山の写真集 > 奥多摩 > 数馬から三頭山
  • -人気の山を静かな道から-
  • 数馬-三頭大滝-大沢山-三頭山-小河内神社
  • 奥多摩
  • 東京都
  • 大沢山(1482m),三頭山西峰(1524m),ヌカザス山(1175m),イヨ山(979m)
  • 2013年1月13日(日)
  • 11.5km
  • 6時間10分
  • 992m(数馬-三頭山西峰)
  • -
  • -
  • 中央線,青梅線,西東京バス
天気1

 

地図
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2013年1月27日(日)
新宿駅 4:58
  中央線
5:37 立川駅 5:41
  青梅五日市線
6:14 武蔵五日市駅 6:22
  西東京バス
7:20   数馬
7:40   登山口
8:15   道路横断
8:35   あずまや
8:45   三頭大滝 8:50
9:30   支尾根
9:50   縦走路 9:55
10:15 大沢山
10:40 三頭山(西峰) 11:40
12:30 入小沢ノ峰
12:50 ヌカザス山
13:45 イヨ山 13:50
14:30 奥多摩湖
14:55 小河内神社 15:25
  西東京バス
15:55 奥多摩駅 16:30
  青梅線
17:10 青梅駅
  青梅線快速
18:20 新宿駅

 

数馬バス停から街道を歩き出す。2週間前の雪がまだ道脇にたくさん残っている。奥多摩周遊道路といったん別れて右の道に入る。
「一級河川 秋川上流端」と書かれた木柱を見る。五日市街道に沿って流れる秋川(あきがわ)は北秋川、南秋川の2本があり、数馬地区を発端とするこちらは南秋川である。檜原村役場付近で2本が合わさって、さらに東のあきる野市で多摩川に合流している。


三頭大滝から石山の路を登る

しんと静まり返った小さな旅館街に入っていくと萱葺き屋根で有名な旅館がある。緩く坂を登り、浄水場を見た後、先ほど別れた奥多摩周遊道路に出た。周遊道路を少し戻ったところに三頭山の登山口がある。

硬くなった雪を踏みながら山に入っていく。小さな沢につけられた木橋は凍結していてちょっとヒヤヒヤする。

終点の数馬バス停から歩き出す

数馬バス停から

道すがら、秋川の終端を示す木柱を見る

秋川の終端はここ

周遊道路を渡ったところに登山口がある。さらに上部でもう一度周遊道路に出会う

登山口

三頭大滝は50%くらいの氷結度だった

三頭大滝

大沢山には展望盤が設置されているが、樹林が伸びて眺めが悪くなった

大澤山

折れ曲がったブナの木を見れば、三頭山山頂はあとわずか

自然の造形

三頭山(西峰)の山頂。標柱ではここを中央峰としているが、ここから10分弱の距離にある祠のあるピークが中央峰であり、西峰が正しい

三頭山西峰

しばらく行くと小広い場所に出る。春にはたんぽぽなど草花が多く咲くところだ。沢沿いにつけられた道は石がゴロゴロしている。再び周遊道路に出る。標高も上がり、ここはもう都民の森のすぐ下の場所である。時折り車が都民の森方向へ走っていく。
冬期は都民の森への直通バスはなく数馬停まりなので、ここまで歩いて登ってこなければならない。ただ、ここまでの道は静かで雰囲気もそれなりにいいので、歩いてもいい。

戻るように車道を歩き、三頭大滝への入口から再び山に入る。日の差さない登山道は暗く、さすがに寒い。ネックウォーマーで首回りを保護する。あずまやを見た先でウッドチップの道を行くとほどなく三頭大滝の前に出る。滝見橋からみる滝は表面は凍っているが、内側で水の流れる音も聞こえる。
標高の高いところにある三頭大滝でも完全凍結していない。今年はてっきり寒冬かと思っていたが、昨日の暖かさで戻ってしまったのか。

