山の写真集 > 奥秩父 > 千曲川源流から甲武信岳
-日本一長い川の源流から-
タイトル
毛木平-千曲川源流-甲武信岳-十文字峠
山域奥秩父
地域長野県・埼玉県
標高甲武信岳(2475m)、三宝山(2483m)、大山(2225m)
山行日2011年10月29日(土)~30日(日)天気1天気2
沿面距離1日目:7.5km、2日目:7.6km
歩行時間1日目:3時間55分、2日目:4時間10分
標高差1021m(毛木平~三宝山)
宿泊甲武信小屋
温泉増富の湯
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2011年10月29日(土) 快晴

富ヶ谷ランプ5:30
 首都高速、中央自動車道
須玉IC8:50
 国道141号、県道68号
9:40毛木平9:45
10:10鳥居
11:40ナメ滝
12:45千曲川源流13:25
13:45主脈縦走路
14:10甲武信岳14:40
14:50甲武信小屋
(泊)

2011年10月30日(日) 曇り時々晴れ

甲武信小屋6:20
6:35甲武信岳6:50
7:20三宝山7:30
8:10尻岩
8:40武信白岩山下
9:30大山9:45
10:05十文字峠10:50
11:55五里観音
12:12毛木平12:20
 県道68号、国道106号、
増富の湯立寄り
14:30須玉IC
 中央自動車道
18:30国立府中IC
 甲州街道、山手通り
19:45目黒


関連リンク
[記録] シャクナゲの十文字峠、甲武信岳
甲武信小屋
川上村観光案内


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質素な朝食を済ませ出発する。日の出前にパラパラと降っていたが、空模様はしばらく持ちそう。北東の空に朝焼けが見られ、頭上の空には雲を割って青いものも。
甲武信岳山頂に上がると、昨日と変わらぬ眺望が広がっている。一面の雲海と、朝日に赤く染まる金峰山の五丈岩も見られ、むしろ今朝のほうが見ごたえのある眺めだ。


甲武信岳山頂から富士山

金峰山の五丈岩
重厚な山塊
幼木が伸び始める
名前の通り、尻岩
三宝山を望む

山頂からは急な下り。すぐ隣りの三宝山を目指す。東から朝日が差し込んでくる。シャクナゲのトンネルを登り返して小広い台地の三宝山山頂に立つ。眺めのいい三宝岩への分岐を見逃してしまった。
三宝山には一等三角点があるが展望はいまひとつ。岩の上に乗ると三宝岩越しに甲武信岳と富士山が望めた。

下り始めると次第にシャクナゲの木は少なくなっていき、苔むすシラビソの原生林となった。斜度の緩いところではシラビソの幼木が多く成長している。
背の高い老木が倒れ、斜面が開けて日が差し込めるようになると若い木が伸び始める。原生林も世代交代が進んでるようだ。

尻岩の先、急登していくと眺めの開けた岩場となる。梯子を登って越えると、武信白岩山の岩峰が目に飛び込んできた。白岩山の山頂は危険のため、登山禁止となっている。
このあたりから十文字峠の先、三国峠にかけても同じような岩峰があり、群馬県の西上州の岩山群に通じているのだろう。

登る人も下る人にも、あまり会わない。鳥の声もないので静かな山歩きだ。
若干のアップダウンの後、再び岩尾根の先、大山に立つ。ここも眺めがよい。眼下に雲海、毛木平の方向には川上地区の高原野菜畑も見える。
今回最後の展望を楽しみ、3本の鎖を経て十文字峠へ下る。

雲海が広がる
高原野菜畑
両神山も
十文字小屋

十文字小屋のベンチで休んでいると、小屋番の方(女性)が小屋から出て来た。甲武信小屋が100名といったらびっくりしていた。十文字小屋の昨晩の宿泊者は1名だったそうだ。
今日日曜日も泊まりに来る人がいるため、今日下りたくても下れないと言っていた。小屋は11月いっぱいまで営業しているが、遅い時期には予約が入っていないと、小屋番さんが下山することもあるようなので注意が必要だ。

それにびっくりしたのはこの小屋番さん、自分のことを覚えていたことだ。
2002年、つまり9年前に一度泊まったきりなのに、声を聞いて思い出したという。「だって9年前ですよ」と言うと、「いえ、私は小屋番を13年やっていますもの」と返された。人の名前と顔を覚えるのが先天的に得意な人がいるとは言うが、2002年から今までおそらく何千人もの客が泊まっただろうに、驚きである。
小屋番さんは、宿泊客を○○さんと名前で呼ぶ。客商売に向いている人なのだろう。

少し空模様が怪しくなったと思ったら、ついに雨が落ちてきた。毛木平へ下山を始める。雨具の上を着込んだが、雨は通り雨程度ですぐに止んだ。ここまで天気が持ってくれれば文句はない。

枯れ沢に沿って下っていくと、2人登ってきた。十文字小屋に泊まると言う。「小屋のおばさん待ってますよ」と言って別れる。ほんの名残りの紅葉を見ながら、昨日歩き出した道に合流。毛木平駐車場に戻ってきた。
車を走らせたと同時に雨が降ってきた。今度はかなりの降りだ。本当にいいときに下って来れた。

帰りは信州峠を越えて、増富の湯に寄っていく。