犬越路コースに入り、いくぶん雪量が多くなる。しばらく気の抜けない急坂となるが、展望の素晴らしい尾根歩きとなる。
奥多摩や大菩薩にはない岩場混じりのヤセ尾根は丹沢らしいと思う。しかし雪が着くとけっこうな難路である。
熊笹の峰を経て、大コウゲ・小コウゲと、小さなピーク越えとヤセ尾根が続く。クサリの付いている岩壁はほぼ垂直の角度のところもあり、下りにとるとかなり厳しい。日が当らない西側にこうした岩場の急斜面が続き、必ず雪が付いている。まだ凍結はしていないが、靴の裏側に付いている雪をはがしながら、1つ1つ岩場をこなしていく。それでも足場に迷うところがあり、クサリがないと困ってしまう所もあった。
無雪期ならまた違った楽しさがありそうだが、人が多いとここのクサリ場は行列になるだろう。思わぬ時間がかかるかもしれない。
それでも、幾重にも連なる西丹沢の山並み、富士山、大室山、蛭ガ岳などの大パノラマが、いつも目の前に繰り広げられている。これはすごい眺めだ。山頂でリバーサルフィルムを使い切ってしまったのが悔やまれる。
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急斜面に付く雪
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