~柔らかな秋の日注ぐ尾根~
7:52奥多摩駅-[バス]-8:25東日原-8:45小川谷橋-9:10八丁橋9:15-9:35取り付き-10:10 1123mピーク-11:05 1330mピーク-11:30篶坂ノ丸12:15-12:45金袋山-13:05人形山-13:10ミズナラの巨樹-13:50ブナとケヤキの合体樹13:55-14:10稜線-14:25岩稜ピーク14:30-14:50篭岩14:55-15:10登山口-15:45東日原16:17-[バス]-16:40奥多摩駅 歩行時間:6時間20分 |
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奥多摩駅に7時17分に着くが、今日は土曜日。日曜日7:25に出る東日原行きのバスは、土曜日にはない。 タクシー乗り場でタクシーを待っていたら、臨時バスが出るとのこと。シーズンになると土曜日でも出してくれるそうだ。タクシーが出払っていたおかげでバスに乗ることが出来た。
東日原からしばらく車道を歩く。ほとんどの人は鷹ノ巣山に向かう。雲が多く、石尾根の稜線にはガスがかかっている。ここのところいつもこんな天気だ。 今日歩くオロセ尾根から篶坂ノ丸、タワ尾根の金袋山付近は標高1500mに満たないがブナやミズナラの紅葉が期待できる。人形山付近は巨樹コースとして登山道が整備され、ミズナラの巨樹を見るためのツアーが組まれるほどである。 6年前に登ったタワ尾根を、半分であるがまた歩くことになる。ヤブに覆われた尾根も今ではずいぶん道がはっきりしてきたそうだ。篶坂(すずさか)ノ丸への直登路であるオロセ尾根、こちらのほうが歩きでを感じるかもしれない。
日原林道から見上げる周囲の山肌は、そろそろ色づき始めてきた。しかしもっと紅葉が進んでいると思った。今年も例年通りのペースのようである。 八丁橋でゲートを手で持ち上げ、孫惣谷林道に入る。この道は天祖山の裏側に通じており、セメント採石のトラックが走っている。歩くのは今回が初めてである。 この付近は奥多摩の中でも自然度が豊かで、林道を歩いていても山深さを感じさせる。 緩い坂道を上がって3つめのカーブを数分進むと、路肩に木の階段がつけられていてこれがオロセ尾根の取り付きとなる。 なお今日のコースは「静かなる尾根歩き」に掲載の「篶坂ノ丸オロセ尾根からタワ尾根」を参考にしている。というか掲載のものと全く同じコースを歩く。 オロセ尾根とは名の由来に興味が湧くが、どういう意味なのだろうか。宮内敏雄著「奥多摩」ではこの尾根の名前は地図にはっきり描かれていても、解説文はまったくない。 木の階段を上がり、杉の植林帯の登りに入る。斜面は急だが水源巡視路でもあり、歩きよいジグザグ道だ。 自然林のエリアに入っていくが、やはり思ったほど紅葉は進んでいない。最初のはっきりした小ピークは1123mだろう。オロセ尾根は樹林に囲まれた静かな山という印象だ。 以後もしばらくは、水源巡視路を歩いていく。尾根は幅広く傾斜があり、道は尾根から離れることなく、大きくジグザグを切って高度を上げていく。時たま左手に道が分かれるが、これは孫惣谷林道に通じていそうだ。 「静かなる尾根歩き」によると、どこかで巡視路を離れて尾根伝いに登っていくことになる。しかしそのタイミングがわからないまま、平坦になった道をどんどん進んでいってしまう。 「林班界標29」という東京都水道局の標識が現れ、この先通行不能とある。巡視路はこの先も問題なく通じているようであるが、どうやら尾根を上がる所を通り過ぎてしまったようだ。 10分ほど戻って、どこか取り付きやすい場所を探す。黄色と赤のテープが巻かれている木を見つける。周りに道はないがこのあたりから登ることにする。落ち葉がフカフカした上を進む。 テープは少し間隔を空けるも、継続してついている。それを丹念に追いながら急坂を頑張ると、何となく薄い踏み跡らしきものを辿れるようになる。踏み跡と言うよりも、一面の落ち葉の中で土が見えている所といったほうが当たっている。動物の足跡かもしれない。 尾根がだんだんと広くなって、稜線に上がったような印象になる。周囲の紅葉もかなり色つきがよくなり、ようやく今年も奥多摩の紅葉を見ることが出来たと安心する。 はっきりした踏み跡を左に数10mも進むと、人が横たわっていた。びっくりしたが、眠っているだけとすぐにわかった。すぐ先に篶坂ノ丸の山名板が輝いていた。 小広い山頂はとても雰囲気がいい。周囲の木々もだいぶ葉を落としているが、紅葉・黄葉の彩りも美しい。広くなった空から柔らかい日差しが注いで、居眠りしたくなる気持ちもよくわかる。 自分も腰を下ろしてしばらく、うたた寝した。 こんな気持ちいい山頂であるが、6年前タワ尾根を縦走したときの記憶にはまったく残っていない。あの時はヤブの中で、とにかく先に進むことに必死だったのだろう。 同じくオロセ尾根から登ってきた一組の夫婦が到着。また、タワ尾根を縦走する単独の人にも数人会う。 |