●焼石山頂はガスの中、稜線を金明水へ
(銀明水~姥石平~焼石岳(往復)~東焼石岳~六沢山~金明水)
雪渓を歩く
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雪渓を越えるとあたりが開けてきた。背後におぼろげながら水沢市?の街並みが見える。
石ででこぼこしたやや急な斜面をひたすらに登って行く。ムシトリスミレ、コイワカガミ、キバナノコマノツメ、ハクサンチドリなどが次々と現れる。そしてハクサンイチゲ、チングルマ。1年ぶりの対面だ。チングルマは今が旬とばかりに一面に花を付けている。皆足を止めて鑑賞。大きな三脚を抱えた人もいる。
あたりは乳白色のガス景色。姥石平のお花畑も、バックに焼石岳のたおやかな山容がないのが残念だが、そこまで欲張るのもよくないかもしれない。
ここから焼石岳山頂を往復する。ガスが濃くなり視界はせいぜい20m。足元にはキバナノコマノツメ、コイワカガミの群落。イワベンケイ、ミヤマキンポウゲも。回りの景色がなにもないのが本当に残念。山頂近くで何人かとすれ違う。金明水まで行くと言ったら、それはすごいですねと言われた。
チングルマ
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イワベンケイ
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ハクサンイチゲ
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ユキワリコザクラ
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焼石岳山頂は何も見えず。自分がおそらく、この日の最後の登山者だろう。早々に山頂をあとにし、姥石平へ戻る。東焼石岳方面へ。
このあたりはチングルマ、ハクサンイチゲなどの一面のお花畑になっている。石がちの道だが傾斜はゆるやかで歩きよい。
東焼石岳の稜線
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両側に白いじゅうたんを見ながら東焼石岳で少し休憩する。ここから六沢(むさわ)山を経て金明水に向かう道はいくつかのピークを(巻かずに)忠実に越えて行く道でアップダウンも多い。やや花が少なくなってきたがその代わり視界が効いてきた。振り返れば、東焼石岳の稜線が雪渓とともに浮かび上がる。
歩く方向に目を転じると、緑の尾根道の先に金明水の小屋が小さく見え、その向こうには明日行く予定の経塚(きょうづか)山の特徴ある山容がある。鍋蓋をひっくり返したような形は奥多摩の大岳山に似ている。
緑色の尾根を歩き続ける。ミズバショウ、雪渓をさらに繰り返し、ようやく金明水の避難小屋へ。
30名、いやもっといるだろうか。テントも何張か張られ、皆食事(というか宴会)中だ。いったん小屋に入るが、収容人員20名程度の小屋に、寝る場所はもはや無い。土間に寝床を作ってもよかったが、外にツェルトを張ることにした。
天気はよくなり、青空さえ見えるようになった。明日の好天を祈りツェルトの床についた。
金明水避難小屋
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