山の写真集 > 北関東(栃木・茨城) > 赤雪山から仙人ヶ岳
  • -足利市の低山を縦走-
  • 入名草-厳島神社-赤雪山-仙人ヶ岳-岩切
  • 安蘇
  • 栃木県
  • 赤雪山(621m), 仙人ヶ岳(633m)
  • 2017年4月2日(日)
  • 12.3km
  • 5時間15分
  • 495m(入名草-仙人ヶ岳)
  • -
  • -
  • 東武日光線/伊勢崎線,足利生活路線バス
天気1

 

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2017年4月2日(日)
五反田駅 5:33
  山手線
6:07 西日暮里駅 6:18
  千代田線
6:24 北千住駅 6:31
  東武日光線快速/伊勢崎線
春日部駅乗換
7:53 東武足利市駅 8:00
  足利生活路線バス
8:35   入名草
カタクリ自生地立寄り
9:03   厳島神社/巨石群入口
9:15   厳島神社
9:25   名草巨石群
9:50   赤雪山登山口
10:05   送電鉄塔下
10:15   反射板
10:37 赤雪山 10:45
11:15 仙人ヶ岳まで2.9km地点
12:05   623m点
12:22 仙人ヶ岳 12:45
13:03 熊の分岐
13:25   生不動尊
14:15 小俣北町 14:33
  足利生活路線バス
13:35 東武足利市駅 15:49
  東武伊勢崎線/日光線
館林駅/久喜駅乗換
17:28 北千住駅 17:35
  千代田線
17:40 西日暮里駅 17:45
  山手線
18:04 五反田駅

 

栃木県の足利市から田沼町、群馬県桐生市付近の低山帯を安蘇山塊と呼ぶ。標高は低いながらも自然林が豊かで春の花の見所も多い。カタクリの三毳山、カッコソウの鳴神山などがこの山域に入る。また、両県境に位置する仙人ヶ岳も人気の山で、自分もこれまでに3回登っている。
今回は未踏の赤雪山に登る。地元の人以外にはあまり知られていない地味な山だが、仙人ヶ岳の隣りに位置し、標高も仙人ヶ岳と同じ程度である。登山コースもいくつかあり、よく使われているのは松田川ダムからの道である。

また、仙人ヶ岳とは尾根続きになっており縦走できるほか、猪子峠に車を置き両山を周回するコースもよく歩かれているようだ。
今回はバスを利用し、赤雪山から仙人ヶ岳まで縦走することにした。これで、仙人ヶ岳を取り巻く一般的な登山道は一通り歩くことになる。


赤雪山~仙人ヶ岳間の縦走路から仙人ヶ岳を望む

足利市営の生活路線バス「アッシー」。入名草線の車両はワゴンだった

足利バス「アッシー」

名草付近の山村風景

静かな山村

名草藤坂地区にはカタクリ自生地があった。奥に見えるのは藤坂峠~猪子峠へ通じる車道

自生地あり

厳島神社入口付近にある名草巨石群の案内板

名草巨石群

厳島神社本殿鎮座する「御供石」。胎内くぐりをすると子宝に恵まれるという

胎内くぐり

丸い大きな石が積み重なった名草巨石群

名草巨石群

舗装車道を歩いて赤雪山登山口に着く

ようやく登山口

マキノスミレ(赤雪山付近)

マキノスミレ

あずまやの立つ赤雪山山頂

赤雪山山頂

縦走路の前半はゆったりした広い尾根道が続く

尾根は広い

赤雪山~仙人ヶ岳間の縦走路はアカマツ、ヒノキのほか自然林も多い

自然林の縦走路

縦走路からは木の枝越しに雪山が覗く。奥日光だろうか

雪山が覗く

指導標には常に、赤雪山・仙人ヶ岳までのキロ数が書かれている

指導標は完備

縦走路の後半は、岩の突き出たヤセ尾根の急登降が多くなる

岩尾根に転じる


東武伊勢崎線の足利市駅へは久しぶりに来た。駅からは足利生活路線バス「アッシー」を利用する。このバスは全区間200円と安い。入名草行きの車両はワゴン車だった。
終点の入名草から歩き出す。まずは名草巨石群を目指す。静かな山村風景が広がるが、やはり北関東だけあって気温が低いのか、先週の秋山村ほど季節が春めいてはいないようだ。
途中にカタクリ自生地があったので寄ってみる。まだ朝早いので開花しているものはなく、花芽もそう多くない。早春の山野草も、もう少し季節が進むのを待っているようだ。