時間も早いのでムシカリ峠に直接上がる道には入らず、少し遠回りすることにした。石山の路は初めて歩くかもしれない。初めのうちは薄暗い谷筋で、雪もかなり溶けずに残っていたが、支尾根に上がると道は南を向き、太陽が差し込んでくる。方向を変えもう1本の支尾根に乗る。石山の路は円弧を描くようなコースなので、大沢山が真後ろにあったり、相模湾が左に見えたりと回りの景色が複雑に変わっていく。大きな富士山も視界に入ってきたが、いずれもが樹林の向こうの眺めなのが惜しい。
笹尾根縦走路に合流する。ようやく富士山がきれいに眺められた。ベンチで一息つく。

大沢山、三頭山目指して尾根を上がっていく。冬ではあってもさすが人気の山で、登山者は多い。標高は1400mを越えるが、日当たりのよい場所は土が見えている。いくつかのアップダウンを経て着いた大沢山は、展望盤の写真とは違って樹林が伸び、富士山などの眺めはなくなってしまっていた。
明るい尾根道を行く。このあたりは凍結もないので登りならアイゼンは不要。三頭山避難小屋から下るとムシカリ峠に出る。山頂まであとひと息。おなじみの直角に曲がったブナの木を見ると、三頭山山頂である。

三頭山山頂から雲取山を望む

雲取山

三頭山から望む富士山は、右に三ツ峠、左に鹿留山を配し均整のとれた姿をしている

均整のとれた山容

ヌカザス尾根上部は平坦な場所も多く、歩きやすい

ヌカザス尾根

車道に下りて対岸の石尾根下部の山々を見上げる。南面のため雪はあまり目立たない

湖畔から

登山者は少なく、富士山が大きく見られるベンチも空いていた。特等席である。日もさんさんと照っているので暖かい。雲取山や鷹ノ巣山など石尾根の山には、稜線付近に白いラインが横たわっていた。
やがて登山者がどんどん登ってきたが、雪上の山頂は静かな雰囲気が維持されている。雪が音を吸い取るのだろう。春や夏の賑わいが思い出される。

今日はヌカザス尾根を使って奥多摩湖方面に下山する。北斜面なので降雪直後は難儀しそうだが、2週間近く経っているのでトレースもついているだろう。アイゼンをつけて出発する。
いつもなら御堂峠まで下って山頂を巻くように尾根に乗るのだが、今日は山頂から直接を下る。御堂峠からの巻き道は急斜面のトラバースで、雪がついているとちょっと難しそう。今回は、山頂から直接下る足跡があったのでそれを追ってみたのだが、難なくヌカザス尾根の登山道に合流することが出来た。正規のルートではないとは思うが、今まで春や夏にここを通ってもよかったと思う。

ヌカザス尾根は下り始めは斜度も緩く、快適な道である。入小沢ノ峰を過ぎるとロープの張られた急坂が多くなって、特に下山には慎重を要す。雪は意外と少なくて、ところどころ土が出ていた。北斜面であっても、かなり雪は溶けているようだ。登り返しの南斜面になると完全に土の道である。
人の歩いたトレースがはっきりついており、凍結の程度もかなりのもの。高度を下げ、ヌカザス山から先の急降下でも土と凍結が入り混じっていたため、アイゼンを外すタイミングがなかなか難しい。
イヨ山でアイゼンを外したが、そこからもツルツルの場所があった。奥多摩湖の湖面と御前山を見ながら最後の急坂を下る。植林の中をジグザグに下って奥多摩湖畔の車道に下り立った。車道を15分ほど歩き浮き橋を渡って小河内神社に着く。

今日は久しぶりに麓から登って、反対側の麓に下りるじっくり登山となった。雪が意外と少なかったのだが、今年の冬のうちにもう一度くらい、奥多摩で大雪はあるだろうか。石尾根も久しぶりに歩いてみたい。