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2011年10月17日(月) 前夜発
| ◇ | | 新宿駅新南口 | 22:00 |
| 高速バス |
4:00 | | 尾瀬戸倉 | 4:40 |
| シャトルバス |
5:05 | | 鳩待峠 | 5:40 |
6:57 | | オヤマ沢田代 | 7:02 |
8:10 | | 小笠 | 8:15 |
8:45 | | 笠ヶ岳頂上分岐 | ◇ |
8:52 | | 笠ヶ岳 | 9:50 |
10:05 | | 片藤沼 | |
11:07 | | 咲倉尾根避難小屋 | 11:15 |
12:03 | | 林道 | |
13:15 | | 車道四叉路 | |
13:50 | | 湯ノ小屋 | 14:40 |
| 関越バス 民宿たむら立寄り |
15:27 | | 水上駅 | 15:48 |
| 上越線 |
16:51 | | 高崎駅 | 17:02 |
| 高崎線 |
19:07 | | 恵比寿駅 | ◇ |
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尾瀬の西端にある笠ヶ岳に登った。同じ名前の山が各地にあるため、ここを尾瀬笠ヶ岳を呼ぶことが多い。
みなかみ町には尾瀬笠ヶ岳のほか、谷川連峰にも同名の山がある。その他、長野県・志賀高原のランドマークとして知られている山も笠ヶ岳、さらには北アルプス飛騨の名山、笠ヶ岳はあまりにも有名である。
名は体を表すという言葉は、これら笠ヶ岳と名のつく山にあるようなもので、どれも名前の通り端正な三角錐の笠の形をしている。形から想像がつく通り、笠のてっぺん(山頂)からの展望は折り紙つきである。
悪沢ノ頭を越えると笠ヶ岳(左)と小笠が見えてくる
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新宿発の夜行高速バスを利用する。鳩待峠に直接乗り入れる便は終了しているので、戸倉経由大清水行きの関越交通バスに乗る。日曜日の夜とあって、バスはガラガラ。背もたれを深く倒すことができたが、3列独立シート構造でないのでやはり少し寝にくい。
バスはいったん戸倉に着いた後、大清水まで行き再び戸倉に戻ってくる。鳩待峠に上がるシャトルバスに乗り替える人のために、そうすることによって時間調整をしてくれているわけだ。最初に戸倉に着いたときに下車してしまうと、真っ暗で寒い中、シャトルバスを1時間待つことになる。
シャトルバスで鳩待峠へ。山荘に人影が見える。休憩所は開いているのでそこで夜が明けるのを待つ。駐車場には一般車が来ていたので、マイカー規制は今の時期はないようだ。
あたりはようやく白んできた。一面のガスだが、頭上には月がよく見えた。背の高いガスではなさそうだ。
至仏山方向の道に入る。ポツポツ、とガスが水滴になって落ちてくる。何もない空から落ちてきているので、まるで雨が降っているようだ。いや、よく考えてみるとこれも雨と何ら変わりない。
尾根を左から右から絡んで登っていくうち、樹林の高さが低くなって、正面に朝日に赤く染まった至仏山が眺められた。さらに高度を上げると右手に、尾瀬ヶ原を大きく見下ろすようになる。尾瀬ヶ原は見事なまでの一面の雲海。そのため、草紅葉がどれだけ進んでいるのかはわからなかった。
静かで歩きやすい道なのだが、やはり少し睡眠不足だ。戸倉バス停付近は寒くはなかったので、最初着いたときに下車してベンチで仮眠する手もあった。
樹林の切れた展望台からさらに進むと、沢の流れるオヤマ沢田代。ここで少し休憩する。そこから少しで湿原を見た先に南西方向への分岐があり、ここが笠ヶ岳への入口となる。
入ったところに水上町の町界標があった。ここからは尾瀬というよりも、谷川岳と同じみなかみ町の山、といったほうがいいのかもしれない。しかし周囲はいくつもの湿原をあつらえた豊かな針葉樹の森で、高原状の雰囲気がいっぱいだ。眺めも開け気分がよい。
昨日の雨の影響もあるのだろう、足元はぬかるみ、足を置く場所を探しながら進む。悪沢ノ頭を越すと、正面に笠ヶ岳と小笠の大小2つの三角錐が見えるようになる。コ-スタイムではここから小笠まで1時間弱ということだが、まだかなり距離があるように見える。
草付の快適な登山道を緩く下り登りする。南東面に見えるパノラマの山々は奥日光や皇海山あたりか。
| 笠が大きく |
| 笠ヶ岳頂上 |
| 武尊山が大きい |
| 至仏山、燧ヶ岳 |
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足元は相変わらずぬかるみが多いが、イワカガミやチングルマなどの葉が多種多様で、夏は高山植物で埋め尽くされていたのががうかがえる。今は針葉樹林とシャクナゲ、ハイマツが茂っており、時々カエデなど色づく木も見られる。
高度を下げ樹林帯に戻り、緩く登り返すと再びあたりが開ける。小笠の基部である。小笠の山頂部に至る道はないということだ。斜面に踏み跡がないかを探してみるがそれらしきものはなく、斜面側のところどころがテープの柵で仕切られているので、やみくもに登山道を外れて登っていけない。登るのはあきらめ先に進む。
ここまでやはり、コースタイム以上に時間がかかった。進む方向には、本丸の笠ヶ岳が大きな姿を見せている。いったん下って樹林帯、再び登りに転ずる。石の敷き詰められた道に出て、笠ヶ岳の東側斜面をへつるように進む。このへんですでに高度感があり、なかなかいい眺めだ。
こちらも山頂にとりつく踏み跡が見つけられなかったが、南の縁まで行き着いたところに標識があり、山頂へと導いていた。展望満点の笠のてっぺんへは、ここから往復するようである。
大きな岩の間をぬって、本日一番の急登を踏ん張って10分、笠ヶ岳頂上である。
思いのほか雲があり風も冷たい。しかし四囲に広がる山また山、足元に広がる錦繍のブナ林、見事と言うしかない。北関東や中部山岳、上越の名山がこれほど見られる山はそんなに多くない。すぐ隣りの至仏山を始め燧ヶ岳、谷川岳、苗場山、巻機山、越後三山、平ヶ岳。南から東側に展開する北関東・上信の山群では武尊、赤城、日光白根、皇海山、遠くに中央・南アルプス、そして浅間山も意外なほど大きな姿だ。
また笠ヶ岳の北西側は、山麓まで緩やかな斜面が続いていて、下のほうの樹林はきれいに色づいていた。今年は秋口の気温が高く、紅葉は遅れ気味と思っていたが、こうして見下ろすと、意外と例年通り、あるいは少し早いようにも見える。
その樹林の先にはならまた湖というダム湖が大きく見えた。奈良俣ダムは、日本一のロックフィルダムとして有名である。
山頂には大きなカメラを携えたカメラマンがいた。朝早くからシャッターチャンスを狙っていたらしいが、今日は日本海側で天気が崩れてきているので、雲が多く写真にならないという。展望秀でた尾瀬の山でも平日は人をほとんどみかけず、山頂には女性が2名登ってきただけだった。
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