~ブナ林を抜け山上草原を行く~ わがだけ(1440m) 2008年6月28日(土)晴れ後曇り
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相変わらず展望のいい道を行く。正面に見える大きなピークは小鷲倉、和賀岳はその後ろだ。 キスミレ、ゴゼンタチバナやアカモノ、イワイチョウとさらに高山系の花が見られるようになる。大きな群落を形成する花こそないが、見られる種類は実に多い。1400mそこそこの標高の山とは信じられない。 和賀山塊は西側に高い山がないため、冬は日本海の季節風をもろに受るので森林限界がかなり低いそうだ。ハイマツが見られるかと思ったら、このコースは笹原だけのようである。岩手県側の高下コースではハイマツがあるそうだ。 小鷲倉(1354m)で休憩。すれ違う登山者の数も減ってくる。自分がおそらく今日最後の、小路又コースの往復登山者となりそうだ。 最後のひと登りで和賀岳直下へ。チングルマの群落が足元を埋める。そして登山口から3時間40分、ようやく和賀岳の頂上に立つ。 石祠の奉られた頂上には一等三角点の標石が存在感を示している。そして北西側の眺め。岩手山や八幡平、秋田駒の姿が見られてうれしい。そしてもちろん田沢湖も見えている。
南に目を転じれば目の前にこけ平の台地、そして明日登る予定の真昼岳の特徴的な姿も印象的だ。 午後1時を過ぎてもガスが湧くことなく、360度の展望を存分に楽しめた。やっぱり天気のいい今日のうちに和賀岳に登っておいて正解だったようだ。 車で来て、時間的には自由度は高いとはいえ、下山があまり遅くなってはいけない。朝9時半からの歩き出しでは、やはり少々あわただしかった。時間に余裕があれば甲山コースを通って小路又登山口に戻るのもいいだろう。今日は来た道をたんたんと下山していく。 倉方の手前で展望に別れを告げ、ブナ帯を下る。日射のギラギラした朝での印象と違い、午後のブナ林はさらに静寂の地となっていた。小路又への下山は4時半近くになった。 そう長い時間を歩いたわけではないが、中身のいっぱい詰まった、充実の1日コースとなった。あとは悪路をひたすら走り、今日の宿泊地・中里温泉を目指すのみである。 |