車道に戻る。猪子峠への道を見送って右折し、道路を直進していくとキャンプ場があり、左に分岐する上り坂が厳島神社入口となっていた。朝から参拝客が来ている。ここには弁天様があり、また安産の神としても知られている。
杉林の参道を上がっていくと、先ほどの猪子峠からの道が左から下りてきていた。周回コースを取る場合はいったんここに下りることになるようだ。
さらに進むと厳島神社の社殿があり、手前に大きな石が祀られていた。胎内くぐりができるので通過してから先へ行く。未舗装の林道をしばらく歩くと、名草巨石群の案内板とともに、丸い大きな石が塁々と積まれていた。大石が玉ねぎのように丸く風化していく自然現象を「方状節理」というそうだ。

再び舗装道路となり、赤雪山の導標を初めて見る。高度を上げていくと左手の眺めが開け、これから行く仙人ヶ岳方面の山並みが見えた。
ほどなく赤雪山の登山口に着く。ここまで車道をかなり登ってきたため、山頂までは1時間あまりを残すのみである。

木の階段から始まる登山道はアカマツ、ヒノキが多めの雑木林が続く。緩やかに登降を繰り返して送電鉄塔基部を過ぎる。やがて石のゴツゴツした登りとなり、傾斜も増す。ヤセ尾根に転じた急登をこなして着いた小ピークには反射板が立っていた。
赤雪山はもう見えている。足利市は武将・足利氏発祥の地として知られている。平安時代、足利忠綱が追手の攻撃で雪が血に染まったのがこの山であり、それが赤雪山の山名の謂れということである。

登りの途中でマキノスミレだろうか、小さな紫のスミレを見る。ただこの山域の春の訪れはまだ先のようで、他にはアブラチャンをたまに見かけるくらいである。

鞍部から一気の登りで赤雪山の山頂に達する。あまり広くない山頂にはあずまやが立ち、展望ベンチもある。ただし樹林に囲まれて眺めは限られている。左からは松田川ダムからの登山道が上がってきていた。
なお、松田川ダムを起点としても、赤雪山~仙人ヶ岳の周回縦走は可能である。今回は岩切登山口に下りたかったのでバス利用としている。

ここまで山中では誰にも会わず、静かな山であった。アカヤシオが咲く時期には賑わうかもしれないか、気合を入れて単独で登る山としてはやや物足りないかもしれない。コンロとコッヘルを持っての冬の日だまりハイキングが適していそうだ。今日は仙人ヶ岳まで4.6km、縦走に価値を見出そう。

急坂を登り、仙人ヶ岳の稜線に飛び出る

仙人ヶ岳の稜線へ

仙人ヶ岳は一転、多くの登山者で賑わっていた

人気の山頂

仙人ヶ岳山頂に飾られた短歌集

短歌もある

仙人ヶ岳の東側尾根は、山火事の影響もあり木が少なく眺めが開けている。赤雪山も見えている

眺めいい尾根筋

15年前に見た地元の小学生による看板が、今も変わらずに残っている。描いた人はもう成人か

懐かしい看板

生不動尊付近はログハウス風の休憩舎の建築中だった

生不動尊

ハナネコノメ(生不動尊付近)

春の使者

エイザンスミレ(生不動尊~岩切登山口間)

エイザンスミレ

カタクリ(生不動尊~岩切登山口間)

