~上州中央部の名峰と街道沿いの温泉~
タイトル

こもちやま(1296m)とゆじゅくおんせん
2007年4月11日(水) 曇り

7:10高崎駅-[上越線]-7:34渋川駅7:40-[タクシー]-8:00子持山登山口(7号橋)8:05-8:10屏風岩-9:00獅子岩9:15-[10分休]-10:50柳木ヶ峰-10:05子持山10:40-10:55林道出合-11:07ベンチのある展望台-11:20小峠11:25-12:35寺尾13:03-[バス]-13:12沼田駅13:35-[バス]-14:18湯宿温泉(金田屋旅館 泊)
歩行時間:3時間40分
マップ
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4年前に隣りの小野子山に登ったときは子持山もすぐにと思っていたが、ずいぶん空いてしまった。群馬県の中央部まで足を伸ばすのだから温泉一泊でゆっくりしたい。もうひとつの山が見つからなかった。
冬場に登りたいと思っていた戸神山と合わせて、上州子持山に登ることにした。
子持山への登りにて、スフィンクスのような獅子岩
子持山への登りにて、スフィンクスのような獅子岩

名前の通り子授けや、安産の守護神として信仰を集めてきた山である。また登山の対象としても人気があり、平野に大きく尾根を伸ばす端正な姿は大いに登高欲をかきたてられる。

群馬県は上越や浅間、赤城の存在が大きいが、子持山も上州を代表する山だ。

渋川駅からタクシーで行く。子持神社を過ぎてさらに山奥へ分け入る。7号橋より先は車は入れず、ここから歩き出すことになる。小型のバスが先着していた。

この付近はすでに標高700m。関東南部の低山はそろそろ芽吹きの季節になるが、北関東、それもこれくらいの高さとなると、芽吹きどころか周囲にはスミレや木花さえも見られない。


屏風岩の基部

屏風岩を見下ろす

子持山頂上

林道を少し進み登山口に入ると、すぐに屏風岩の大岸壁が目の上。大らかな山容の子持山も、懐にはこのような奇怪な大岩があるようだ。屏風岩の上に登ることはせず、先に進むことにした。今思えば話の種に登っておいてもよかった。

沢沿いに杉林の中を緩く登っていく。渋川駅に着く頃は青空も覗いていたが、時を追うごとに白い空に変わってきている。
やがて雑木林に入って見通しが良くなる。右からもう一本の登山道を合わせると、獅子岩(大黒岩)への分岐となる。獅子岩のほうに進む。
岩っぽい急登がしばらく続き、やがてこれまた大きな岩の塊の基部に着く。獅子岩を左からぐるっと回ると南側の展望が大きく開ける。正面の形いい山は子持山の支稜で浅間山であろう。
また、真下を見下ろすと、さっきの屏風岩が林の中にそそりたっているのがよくわかる。真上から見ると屏風と言う言葉は何の誇張もない、文字通りの壁だ。
また、さらに上のほうを見ると同じ様な岩壁が何枚も連なっており、その姿は古代メソポタミアか何かの遺跡を連想できなくもない。自然の仕業とは面白いものだ。

分岐まで戻り、子持山へ向かう。潅木の尾根を登るうち周囲が一段と開けてくる。振り返ると獅子岩がスフィンクスのようだ。笠を被り肩で風を切る木枯し紋次郎の後ろ姿も連想させられる。木枯し紋次郎は上州の出身であったか。
後続のパーティーが岩の上に登って手を振っているのが見える。

獅子岩からも見られた子持山手前のピークに着く。柳木ヶ峰かと思ったら柳木ヶ峰はその少し先にあった。そこまではしばしの緩やかな散歩道だったが、子持山直下は岩が多くなってなかなか登り応えがある。

南北に細長い子持山頂上に着く。一等三角点があるものの周囲は樹林だ。
それでも場所を赤城山方向は開けていて上越側も樹林の間から見えるのだが、何せ雲が厚く垂れ込めていて、眺めはほとんどない。それどころか肌寒さを感じるようになってきた。ここは上越国境の町、みなかみと隣り合わせなのでさすがに寒さの感覚が東京付近とは一段違う。

7号橋登山口からここまでの行程は短いが、道や樹林、岩などの変化があり、いかにも山らしい山に登った印象がある。新緑のときにまた来てみたい。


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