~春の訪れ告げるイワウチワ~ てつごろうしんどうから おおつかやま(921m)、しろやま(760m) 2004年4月3日(土)晴れ時々曇り 7:40青梅線古里駅-7:55寸庭橋-[撮影20分]-9:05金毘羅神社9:25-[撮影1時間]-11:10広沢山11:20-11:40大塚山11:50-12:00富士峰公苑12:20-12:30御岳平-[撮影30分]-13:55大楢峠14:05-14:35城山14:45-[撮影25分]-15:45鳩ノ巣登山口-15:50鳩ノ巣駅 歩行時間:5時間25分 |
奥多摩の山にも春の花が咲く季節になった。 花の百名山では大岳山をイワウチワの山として紹介している。イワウチワは岩場の急斜面を好んで咲く。御岳山奥の院、高岩山サルギ尾根など、この付近のガレ場にはには確かにイワウチワの群生地が多い。 古里(こり)駅・鳩ノ巣駅の南方に広沢山と城山という小峰があるが、今回はこの2座を巡りイワウチワ鑑賞をすることとした。 古里から広沢山に登る道は通称「鉄五郎新道」と呼ばれ、登山地図には紹介はされていないがはっきりした踏み跡がある。また途中の金毘羅神社ではヒカゲツツジが見られる。2年前の同時期にも歩いたが、春の到来の早かったこの時はイワウチワは終期で、むしろ大塚山のカタクリが見頃だった。 また城山は「鳩ノ巣城山」とも言われ、このサイトの「奥多摩マイナールート探訪」でも取り上げている。ただし昨今はかなり歩かれているようだ。 両方ともあまり知られていない山だが、奥多摩の隠れた花の名所である。 古里駅の周辺は桜が見頃を迎えている。青梅駅以西の青梅線は、各駅とも車窓から桜や梅を間近に眺められる。この日はどの駅舎も桜が満開。うららかな春の日差しとともに、奥多摩の山里はまさに桃源郷だ。 青梅街道を5分ほど進み、「大多摩ウォーキングトレイル」の指導標に従って多摩川のほうに下りて行く。赤い寸庭橋を渡って突き当たりを右折、山道に入る。
多摩川沿いの道を離れ、小さな滝を見ると越沢(こいざわ)に沿った道となる。 鉄パイプで出来た橋を渡らず、その5mほど手前〈左)の踏み跡に入る。ここには指導標も何もない。今日は前回と同様、ネット仲間の悠歩さんの山行記録を携行している。この道は2度目なのに相変わらずガイド頼りなのは何とも情けないのだが、ポイントを抑えた記録で非常に助かる。
すぐに前方に家らしきものが見えてくる。そこまで行くと車道に出てしまうので、ここでも、その手前の踏み跡を登っていく。 ここから若干作業道が入り乱れる所があるが、道なりに進む。前回にはなかった「御岳山・大塚山」を示す真新しい指導標が立っている。そのすぐ先に「金毘羅山1200m」という板書きがあり、それは記憶に残っている。 ここまでのポイントを無事に通過できれば、あとはわかりやすい登山道である。 時々雑木林もあるがおおむね植林下の平坦な道だ。金毘羅神社までの距離を示す「金毘羅山○○m」という板表示は、それから後も何度も出てくる。水場がありハナネコノメが咲いている。 下のほうにロッククライミングで使われている越沢バットレスが見える。やがて、その越沢方面からの道が合わさる。この道は鳩ノ巣駅から通じているようだ。ほどなく鳥居が現れ、金毘羅神社である。 すぐ脇の岩の突起に上がるとミツバツツジが咲き始めている。ちょっとした展望台になっている北面の絶壁には、ヒカゲツツジも小ぶりながら花をつけている。 一休みし、広沢山への長い登りに入る。 10分ほど登るとすぐに、右の斜面にイワウチワの群落が目に入る。いくつかに分かれて、それぞれピンク色や白色、かなりの数の花を付けている。思った以上の群生地だった。 しかし、一番密集度の高い群落地に登山道は伸びていない。イワウチワはいつも足場の悪い急斜面に咲いているので、近づいて写真を撮るのはかなりの危険を伴うことがある。 さらに上を目指し、中程度の群落に出会う。こちらは登山道脇にあるのでゆっくり鑑賞できる。 知られていない道とは言え、うわさを聞きつけてだろう、数人のハイカーと出会う。昨年同じ日に来たという夫婦の方によると、昨年より花の付きはいいという。
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