~錦衣まとう会津若松市の山~
タイトル
おおとだけ(1416m) 2004年10月24日(日)快晴

会津若松駅6:34-[会津鉄道]-6:55芦ノ牧温泉駅7:00-[タクシー]-7:20闇川登山口7:25-8:45分岐-9:00水場-9:30尾根上9:35-9:50風の三郎10:00-10:10大戸岳11:00-12:00天狗の休み場-12:25沢出合12:30-13:30神社13:35-13:50芦ノ牧温泉南駅15:35-[会津鉄道・野岩鉄道]-16:10会津田島駅16:22-[東武鉄道]-19:52北千住駅 歩行時間:5時間10分
マップ
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会津若松市のビジネスホテルの窓からは、気持ちのよい青空が広がっていた。
今日は会津鉄道で芦ノ牧温泉駅まで行き、大戸岳に登る。3年前登った小野岳の隣りの山である。根張りの大きな形のよい山体は会津若松駅からもはっきりとわかる。事前の調べでは厳しい山のようなので朝早いうちに出かけた。

風の三郎から紅葉の稜線
風の三郎から紅葉の稜線を見下ろす

会津鉄道
野口英世のイラスト
芦ノ牧温泉駅から大戸岳
芦ノ牧温泉駅から大戸岳

会津鉄道は車両に描かれたイラスト・構内のポスター、どこも野口英世の肖像画や写真だらけだ。猪苗代湖畔出身でこの11月より新千円札に登場するということで、会津の観光に一役買っている。
よく見るとヘアスタイルが福島県の形に描かれていて面白い。

芦ノ牧温泉駅で飼っている猫をいじっているうちに、予約していたタクシーが来た。闇川(くらがわ)登山口まで2110円(メーターは2560円だったが?)。清々しい秋空の下、堰堤の脇から登山開始となる。

初めはU字状にえぐられた道を行くがすぐに快適な尾根歩きとなる。落ち葉も乾いている。一昨日の雨はこのへんでは降らなかったらしい。幼植林越しに展望が広がる。陽射しがまぶしく暑いくらいだ。
上部の稜線も紅葉たけなわのようだ。登山道はミズナラの林の中を行く。ブナの大木が1本鎮座しているがブナはそれほど多くない。やがてアスナロ?の針葉樹が混ざるようになる。
右下から滝の落ちる音が聞こえてくる。かなり規模が大きそうだ。この山の大きさを感じる。聞こえるのはこの滝の音以外には自分の足音と熊除けの鈴音のみ。山中を静けさが支配する。

やがて「山頂まで2時間15分」の標を見る。指導標はみな手書きのシンプルなものばかりだ。
斜度はいくぶんか増す。針葉樹が優勢な中を進むと指導標があり、巻き道を指し示している。「水場まで300m」とある。なお尾根を直進する方は踏み跡が薄い。
紅葉の登山道
紅葉の登山道
大戸岳頂上
大戸岳頂上

このへんから山腹をトラバースする、なかなか険しい道の連続となる。水場を過ぎると急登が始まる。いくぶん緩まる場所はあっても、この苦しい登りはだいたい頂上直下まで続く。尾根の裏側に道はついているので、日が当たらず急に気温が下がった気がする。

山腹の巻き道に少々飽きが来た頃、頭上に稜線が見えてくる。急登もようやく終わりかと思うと、稜線に上がる直前で再び道は巻いてしまう。これの繰り返しでこのコースはなかなか稜線に立たせてくれない。
さらに、もっとブナ林に囲まれた紅葉の登山道を期待していたのだが、それも当てが外れたようだ。周囲の山肌がブナ一色なのでなおさら惜しく感じる。

それでも頂上に着くまでは必ず稜線に上がれるもので、さしもの急登もついえた。尾根上から少しの登りで展望の大きく開ける「風の三郎」という地点だ。ただし標識はない。
ここからは周囲の山々がほぼ360度見渡せる。下部の山肌に目を転じると、オレンジ色に染まったブナ紅葉の艶姿が見事だ。

大戸岳頂上までは蟻の戸渡りとも言えそうな、リッジ状の登りとなる。シャクナゲなどの潅木とトラロープが高度感を少しやわらげてはくれるものの、こういう場所はやはり緊張する。風の三郎から10分ほどで大戸岳頂上に登りつく。


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