~眺望どこまでも、初冬の雲取~


2008年12月27日(土)~28日(日)


鴨沢-雲取山-石尾根-奥多摩駅

マップ
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朝日を浴びる雲取山頂上 [ 拡大サイズ 1151×803 ]

翌朝、少し雲が多く奥秩父や南アルプス方向は厚い雲に覆われていた。しかし東の空は日が上がるにつれどんどん青みを増してくる。すでに多くの人がいる雲取山頂上へ。
いつもなら目の前の石尾根の稜線が明るくなってから歩き出すのだが、今は日が短いので、日が射し込むのを待たずに縦走を始める。富士山は東面が強風で雪が舞っている。

奥多摩小屋、七ツ石山(1757m)を越え千本ツツジ(1704m)の尾根道を行くと雪が継続的についていた。石尾根の南に面した部分は雪がないが、それ意外は白い。
千本ツツジからは相模湾と三浦半島、そして眼下に奥多摩湖の水面まで見えた。奥多摩湖を海と同時に見れるのは貴重かもしれない。今日は内陸よりも太平洋側、すなわち海沿いの展望が素晴らしい日だ。

相模湾が光る
石尾根稜線
雪を踏む六ツ石山付近

高丸山、日陰名栗ノ峰を巻き、鷹ノ巣山の直登に入る。防火帯の広い緩斜面には雪が多く残っていた。鷹ノ巣山(1737m)で最後の広い展望を得る。東面の下りは一転、雪はほとんどなくぬかるみに足を取られやすくなる。
下りきったあたりはカヤトの原が広がり展望もよく休憩適地である。
城山、水根山に続くブナ林の稜線は雪が薄く積もる。将門馬場から高度を下げ、六ツ石山北面のカラマツ林は例年の如く白一色になっている。
今日は奥多摩小屋から下、高度を落とせば落とすほど雪が多く見られるという不思議な現象の中を歩いている。初冬の今、雪が少し降ったばかりの頃は、日当たりのよい場所はすぐ雪が解け、北側に登山道の多い石尾根下部ほど雪が残りやすい。

やっとまともに雪を踏む道になり、やはり雪で白い六ツ石山(1479m)で一休みする。天気は持ち直し、南アルプスが一望できた。富士山も木の後ろであるがまだ見え続けている。昨日同様快晴の空になった。
鷹ノ巣山までは登山者も多かったがこのあたりに来ると時々人を見るのみ。

六ツ石山からの下り、明るい日差しを浴びながらガレの斜面を下る。雪は無くなった。正面に大岳山の特徴ある山容を見ながら高度をぐんぐん落とす。
三ノ木戸山北面でまたしても雪が出てきた。場所によっては膝下まで積み重なった枯葉の下に、薄い雪の膜が隠れている。これは滑りやすくやっかいで、不注意に歩いているとステンと尻もちをついてしまう。

登山口の林道に下り、羽黒神社でスパッツを外す。久しぶりの長い距離で足首が痛くなってきた。
奥多摩駅に通じる青梅街道に出る。手前の民家には、今日は柿も梅の花も見られない。これから数ヶ月の間、奥多摩はモノクローム色に包まれる。次にここを通る時はどんな色合いが迎えてくれるだろうか。


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