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ふたまたやま(1544m)
2009年10月12日(祝)晴れ
7:40岩瀬湯本温泉-8:00二岐温泉-8:10林道(車に乗せてもらう)-8:20駐車場-8:27御鍋神社登山口-9:10ブナ平-10:00二岐山(男岳)10:15-10:30鞍部-10:37女岳-10:45岩ピーク11:10-12:10北登山口-12:55二岐温泉(ブナ山荘入浴立ち寄り)-[国道118号他]-15:15矢吹IC-[東北自動車道、外環道、首都高速]-20:55目黒IC 歩行時間:4時間5分
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女岳の山肌はブナ黄葉のカーテン
女岳の山肌はブナ黄葉のカーテン

展望は360度、素晴らしい。近くは小野岳、大戸岳が大きく、那須連山もよく見える。遠景は越後の山々だろうか。

眺めを楽しみたいがしかし、人が大勢いて座る場所がない。これには驚かされた。静かな山が一転、喧騒の山に変身してしまった。写真を撮って先に進む。

潅木の稜線を少し行くと、女岳を見下ろせる位置に来た。女岳のほうはブナが多く茂り、山全体がきれいに紅葉している。今日はこのまま、紅葉を満足に見られずに終わってしまうのかと思ったが、どうにかいい風景を見ることが出来た。

女岳の北東山麓には、風力発電の白い大きな風車が並んでいる。

女岳山麓に風車
鞍部からブナ林へ
見上げれば紅葉

いったん鞍部に下り、女岳への登り返し。やや茶色がかってはいるが、美しいブナ紅葉のトンネルをくぐる。登りついた女岳(1504m)は展望のない、ただの通過点のような場所だ。
さらに少し先に進むと、北側が大きく開ける岩ピークに出た。ここで最後の展望を楽しむ。
真正面に大戸岳が堂々と鎮座している。その右手に、青い湖面がかすかに覗く、猪苗代湖だった。大戸岳の左側には、雲のような白っぽい帯状のものがぼんやりと、まるで蜃気楼のように浮かんでいる。カメラのズームで確認したが、おそらく新潟平野であろう。

二岐山は、遠目からは乳房のように見える、2つのたおやかなピークが特徴的だが、登山としては、急坂がきつい山としての印象がある。とりわけ、ここ女岳から北登山口に下る道は、まるで崖を下りていくかのようなものである。標識には「地獄坂」と書かれているのだ。

男岳で休憩していた団体さんがやってきて、先に下っていった。しばらくして自分も続く。
すぐにロープにつかまっての下りとなる。ここから30~40分ほどの間は、急でやせた尾根の下りで、ロープのかかってない場所がほとんどない。
団体さんにすぐ追いついた。この急坂に苦労している様子で、声をからして、お互い注意しながら下っている。

ようやく傾斜が緩くなり、ゆったりとした気分で歩けるようになった。導標によれば、このあたりから「女岳坂」という名前に変わるようである。
ここまでは下るのに夢中であまり気づかなかったが、この付近もブナの密度が濃い。紅葉のいい時期だったらすばらしいのだろうが、高度を下げるにしたがい、緑の山稜に変わってしまった。

地獄坂はブナ多い
急傾斜を一気に下る

ミズナラやアカマツも現れる雑木林を経て、鳥居のある北登山口に着く。
急坂が終わってからここまで、意外に長かった。先ほど追い越した団体さんの、下山を待つバスが停車している。

あとは林道と車道を歩き、二岐温泉の駐車場に戻るのみだ。途中で団体さんを乗せたバスに、結局抜かれる。雲が増えて日がかげる時間もあったが、おおむね天気に恵まれた二岐山だった。

ブナ山荘のこぎれいな温泉に入ってから、帰路に着く。東北自動車道に入ると、今回最大のピンチが待ち受けていた。

時速100kmくらいで走っているうち、何やら前方でバタバタという異音がしているのに気づいた。音の発生源は自分の車である。
脱輪でバンパーが外れた前日のトラブルから連想して、今自分の車に何が起こっているのかは、すぐわかった。今まで国道を走っているうちはなんともなかったのだが、高速でスピードを上げた衝撃で外れてしまったのだろう。
とにかくスピードを落とし、次のドライブインまで、バンパーが落ちないことを祈るしかない。

周期的に大きな音に変わるたびに恐怖と戦慄を覚えながら、時速70kmで走り続け、何とか那須ドライブインに着く。
ガソリンスタンドのあるドライブインで助かった。親切な店員さんに見てもらい、バンパーを針金とガムテープで固定する。
その後は、異音を発することはなく、無事に東京に帰ることが出来た。渋滞40kmと言うのも初めてだったが、とにかく冷や汗をかいた、初のみちのく車旅だった。



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