展望の経塚山を越え夏油温泉へ (金明水~経塚山~お坪の庭~夏油川~夏油温泉)

タカネグンナイフウロと牛形山
タカネグンナイフウロと牛形山

翌朝、残念ながら青空は無い。だが高曇りで展望は望めそうだ。
5時過ぎに発つ。樹林帯の道が続く。このへんの樹木はみな、背が低く一方向に傾いている。これは雪の重みのなせる技なのだろう。

アップダウンが激しい上に道の表面はでこぼこが多い。そんな道に終始、下草がかぶっているので何度もだまされひっくり返る。東京周辺の山で、手入れされた道ばかり歩いていると、こういう自然に近い状態の道に難儀する。

しばらく行くと視界が開け、経塚山との鞍部に着く。草原状の台地にタカネグンナイフウロが一面に咲いている。
経塚山へは、急だが気持ちのよい、視界の開けた登りになる。高みに上るにつれ、背後に焼石岳の全貌が姿を現してくる。左側には牛形山、右側に遠くかすんでいるのは栗駒山。やっと展望を楽しめるようになった。

キバナノコマノツメ
キバナノコマノツメ
タカネグンナイフウロ
タカネグンナイフウロ
ハクサンチドリ
ハクサンチドリ
キスミレ
キスミレ
サンカヨウ
サンカヨウ

経塚山の頂上に着く。風が強い。イワベンケイ、ミヤマキンポウゲが咲く。昨日果たせなかった分、360度の展望を存分に楽しむ。

経塚山の稜線とハクサンチドリ
経塚山の稜線とハクサンチドリ

経塚山からしばらくは、終始展望のいい中、山腹を巻くようにして下って行く。タニウツギやハクサンチドリが多い。ここで焼石連峰の姿にさよならする。
気持ちのよいブナ林を抜け、高度を下げる。もういいかげん無いだろうと思っていた雪渓にまた出くわす。かなりの急斜面で長い。ついに軽アイゼンを取り出す。ストック、スパッツ、ツェルトなど今回持ってきた装備はフルに使った。

シャクナゲ(葉だけ)、ムラサキヤシオツツジを見ながらさらに高度を下げる。水場のあるあたりはまだ新緑の装い。ジグザグな急斜面を降り切り夏油川の川辺で一休みする。
ここから夏油温泉まで、林道を歩く。最初は緩やかだが長い登りでこたえる。ようやく下り気味になる頃、はるか下方に温泉の赤い屋根が見えた。


夏油温泉
夏油温泉

気持ちのよい青空の道となった。夏油(げとう)温泉に着く。

ここは本当の温泉地、湯治場といっていいだろう。せまい敷地に自炊場が建ち並ぶ様は、何十年もタイムスリップしたような錯覚に陥る。

熱い湯につかりながら、東北の山を横断した満足感に浸った。



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