~上州中央部の名峰と街道沿いの温泉~
タイトル

こもちやま(1296m)とゆじゅくおんせん
2007年4月11日(水) 曇り

7:10高崎駅-[上越線]-7:34渋川駅7:40-[タクシー]-8:00子持山登山口(7号橋)8:05-8:10屏風岩-9:00獅子岩9:15-[10分休]-10:50柳木ヶ峰-10:05子持山10:40-10:55林道出合-11:07ベンチのある展望台-11:20小峠11:25-12:35寺尾13:03-[バス]-13:12沼田駅13:35-[バス]-14:18湯宿温泉(金田屋旅館 泊)
歩行時間:3時間40分
マップ
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子持山頂上

アオイスミレ

湯宿の共同浴場

沼田市の寺尾方面に下山する。
カヤト状の気分よい所を過ぎると、間もなく下に林道が見えてくる。その林道に出会ったところに、これから登る人が3人いた。チョコレートをもらった。

さらに北に下っていく。ベンチのある展望台付近からは、天気がよければ上越の雪山を見ながらの快適な下りになるのだろう。小峠には八本桜があるとのことだがよくわからなかった。

真っ白な空を見上げると、一部灰色の塊が流れてきている。もしかしたら雨雲か、と思っっていたらついにポツポツときてしまった。今日は関東地方で群馬県だけ晴れマークの予報だったのだが虫が良すぎた。
小峠からは林道を下る。雨は降っているか降っていないか程度なので、ザックカバーだけつけて下る。寺尾地区を過ぎてバス停までの距離は長い。
集落にヒメオドリコソウが一面に咲いている場所があった。そして途中で今年初めてのアオイスミレ、そして満開状態のアブラチャンを見る。今日は上州の山の冬と春の境目の日に歩いたようだった。

寺尾バス停からバスで沼田駅まで戻る。沼田の桜は一部では見頃になっている。
上越線の接続には時間があるため、バスを乗り継いで三国街道方面へ行く。後閑駅、上毛高原駅で乗客の乗り降りがあり、バスはさらに奥地へ。雨足がやや強まった。

バスの運転手に、どこへ行くのかと訪ねられた。鉄道駅で下車しなかったので、バスを間違えているのではと思ったそうだ。実際乗るバスを間違えて、ずっと後になって気がつく人がいるらしい。
また、三国街道の先に行くのに沼田駅から乗る人はいない(普通は後閑か上毛高原駅で乗ってくる)ので、声をかけてみたようだ。自分のように別のバスから乗り継いで来る人は珍しいようだ。山から山へ、バスからバスへという登山スタイルの面目躍如、といったところか。

湯宿温泉の石畳の道
湯宿温泉の路地裏は石畳の道

今日は湯宿温泉の金田屋旅館に泊まる。国道17号線(三国街道)沿いのすぐのところにある、小さな温泉場だ。

狭い地域に民家と7軒の旅館、4つの共同浴場が寄り添うように建っている。三国街道には猿ヶ京温泉、法師温泉といった有名な温泉地があるがその手前にある湯宿温泉は「温泉でござい」といった主張がなく、至って普通の場所である。少なくともぱっと通り過ぎるだけだとここに温泉があるのは気づかないだろう。
石畳の道を歩くとその素朴で好ましい雰囲気がよく伝わってくる。

湯宿温泉は漫画家つげ義春氏のお気に入りの場所で、ここを舞台とした漫画も描かれている。
氏は漫画の他に1枚もののイラストでも温泉地を描いているが、那須の北温泉、福島・会津の西山温泉、早戸温泉、岩瀬湯本温泉などのイラストは今となってはお目にかかれそうも無い日本の原風景をよく表していて、自分としては漫画よりむしろこうしたイラストのほうが印象が深い。

自分も山行に合わせて、西山温泉や同じ会津の二岐温泉、今回の湯宿温泉と氏の足跡を辿る温泉巡りをよくしている。岩瀬湯本温泉はぜひ行ってみたいのだが、どうやって山行と結び付けようか思案中である。
また、ここ湯宿温泉は大峰山の登山口にもなっていて、再訪の機会もあるかもしれない。



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