~踏み跡を辿る避衆の登路~
タイトル
おおかやおねからみとうさん(1531m)、つるとうげ
2004年5月15日(土)晴れ後曇り

8:28中央本線上野原駅-[バス]-9:30飯尾9:35-10:05大羽根峠10:10-10:45大羽根山-10:10・1063m峰-12:10大沢山12:15-12:35三頭山(中央峰・東峰)14:05-14:15神楽入ノ峰-15:00巻き道分岐-15:15小焼山-15:25向山分岐-15:40尾根を離れる15:45-16:00鶴峠16:30-[バス]-16:55小菅の湯17:58-[バス・大津久乗換え]-18:40奥多摩駅 歩行時間:5時間15分
マップ
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三頭山の一般登山道はひと通り歩いたので、今日は大茅尾根を登ってみることにした。大沢山から飯尾集落へ、南西に伸びる尾根である。インターネットでも山行報告がいくつかありけっこう歩かれている。しかしはっきりした登山道はなく、終始踏み跡を拾っての登路となる。
下りにとった鶴峠への道は、ブナを中心とした自然林が素晴らしく、三頭山の登山道の中で一番に薦めたい。
三頭山頂上
三頭山頂上

上野原駅からのバスはハイキング客で満員。しかも途中からちびっこハイカーがどんどん乗って来てすし詰め状態だ。しかし、終点の飯尾で下りたのは自分一人だった。
バス停から車道を進むと、すぐ大羽根峠への指導標がある。それに従って沢沿いに、畑の中を歩いて行く。小さな橋を2度渡ってしばらく、道は左の斜面に上るようについているので、道なりに進む。なお直進の小道は沢に通じている。

少しジグザグに登ると南面の眺めが開けるが、すぐに植林の中に入る。やがて大羽根峠に着く。立ち木にテープで峠名が書かれただけの所で、周りは植林だが風がよく通って涼しい。

尾根の左側に道がつけられているのでそれを辿ると、北西面が大きく開けた伐採地に出る。
これから向かう大茅尾根や大沢山、少し奥まったところに三頭山、すぐ隣に神楽入ノ峰と牛飼尾根。左には奈良倉山、どれも緑をまとった新緑の山になっている。三頭山へ向かう道はどれも、それほど展望に恵まれた場所がないためこの展望は貴重だ。大沢山や三頭山の山容が捉えられる数少ない展望地であろう。

眺めのよい山腹道をさらに進むが、踏み跡が途絶えた。どうやらこの道は斜面の畑に向かうだけの道で、大茅尾根の登りは尾根を忠実に辿るのが正解のようだ。とりあえずさっきの展望地に戻り、改めて尾根伝いに進む。
それ以後ははっきりした道ではなく、ヤブの薄い踏み跡を追うようにする。ただし尾根の形状ははっきりしているので、踏み跡は見つけやすい。
大羽根峠
大羽根峠
伐採地から大沢山、三頭山
伐採地から大沢山、三頭山

急登をこなし樹林帯に入る。傾斜がなくなったところが954mピークで大羽根山のようであるが、山名標識はない。地形図を見ながら方向や傾斜の緩急を予測し、高度を上げていく。
やがて右から、もう1本の踏み跡が合流する。飯尾から直接上って来る道のようだ。

自然林の割合が多くなるが、林相にはそれほど目を見張るものはない。三頭山の道はどれもブナ林が見事なので、コナラなどの雑木が続くくらいでは少し印象が薄い。それでもいくつかの小ピークをこなしていくうちに、自然林一色の、いつもの三頭山の景色となる。しかしツツジがほとんど見られないのが寂しい。

前方に大沢山と思えるピークが樹林の間から覗くが、まだかなり高い。そのうちに露岩が目立ち出す急登となった。
大茅尾根
大茅尾根

かなりきつい登りが続く。登山道といえるようなものはないので、急斜面でも踏み跡はジグザグに切るようなコースではなく多くは直登となる。
岩の出たヤセ尾根は続き、大沢山が近い感じになってきた。休憩ポイントに予定していた1237mピークは気づかず通り過ぎてしまったらしい。

上のほうで人の声がする。斜度が少し弱まると大沢山(1482m)の標識が見えてきた。頂上からはうっすらと富士山が望めた。
今まで誰にも会わなかったが、主稜線に入ったとたんに何人もの人とすれ違う。
トウゴクミツバツツジ
トウゴクミツバツツジ

ブナの林を通って三頭山頂上〈中央峰)に着く。人がいっぱい、展望もそこそこあって奥多摩湖、鷹ノ巣山や雲取山も望める。この時期としては上々だろう。すでに12時を過ぎてしまっていたが、午前中では富士山がもっときれいに見えていたそうだ。

東峰(1527m)の展望台にも寄ってみる。トウゴクミツバツツジがきれいに咲く。一部はトンネルのようになっている。展望台からは大岳山の特徴ある山容が印象的だ。



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