~柔らかな秋の日注ぐ尾根~
7:52奥多摩駅-[バス]-8:25東日原-8:45小川谷橋-9:10八丁橋9:15-9:35取り付き-10:10 1123mピーク-11:05 1330mピーク-11:30篶坂ノ丸12:15-12:45金袋山-13:05人形山-13:10ミズナラの巨樹-13:50ブナとケヤキの合体樹13:55-14:10稜線-14:25岩稜ピーク14:30-14:50篭岩14:55-15:10登山口-15:45東日原16:17-[バス]-16:40奥多摩駅 歩行時間:6時間20分 |
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休憩した後、タワ尾根を下り始める。紅葉はこのあたりが一番いい。木の根元に生えた茸に、カエデの赤い葉がふんわりと乗っている。秋もたけなわである。 タワ尾根は枯れた篠竹が出てくるものの、踏み跡もはっきりしていて、場所によっては一般の登山道と違いはないようだ。しかしこの上のほう、タワ尾根ノ頭から長沢背稜までの間は今も笹深いのだろうか。 今日そちらに縦走する考えもあったのだが、人形山のミズナラを見たかったのでやはり下を行く。 金袋山(きんたいやま・1325m)で尾根は広くなり、進む方向に少し迷う。踏み跡を辿ってさらに紅葉の道を進む。 ところどころにある小広い場所でランチをとっている人々を何度も見かける。一般登山道でないタワ尾根も、紅葉シーズンはかなり人が入っているようだ。
人形山(1176m)あたりまで標高を下げると緑の葉が優勢になる。このあたりは二重山稜になっていて地形判断が難しい。ミズナラの巨樹はどこにあるのだろう。 下のほうに大勢の人影を見る。1本の大きな木の回りで手をつないでいる。巨樹ツアーの団体さんだった。この静かな尾根にこんなに多くの人を見るとはちょっとびっくりした。指導標こそないものの、周りの木々はテープがいっぱい貼られている。 人の多さだけでなく、肝心のミズナラの巨樹も目を引く。思ったほど巨樹という印象はないが、存在感がある。背中に見える部分の木のしわが文字通り年輪を感じさせる。紅葉はまだ1週間から10日先、といった感じだ。 人形山から巨樹コースに入り、「ブナとケヤキの合体樹」というのを見に行く。 自然林の尾根は途中から植林下の長い下りとなる。下ってもなかなか合体樹らしきものは出てこない。このまま下り切ってしまっても林道に出るのだから別にいいか、と思った矢先に、右に奇妙な大木が目に入った。 たしかにブナともう一種の木が根元で合体している。これがブナとケヤキの合体樹であろうか。「静かなる尾根歩き」では人形山から15分とあるところを40分かかっているので、もしかしたら違う木なのかもしれない。後でインターネットで調べても、自分が見たのが本当にブナとケヤキの合体樹なのか、確信が持てなかった。 さらに少し下ったところに、右の尾根に取り付く道が分岐している。沢をまたいで今まで下った分を登り返すことになるがこれが大変であった。 やっぱり人形山のミズナラと合体樹を両方見るというプランは、欲張り過ぎだったようだ。
ひいひい言いながら尾根に上がる。少し先に進むと、すぐに一石山神社と篭岩展望地との分岐点に着いた。 6年前のタワ尾根縦走はここから始まったのだと記憶がよみがえる。 分岐点からは岩尾根上の歩きとなる。岩稜のピークは稲村岩、鷹ノ巣山などが見渡せる本日一番の展望地となるはずの予定だったが、厚い雲に覆われて何も見えない。周辺のツツジなどの赤系の紅葉が見事だ。 再び岩尾根を下って、ベンチのある場所を過ぎ篭岩(かごいわ)に登る。ピークにはリンドウが咲き残っている。花も今年はこれが見納めか、と思う。 篭岩からは薄暗い斜面を下り、小川谷林道に面する登山口に出る。あとは車道を東日原まで歩くだけだ。 来週あたりには、紅葉のラインは標高1000m付近まで下りてきそうだ。奥多摩の錦繍模様はこれからが本番である。 |