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2011年10月29日(土) 快晴
| ◇ | | 富ヶ谷ランプ | 5:30 |
| 首都高速、中央自動車道 |
◇ | | 須玉IC | 8:50 |
| 国道141号、県道68号 |
9:40 | | 毛木平 | 9:45 |
10:10 | | 鳥居 | ◇ |
11:40 | | ナメ滝 | ◇ |
12:45 | | 千曲川源流 | 13:25 |
13:45 | | 主脈縦走路 | ◇ |
14:10 | | 甲武信岳 | 14:40 |
14:50 | | 甲武信小屋 | ◇ (泊) |
2011年10月30日(日) 曇り時々晴れ
| ◇ | | 甲武信小屋 | 6:20 |
6:35 | | 甲武信岳 | 6:50 |
7:20 | | 三宝山 | 7:30 |
8:10 | | 尻岩 | ◇ |
8:40 | | 武信白岩山下 | ◇ |
9:30 | | 大山 | 9:45 |
10:05 | | 十文字峠 | 10:50 |
11:55 | | 五里観音 | ◇ |
12:12 | | 毛木平 | 12:20 |
| 県道68号、国道106号、 増富の湯立寄り |
14:30 | | 須玉IC | ◇ |
| 中央自動車道 |
18:30 | | 国立府中IC | ◇ |
| 甲州街道、山手通り |
19:45 | | 目黒 | ◇ |
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6度めの訪問となる甲武信岳は、毛木平から登る。
甲武信岳を取り巻く登山道は、一般的なものはすでに歩いている。都心からなら西沢渓谷より、戸渡尾根を登るのが普通だが、今日はちょっとひねってみた。この千曲川源流コースを登りに取るのは初めてだ。なお千曲川とは、日本一長い河川である信濃川のことで、新潟県を流れる部分を信濃川というのに対し、長野県では千曲川と呼称が変わる。
電車バス利用なら梓山(バス停)からのルートとなる。車利用で毛木平から登れば日帰りも可能だ。今回は甲武信小屋に泊まり、翌日に十文字峠を経由する周回コースとする。
千曲川西沢の流れ。登山口付近
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友人の車に乗り込み、中央道を須玉ICで下りる。八ヶ岳や南アルプスを見ながら広域農道を走る。周囲の山肌は紅葉たけなわ。天狗山・男山あたりが特によい。最後は未舗装の道を少し走り、カラマツの黄葉がきれいな毛木平駐車場に着く。 思った以上の車の数だ。奥秩父登山としての紅葉のシーズンは終わったと思っていたので、少々意外である。
林道を少し歩くと、十文字峠への分岐点。ここまで入ってしまっている車も2台あった。小さな鳥居のあるところから登山道が始まる。
西沢沿いにつけられた穏やかな道は、しばらくはほとんど高度を上げない。大きな石の間をすり抜けたり、梯子の上り下りもある。
カラマツ以外に見られるカエデやダケカンバなどの広葉樹は、ほぼ葉を落としていた。一点の雲もない秋空の下、遠くに主脈稜線が見えるがまだまだ遠く、高い。
| 毛木平 |
| 晩秋の趣 |
| カラマツの黄葉 |
| こんこんと湧く |
| 縦走路へ |
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日帰りと思われる若い男女のグループが急ぎ足で追い越していく。こちらは一泊なので、今回の行程は余裕がある。
ナメ滝を過ぎ、林相はコメツガが優勢となる。こんないい天気なのに、薄暗い樹林下を歩くのがもったいなく思う。このコースには展望を楽しめる場所はほとんどない。
周囲の山稜を見渡すと、カラマツの鮮やかな黄色がかなり上の部分まで占めている。
沢はどんどん細くなってはいるが、源流地点にすぐに行き着くようには思えない。少しずつでも高度を上げているので、さすがに肌寒さを覚えるようになる。
やがて「千曲川源流まで0.9km」の標識。源流に着いたら昼食にしようと思っていたら、そこからが相当長い。1時間くらいかかったように思う。ガレた斜面を左に見ながらどんどん進んでいくと、ようやく千曲川源流に着く。日差しがこぼれる場所を見つけて休憩する。
奥秩父の山塊には、この千曲川の他にも秩父川又地区の荒川、笠取山の多摩川と、関東甲信を代表する3つの川の源流を持っている。源流地点は、岩の窪みから水が湧き出していた。水量はけっこう多く、ここでも十分水は取れる。甲武信小屋と書かれたマグカップが鎖につながれていた。
ここから先は本格的な登りとなる。毛木平からここまで3時間弱、680mの高度をじっくり稼いできたが、この先甲武信岳まで、残り350mの高度差を50分で登る。道は尾根状となり、一気に高山の雰囲気となる。
奥秩父主脈縦走路は20分ほどで到達する。樹林の向こうに山梨県側の眺めが得られた。すぐ隣りの三宝山は埼玉県の最高峰で、甲武信岳よりも高い。三宝山の頂上少し下の部分が白くなっていてまるで雪のようだったが、樹林の幹の色が帯状に見えていただけだった。北八ヶ岳の縞枯現象にも似ている。
稜線を少し歩くと切り開きがあり、目指す甲武信岳に人が何人か立っているのが見えた。ひとしきりの急登でその甲武信岳頂上に立つ。
| 展望の頂 |
| 昔ながらの小屋 |
| ゆとりある寝床 |
| 夕暮れの富士 |
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時刻はもう14時を過ぎているが、今日は雲も全くなく、この時間まで富士山を始め様々な山が見えている。八ヶ岳、南アルプス、浅間山、両神山、遠く北アルプス鹿島槍まで望めた。
ここからは日本百名山のうち47座見ることができる、と言われている。今日は本当に、それくらい見えていそうだ。
10分ほど下って甲武信小屋である。小屋前のテラスもテン場も、小屋の中もすでに多くの人で賑わっている。今日は100名以上が宿泊の予定だそうで、この天気ならキャンセル者もほとんどいないだろう。靴置き場も満杯で、しまえない靴が何十足も、土間に置かれている。
結局1枚の敷布団に2人の割り当てとなったが、大部屋での布団の敷かれ方はゆとりがあって、畳が見える部分も多い。ここの定員は150名だが、それくらい詰めるような時に初めて、畳も見えないほどの大部屋になるのだろう。
山小屋がどんどん建て替えられて近代的なロッジ風になっていく中で、甲武信小屋はいまだ昔ながらの造りである。水も1リットル50円という値段は、自分が初めて訪問した1999年から変わってない。夕食のカレーも同じだ。
ただし集う人々の顔ぶれは様変わりだ。特に若い人が多い。自分が歳を食ったせいもあろうが、それでもこんなに20代30代の人が来ていただろうか。休憩室では街中で聞かれるような話をしているグループも多く、以前のように、山小屋では山の話だけで盛り上がる、といった雰囲気ではない。
明日の天候が少し心配だが、こんな完ぺきな晴れの翌日に、急変するような気がしない。毛木平に向かう2つのコースは、小屋からだと必ず山頂を越えていかなければならない。朝のうちだけでも穏やかな天気で、そのうちに山頂を下ってしまいたい。
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