~晩秋から初冬へ、展望満点の雲取~ 2007年11月24日(土)~25日(日)
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今年の宿泊山行は山小屋やテント、温泉泊が多く避難小屋泊まりはまだない。11月3連休の避難小屋は混雑するだろうか。山の紅葉シーズンもピークを過ぎたので少し余裕があるのではと思い、雲取山避難小屋を目指す。
●宵の空に浮かぶ満月 奥多摩駅からのバスは鴨沢、東日原行きともに増発便が出ていた。今の奥多摩は山麓や渓流沿いで紅葉が見頃になってきている。バスを下りた鴨沢付近も色づきがよい。 久しぶりの重荷でじっくり歩き出すべきなのだが、ペースがいまひとつつかめず早足になってしまう。 小袖からの登りは雑木林と杉・桧の植林が交互に現れる。初めのうちは見られた紅葉のトンネルも、水場を過ぎ堂所に上がる頃にはすっかり冬枯れの様相となった。 今日は土曜日だが祝日明けなので、山荘で宿泊後下山してくる人と多くすれ違う。金髪の外人さんとも何人か会う。 七ツ石分岐から巻き道をとる。高度を上げるとさすがに肌寒く感じる。頭上は爽やかな青空で雲がほとんどない、快晴である。しかし気温が高く樹間から見られる富士山は霞んでいる。 ブナ坂で石尾根に上がる。満点の展望の稜線漫歩だ。右手に雲取山を仰ぎ、正面の飛竜山から先には黒々、ゴツゴツとした奥秩父山塊が連なっている。 奥多摩小屋で水を汲みに行く。とりあえず今日の飲み水と自炊用の分量でよいだろう。2リットルほどにする。 小雲取山の肩への急登。登山者が列をなしている。 ザックの大きさを見て、避難小屋に泊まりそうな人がどれくらいか推定する。ザックが大きくても大人数のパーティーなら山荘泊、細長いものをザックに差しているのはポールで、その人はテント泊だろう。消去法でいくうち、それほど避難小屋は混まないのでは、と希望的観測をしながら最後の登りに入る。 今日初めて雪の溶け残りを見る。数日前に0.5センチだけ積もったというが、石尾根にはここまで雪は全くなかった。 避難小屋に荷物を置いてから雲取山頂上に到着。まだらに雪が残っている。 久しぶりのこの眺め。昼過ぎで遠景の山々は霞み気味だが、明日はおそらく、今日よりいい天気の模様。初冬の雲取の展望を楽しみに避難小屋に戻る。 宿泊客は板の間に15名ほど、そしてたたきにテントが張られて全部で20名くらいとなった。聞くと昨日の晩はもっと多かったと言う。 食事をとり、外に出て日の入りを見ようとするが、もうすでに落日してしまっていた。日の入りの時間を前もって調べてこなかったのが痛かった。それにしてもいつの間に、こんなに日が短くなったのか。 反対の東側を見ると、真丸い月がくっきりと浮かんでいる。満月の夜の雲取山もいいものだ。 夜が更けても窓から月の光が明るく差し込み、外に出るのにもヘッドランプがいらないくらいだ。月とはすごく明るいものだと気づかされた。ネオンの煌々と輝く街中ではわかるはずもないだろう。 ただし、月が明るすぎて周りの星があまり見えない。今日あたりは満天の星空のはずだが、こんなこともあるものだなと思う。 |