カタクリ

岩切登山口付近

岩切登山口


仙人ヶ岳への縦走路はいったん北方向に進み、西に折れ最後は南下という、正方形の三辺をなぞるような尾根歩きである。
初めのうちは尾根筋も広く、歩きやすい道を緩やかに上下する行程が続く。随所に現れる指導標には赤雪山、仙人ヶ岳へのキロ表示が必ず書かれていて、いい目安になる。

仙人ヶ岳まで2.9km」地点の小ピークを過ぎたあたりからは岩の突き出た、傾斜のきつい尾根となった。細かなアップダウンが連続し、おそらく傍目からはギザギザの稜線に見えているだろう。西上州の登山道に少し似ている。仙人ヶ岳という名前はもしかしたら、この山の姿形から来ているのかもしれない。仙人の住む山はこういう難所が多いイメージである。

岩場の急斜面ではあるが、ロープや鎖が必要なところはなく気をつけていれば通過は問題ない。正面に仙人ヶ岳のなかなか立派な山容が現れた。直線距離だともうかなり近いのだが、尾根はこれから回り道するように屈曲していく。奥日光の山だろうか、樹林を透かして北方向に雪山のラインが伸びていた。

尾根が南方向に向くところで623m点は東側から巻く。尾根続きに仙人ヶ岳のピークが見えて来た。松田川ダムからの道を合わせる。手書きの指導標には「松田ダム」となっていた。
このあたりから何人もの登山者とすれ違うようになる。とりあえずのゴールは近い。
仙人ヶ岳直下は滑りやすい急な斜面となっており、ここが唯一の危険地帯である。登り着いたところはまだ山頂ではなく、あと0.3kmの表示がある。
猪子峠からの登山者が大勢登って来た。気持ちのよい自然林の稜線を歩いて仙人ヶ岳山頂に到達。ここも人がたくさん。30名くらいが滞頂している。赤雪山は静かだったが、仙人ヶ岳はやはり人気の山である。

バスの時間が気になる。14時33分の便を逃すと次は17時台である。その場合は両毛線の駅まで歩いた方が早い。けれどまあそれでも帰れないことはないので、天気も少し持ち直して来たし、やはり山頂で休憩していこう。

下山にかかる。マンサクの咲き残りも、アカヤシオも見当たらない。もう10年近く経つのに山火事跡はまだあり、黒焦げの木が残っていた。火事が山に与えるダメージは計り知れないものがある。その反面、木が少ないので眺めもよく、うねる稜線の先に赤雪山がよく見えた。

熊の分岐で猪子峠への道を見送り、急な斜面を下っていく。日当たりのよいこの付近は、3月でもスミレが咲いているのを見たことがあるが、今年はさすがに見当たらない。わずかにユリワサビの白花を見るのみ。
それでも建て替え中の生不動尊を過ぎて標高を落とすと、沢沿いの道にもタチツボスミレやハナネコノメ、コガネネコノメソウが見られるようになり、カタクリも一輪だけ咲いていた。

岩切登山口の山村に下山する。ソメイヨシノは開花には早く、梅がまだ花を付けていた。もう一週間もすればこのあたりも春爛漫の図となるであろう。
小俣北町のバス停にやってきたのも朝乗った足利生活路線バス「アッシー」と同じ系列だが、こちらはバンではなく普通のバスである。ただし乗客はしばらく自分一人だった。
両毛線の小俣駅を過ぎると何人かが乗り降りしてきた。しかしさっき、バス便の時間が合わなければここまで歩いてこようと思っていたのだが、実際歩くとなるとかなり遠い。後で地図の上で測ったら7kmあったので、自分の足では2時間近くかかりそうだ。

バスは小俣駅を過ぎてさらに走り続け、1時間かけて足利市駅まで戻ってきた。これで運賃200円は本当に、今どき破格の安さである。足利の山は行道山、大小山などまだたくさん未踏の山があるので、これからも利用させてもらいたい。

駅の自動販売機で今年初めてのアイスクリームを買い、日のさんさんと降り注ぐ中、東武伊勢崎線で東京へ戻る。