山の写真集(白葉峠から仙人ヶ岳)
山の写真集 > 北関東(栃木) > 白葉峠から仙人ヶ岳
  • -最後に見た春の使者-
  • 小俣駅-白葉峠-仙人ヶ岳-生不動尊
  • 安蘇
  • 栃木県
  • 高萩山(376m)、仙人ヶ岳(663m)
  • 2012年3月18日(日)
  • 15.0km
  • 5時間40分
  • 593m(小俣駅-仙人ヶ岳)
  • -
  • -
  • 宇都宮線,両毛線,
    足利生活路線バス,東武伊勢崎線
天気1

 

地図
2012年3月18日(日)
池袋駅 5:30
  埼京線
5:39 赤羽駅 5:46
  宇都宮線
6:50 小山駅 6:55
  両毛線
7:55   小俣駅 8:00
9:50   白葉バス停
10:15   白葉峠
10:30   高萩山 10:35
11:35   一色展望台分岐 11:45
12:00   鷹ノ巣沢
12:12   荒倉山
12:27   稜線
12:47   仙人ヶ岳 12:57
13:12   熊ノ分岐
13:35   生不動尊
14:05 小俣北町 14:06
  足利生活路線バス
15:18 足利市駅 15:35
  東武伊勢崎線
16:25 久喜駅 16:30
  湘南新宿ライン
17:22 恵比寿駅

 

日曜日は北関東に晴れ予報が出ているので、久しぶりに足利の山に足を向けた。仙人ヶ岳は3度目である。
足利市で最高峰の山は標高の割に大きく、いくつもの尾根や谷を刻んでいる。登山コースも四方から伸びている。今回は白葉(しらっぱ)峠から尾根伝いに登る。
足利市からのバスは、朝の便がなくなってしまったので、JR両毛線の小俣駅から歩くことにする。5年前、石尊山に登ったときに歩いており、それほど長い車道歩きとはならないはずである。


白葉峠付近より、桐生・上州方面の展望。最奥は赤城山

小俣駅から歩き出す。赤城山がきれいに見えていた。駅沿いの小川には、鴨がたくさん泳いでいる。どこかでウグイスも鳴いていて、どうやら長い冬もようやく終わりに近づいているようだ。

小俣駅から西方に赤城山を望む


赤城山を望む

カタクリ自生地のある叶花付近


のどかな山村風景

白葉峠より先は、杉・檜の植林も多いものの、自然林のすっきりした尾根道が続く


自然林の尾根

荒倉山山頂。晴れていれば仙人ヶ岳方面の視界が利きそう


荒倉山

山の地図はあるが、駅周辺の地図を持ってこなかった。バス停を目印に、道なりに歩いていけば大丈夫だろう。しかし初っ端から道を間違えたようで、気づいたら群馬と栃木の県境の車道を歩いていた。
歩くべき幹線道路が、1本手前に平行に伸びている。しかしかなり遠く、あそこまで戻るのに道はあるのだろうか。地図がないからわからない。散歩していた人に道を聞くと、左手に小高く見えるゴルフ場を越えていけけばいいと言う。
標高差50mを登り、薄茶色のグリーンを見ながら裏側へ下る。見覚えのある車道にたどり着いた。1時間くらいのロスになってしまった。久しぶりに来る場所は、記憶に頼らずしっかり下調べをしなければならなかった、反省。

石尊山の登り口を見て、左の農地の先、叶花のカタクリ群生地にも寄っていく。3月も寒かったので、開花はまだ先と思っていたらやはりそうで、蕾を一つ見たのみだった。
ここの群生地は広くはないが、地元の方により大切に保護されている。以前は柵さえもなかったが、さすがに今はロープで仕切られている。ただし、それに沿ってつけられている斜面上の踏み跡は急で細い。上まで登って確かめることはせずに、下から眺めるだけにした。狭い自生地ゆえ、あまり踏み込んでいくのも悪い気がする。
いずれにしても開花は1週間から10日先であろう。

右手に石尊山、正面奥に仙人ヶ岳のゆったりした山稜を見ながら、車道を歩く。昔は賑やかな街道だったのだろう、道端には道祖神や馬頭観音が随所に見られる。
天気予報とは裏腹に、空には雲が厚く、時折り薄日が差すものの予報通りになる気配はない。

