~真昼のブナ林を歩く~
タイトル
まひるだけ(1059m)
2008年6月29日(日)曇り

赤倉登山口5:45-6:30石台6:37-6:47ブナ林-7:20やせづる尾根-7:37峰越分岐-7:55真昼岳8:40-8:52峰越分岐-9:10やせづる尾根-9:35ブナ林-9:45石台9:50-10:30赤倉登山口 歩行時間:3時間50分

マップ
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真昼のブナ林

前日の和賀岳も森林限界の低い山だったが、真昼岳はさらに低く標高1000mそこそこですでに高山の雰囲気を漂わせている。

天気予報では午後から下り坂なので、早い時間からの行動が望まれる。中里温泉を早朝5時に出発した。

朝食代わりにもらった焼おにぎりがおいしい。秋田はさすが米どころ、昨日買ったコンビニおにぎりもお米が美味で、東京で買うのとはやはり違うのだ。





●朝露でずぶ濡れになりブナ林へ (赤倉登山口~峰越分岐)

山麓から真昼岳

登山口

むせかえる緑

ブナ林に光射す

前日同様、舗装が切れたあとの砂利道をこらえ、赤倉登山口に着く。5台ほど置ける駐車スペースには自分が一番乗りだった。
「真昼山登山口・山頂まで2時間40分」との標識から歩きが始まる。まずは小さな沢をまたぐ。赤倉からのコースは古くから歩かれてきた参道である。林道の入口には鳥居が立っていた。

沢を渡ったあとは、下草が繁茂する、ジャングルのような道が始まった。踏み跡はしっかり着いているのだが、草で覆われてほとんど見えない。朝露に濡れた草の道はなめているとたちまちのうちにズボンがグショ濡れになってしまった。
この山も刈り払いが行われるのは7月だそうである。スパッツを着けていても大差はない。帰路は雨具のズボンをはいて下ろうと思った。

沢沿いにはシモツケソウが多い。関東地区の山でよく見てきたのはピンク色のものだが、ここのは白い色が多い。東北の花というと色が濃い印象があるが、これは逆のパターンだ。
沢から離れ登りになると、下草はようやくおとなしくなる。植林地に入るまでは足元がまだ不安定で注意が必要だ。

真昼岳への登山コースは車でかなり上まで行ける峰越林道コース、岩手県側からの兎平コースがよく歩かれている。この赤倉口コースは登山口の標高が低く距離も長いことから、やや人気がない。ただし登山口から3キロあまり離れたところにバス停があり(あるらしい)、公共交通機関でアプローチできる唯一のコースでもある。
今日は車なので峰越林道コースでもよかったが、歩く距離が短すぎる上に、これ以上砂利道の林道で車に負担をかけたくなかった。途中にブナ林が見られる赤倉コースとした。

ブナが目立つようになり、石台と呼ばれる地点に着く。ここには「真昼ブナ林」という表示もある。ようやく下草から完全に解放されたようだ。少し休憩してジグザグの急登をこなす。

尾根に上がると「真昼ブナ林」の標柱があった。周囲は一面のブナだ。木はみな若くほっそりしている。真昼岳のブナ林には原生林と二次林の両方が見られるということなので、ここは二次林のようだ。
しかしこのスラッとした若々しいブナもなかなかいいもので、明るい雰囲気に満ちている。道も平坦もしくは穏やかな登りで、散歩道のように歩ける。
なおここはブナ以外の高木はまったく見られない、完全なブナの純林である。

樹林を透かして、真昼岳の山稜が見える。まだまだ高い。怪しかった天気は幾分持ち直し、朝日がブナ林に何条もの光を届けていた。
道はいったん尾根を乗っ越し北側から巻くようになる。こちら側のブナ林は黒々とした大木が多く原生林であろう。赤倉コースの真昼ブナ林は、尾根を隔てて林相がはっきり分かれているのが面白い。

眺めの利くガレ場に出た。やせづる尾根で、周囲にはヤマツツジが鮮やかに咲く。低潅木の上に真昼岳の姿が大きい。
下った鞍部のあたりは再び樹林下となるがすぐに登り返す。枯れ沢を左に見るあたりはガレて若干歩きにくい。しかも下草が復活してきて、下半身はまたもやずぶ濡れに。登り切ったところが峰越コースとの合流点になっていた。



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