仙人ヶ岳山頂


仙人ヶ岳山頂

山頂から少し下ったところに、一昨年の山火事跡が残っている


山火事跡

熊ノ分岐を過ぎて、生不動尊のある谷間の道へ降りていく


谷間へ下る

ハナネコノメ(生不動尊付近)


ハナネコノメ

予定より1時間遅れで、バス停のある白葉峠入口に着く。ダンコウバイや紅梅が花をつけている。舗装道路をくねくねと上がっていく。峠まではまだけっこう距離がある。
正面が開け、桐生の町並みや赤城山が真正面に現れた。この天気でまずまずの展望。白葉峠は切り通しになっていて、右手の急斜面から山道が始まる。ロープをたぐりってその斜面をよじ登る。
白葉峠から登る仙人ヶ岳のコースは、それほど一般的ではない。初めのうちはヤブっぽいところがあるが、尾根がはっきりしてくるにつれ、普通の登山道と変わらない歩きやすい道となった。
ひとしきりの急登ののち、高萩山山頂。左右とも、木の間越しの展望があるのみ。正面の起伏を見て、これからいくつかのコブを越えていくのがわかった。植林帯に入って、次のピークはそのまま登ってもよかったが、西側につけられた巻き道を頼る。しかし結局、北西側からの尾根に取り付き、ピークに登ることになってしまった。

やがて東側が伐採された、開けた場所に出る。しかしガスが濃くなり、眺めはなくなってしまった。再びダウンアップを繰り返して、小ピークに出る。西側に伸びる尾根の方角には「一色展望台」と標識で示されていた。立ち寄ってもいいが、この天気で眺めはなさそうなので先に進む。

小さなコブを何度も越えていく。次のピークには鷹ノ巣沢という標識が掲げられているが、名前も雰囲気もピークらしくない。
比して、荒倉山からはコナラやアカマツのすっきしりた尾根となり、岩っぽいところを越えるとようやく、前仙人ヶ岳からの稜線に合流した。小気味よい尾根歩きだったが思いのほか長かった。

仙人ヶ岳山頂までは、さらにいくつかのピークを越えていくことになる。ひとつ、鋭く高い三角錐のピークが眼前に迫るが、これは右から巻く。マンサクを探すが、どこにも見られない。もう花期は終わったのか。合流点から20分ほどで仙人ヶ岳に到着する。

東西に細長い山頂には、誰もいない。天気が悪いとはいえ、日曜日でしかも地元の人に人気の山である。さらに、この仙人ヶ岳で来週トレイルラン大会があるとのことで、下見がてらのランナーも今日は多いのではないかと予想していたが、まったくだった。
休憩していると、ついに雨が降ってきてしまった。早めに下ることにする。

生不動尊コースを歩き、岩切登山口に下る。今日はマンサクも見られなかったので、せめて生不動尊の沢沿いに早春の花を見たいものだ。しかしそれで道草を食っていると帰りのバスに間に合わなくなるかもしれない。岩切から発車するバス便は、14時6分を逃すと次の便まで2時間待たねばならない。

尾根を下っていくと、木が何本も黒焦げになっている。2年ほど前、ここで山火事があったらしい。そのうちようやく一人、二人と登ってきた。熊ノ分岐で猪子峠への道を分けて急斜面を下り、しばらく行くと生不動尊に下り着く。「岩切まで25分」との標識があるが、これはかなり早足の場合の時間だ。
沢の縁にハナネコノメが咲いているのを見つけ、足が止まってしまった。やはりこのコースは早くに春の花が顔をそろえる。ただ今年は寒気の影響か、カタクリ、ニリンソウ、スミレはまだ見られない。ネコノメだけだった。
これで、少し急いで歩かなければならない。雨が本降りとなってきた。沢沿いの道はナメのような場所もあって、滑らないように慎重に歩を進める。

岩切登山口(小俣北町バス停)に着いたのは、ちょうどバスの発車時間だった。最後は濡れねずみになってバスに乗り込む。足利市生活路線バスで、足利市駅まで1時間あまり。このバスはいくら乗っても200円と、申し訳ないくらい安い。
山も冬から早春へと装いを整え始めたようだ。季節が変わっていくさまを見るのが山歩きの楽しさのひとつである。